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【トランプ2.0】「少数の金持ちによる少数の金持ちのための政治」の時代がやってきた

ニューズウィーク日本版 / 2025年1月22日 22時40分

ジョー・バイデンは、大統領としての最後の演説の中で、こう述べた。「現在、極端に多くの富と権力、影響力を有する者たちの寡頭政治がアメリカに現れようとしている。これは、民主主義そのもの、我々の基本的権利と自由、そしてすべての人が成功を目指す平等なチャンスを脅かす存在だ」

その是正策として、バイデンは以下の提案をした。「我々は税法を改正しなければならない。ビリオネアに最大の減税を繰り返す代わりに、相応の負担を求め始めるべきだ」



だがジェシカ・フラニガンとクリス・フライマンは、以下のように説く。「ビリオネアに高い税率を課すのは非生産的だ。(中略)彼らの富は、市場に投資されるほうが、税金として徴収・再配分されるよりも、社会への貢献度が高いからだ」

「例えばアマゾンは、多くの消費財の価格を引き下げ、実店舗を訪れる手間を省いて、多くのアメリカ人が自由に使える時間を大幅に増やした。(中略)、(創業者のジェフ・)ベゾスが受け取っている報酬は、彼が社会にもたらした大きな恩恵のごく一部にすぎない」

 

オックスファムは世界各国の政府に対し、「不平等を緩和し、極端な富の偏在を終わらせるためにすぐ行動を起こす」よう呼びかけている。具体的には、タックスヘイブン(租税回避地)の撤廃、「新たな貴族階級の解体」を目的とする相続税の増税、そして、世界屈指の富をもつ個人や企業が「相応の負担をする」ようにする税制などを提言する。

オックスファムの報告書は、スイスのダボスで世界経済フォーラム(WEF)の年次会合が始まるタイミングで発表された。WEFの年次会合では、ビジネス界のリーダーや政治家、研究者が集まり、世界経済の課題について議論する。ドナルド・トランプ大統領も23日にライブ中継でリモート参加する予定だと、AP通信が伝えている。
(翻訳:ガリレオ)

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