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日鉄「逆転勝利」のチャンスはここにあり――アメリカ人の過半数はUSスチール問題を「全く知らない」

ニューズウィーク日本版 / 2025年1月22日 16時20分

理屈の上では、日鉄の逆転勝利は全くの夢物語に思える。トランプは大統領選での勝利後も、外国人によるUSスチールの所有に猛反対を繰り返してきた。ただし、トランプは筋金入りの「ディール(取引)」好きだ。

もし周囲の自由市場重視派が日鉄の買収を阻止すれば同業の中国企業が優位に立つと説得すれば、心変わりもあり得るのではないか。あるいは猛反対はもっと有利な買収条件を引き出すための演技ではないのか。

安全保障上の脅威という買収阻止の理由付けには疑問の声もある。日鉄はCFIUSに対し、USスチールの取締役会の過半数をアメリカ国籍とすること、そのうち3人はCFIUSが承認した人物にすること、生産や雇用を国外移転しないことなどを約束している。

いずれもトランプから見れば魅力的な提案だろう。また、この件が訴訟沙汰になれば、関税や防衛費に関する日本政府の譲歩を引き出す交渉材料に使うこともできる。

こうして見ると、日鉄のチャンスは思いのほか大きい。ゴンカルベスの暴言は、日鉄の勝利を本気で懸念している証拠なのだろう。




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