トランプ新政権はどうなる? 元側近スティーブ・バノン氏が予測、「歴史に残る2つのこと」とは?
ニューズウィーク日本版 / 2025年1月20日 16時10分
「私がもう何年も前から言ってきたように、米国の政治は、最終的にはポピュリズムの異なる2つのバージョンが存在する場になるだろう。まずはアメリカ・ファースト(米国第一主義)。トランプ氏が作り上げてきた、ポピュリズムによるナショナリズムだ。もうひとつは、なんらかのかたちの、ポピュリズムによるグローバリズム。左派が結集して作り上げようとしているように思えるものだ」
バノン氏は先ごろ、元ボスのトランプ氏が大統領に返り咲いて最初の48時間に実行するであろう攻撃的な計画について、考えを述べていた。
バノン氏は2023年12月、トランプ氏の長男ドナルド・トランプ・ジュニア氏が司会を務めるポッドキャスト「Triggered」に出演した際、大量の大統領令の発令、不法移民に関する大規模な国外退去、そしてワシントンの議員たちとの直接対決を含む一連の計画について語った。
「ホーマン氏とミラー氏がすべてを取り仕切ると思う」と、バノン氏は述べた。トランプ氏が「ボーダー・ツァー(国境皇帝)」と呼んで国境管理統括担当者に指名したトム・ホーマン氏と、大統領次席補佐官に任命したスティーブン・ミラー氏のことだ。「(移民問題に関しては)50本から60本の大統領令を適用する。経済関連の大統領令も発令されると思う。すぐさまそうするだろう。大統領令で、あらゆることが即刻指令される。以上だ」
大統領選でトランプ氏が勝利してからというもの、多くの批評家がトランプ氏は民主主義を脅かす存在だと警告し、就任後のトランプ氏の動きについて懸念を表明してきた。とりわけ危惧されているのは、トランプ氏の基本方針と移民の大量強制送還を巡る計画だ。
2期目の行方を予測している人はほかにもいる。たとえば、トランプ政権1期目で安全保障政策担当大統領補佐官を務めたジョン・ボルトン氏もその1人だ。
ボルトン氏は、英LBCラジオの司会者ルイス・グッダル氏のインタビューで、トランプ政権の1期目と2期目の違いについて質問を受け、こう答えた。
「2期目も、(1期目と同じく)混乱することになると思う。それがトランプ流のやり方だからだ。中国に60%の関税を課すと言ったかと思えば、今度はメキシコ湾をアメリカ湾に改名すると言い出す。次は、紛争をやめさせようとして、イスラエル政府に対してガザでの停戦に同意するよう迫っているが、これはバイデン氏が7カ月も前から取り組んできたことだ。(中略)というわけで、トランプ政権は大荒れになるだろう。国内政策についても多くの点で同じことが繰り返されることになると思う。何しろトランプ氏には、大統領という職務に必要な規律が欠けているのだから」とボルトンは語った。
(翻訳:ガリレオ)
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