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視覚障害の人気アナの盲導犬を追い返した韓国ダイソー 地元の慶州市が本社調査へ

ニューズウィーク日本版 / 2025年1月18日 17時30分

写真はソウル市内のダイソー Efren Landaos/Sipa USA via Reuters Connect

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
<韓国の観光名所として知られる慶州市で起きた盲導犬入店拒否事件。KBSのホ・ウリョン・アナウンサーが体験した「見えない壁」に、ネット上では怒りの声が相次ぎ──>

世界各国でインクルーシブな社会を目指して障害者の社会進出が進みつつある。韓国では公共放送KBSの昼のニュースに2011年から障害者がサブアンカーとして出演し、生活情報コーナーを担当している。ところが、そのサブアンカーを務める視覚障害者ホ・ウリョン・アナウンサーが、旅行先で立ち寄ったダイソーで、盲導犬と一緒に入店することを断られるというトラブルが起きて議論を呼んでいる。韓国メディアYTN、ニューシス、マネーSなどが報じた。

【動画】ホ・ウリョン・アナウンサーと盲導犬ハヤン

古都の旅を楽しんでいたが......

韓国東部の慶尚北道慶州市(キョンサンプクドキョンジュし)は、紀元前57年から約1000年にわたって新羅王国の都だった風光明媚な古都。市内には石窟庵、仏国寺、そして慶州歴史地域と3つの世界遺産があることもあって国内外から旅行客が訪れる人気の観光都市だ。

そんな街をホアナウンサーは、自身のユーチューブチャンネル「ウリョンのユーディオ」のプロデューサー、そして盲導犬のハヤンとともに訪れた。

ユーチューブに投稿された動画「私が何を聞いたんでしょうか? 盲導犬と慶州で経験した突発状況...」の中で、ホアナウンサーは天馬塚(チョンマチョン)、大陵苑(デルンウォン)といった古墳をまわった後、レストランや市場を訪れ、ニュースを見ているという視聴者から声をかけられるなど、慶州の旅を楽しんだ。

KBSの昼のニュースに出演する視覚障害者のホ・ウリョン・アナウンサー KBS News / YouTube

「安全上、盲導犬の入店はできません」

そして、最後にちょっと必要なものがあったというホアナウンサーたちはダイソーに立ち寄った。韓国でもダイソーは「チョンウォンショップ」(日本の100円均一に対して、為替レートが円の10倍になるウォンで1000ウォン均一としているため)と呼ばれてソウルをはじめとした各地にあり、人気が高い。

ところが、そこでトラブルが起きた。売場の店員がホアナウンサーと盲導犬のハヤンを見るやいなや、こう言った。

「安全上の問題から盲導犬の入店はできません」

これに対しホアナウンサーが「安全の問題と盲導犬が入ることは関係ないのではないですか?」と尋ねると、その店員は「私たちは他のお客さんの安全も考えなければないません。ここには物が沢山あるんです」と答えたという。

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