「隠れ場所はない」トランプ政権、教会や学校での移民逮捕を可能に...「避難所消滅の危機」と支援団体が警鐘
ニューズウィーク日本版 / 2025年1月22日 15時30分
国土安全保障省は1月21日の声明で以下のように述べている。
「この行動により、CBPやICEの勇敢な職員たちは、我が国の移民法を執行し、殺人犯や強姦犯といった犯罪外国人を逮捕する力を得た。犯罪者たちは、逮捕を避けるためにアメリカの学校や教会に隠れることができなくなるだろう」
一方で、法と社会政策研究センター(CLASP:Center for Law and Social Policy)の暫定事務局長であるオリビア・ゴールデン氏は、AP通信に対し次のように述べた。
「この措置は、移民家族やその子どもたち、特にアメリカ市民である子どもたちに壊滅的な影響を与える可能性があります。医療を受けること、災害救援を求めること、学校に通うこと、日常の活動を行うことをためらわせるでしょう」
「こうした場所付近でのICEの存在が日常化すれば、子どもたちが親の拘束や逮捕、ICE職員との遭遇を目撃する可能性も高まります。」
1月20日、トランプ氏は一連の大統領令に署名した。その内容には、何十万人もの移民が入国する手助けをしてきたアプリの利用停止、難民プログラムの一時停止、ICEと地方自治体・州政府間の協力強化が含まれている。
国内の多くの学校では、移民家庭や地元の法執行機関と連携し、この状況への備えを進めている。
カリフォルニアでは、州法が移民取締りへの地元関与を制限していることについて、学校に対して指導が行われている。
11月、シカゴ公立学校の教育委員会は、学校が移民法の執行に協力しないという決議を採択した。この決議によれば、犯罪令状がない限り、ICE職員が学校に立ち入ることは許可されない。
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