トランプは、議事堂襲撃と大量恩赦でアメリカを2度殺した
ニューズウィーク日本版 / 2025年1月23日 19時56分
トランプの大量恩赦で、1月6日の「悲劇的な真実」が塗り替えられることはない、と断言したのはタニヤ・チャトカン判事だ。彼女は、2020年の大統領選の結果を覆そうとした疑いでトランプ自身が訴えられた裁判を担当。トランプの支持者からの殺害予告など、数々の脅迫
を受けてきた。
チャトカン判事は、暴動の最中に空に向けて銃弾を撃ったイリノイ州在住の男性の裁判を、意に反して打ち切ることになったが、トランプの恩赦によって、命がけで連邦議会を守ろうとした「警察官たちの英雄的な行為」が無に帰すようなことがあってはならない、と訴えた。
「連邦議会に血と糞便と恐怖を残して去った暴徒の行動をなかったことにしてはならない。彼らは、平和的な政権移行というアメリカの名誉ある伝統をずたずたに切り裂いた」と、チャトカン判事は述べている。
コラーコテリー判事は次のように警察官の勇気をたたえた。
「圧倒的な『多勢に無勢』の状況下で、警察官らは勇敢にも、議員たち、議会のスタッフ、ジョー・バイデンとその家族、議事堂とその周辺全体、アメリカの自由の象徴であり、世界にとっての民主的な統治の象徴である議事堂の建物そのものを守り抜いた」
コロンビア特別区のマシュー・グレーブズ連邦検事は、襲撃事件が未曾有の大規模な刑事事件であり、事実の全貌を究明するため、司法当局が今日まで積み重ねてきた膨大な営為を強調するため、次のように述べた。
「2021年1月6日の議事堂占拠事件に関連して、扇動共謀罪で起訴された被告人の数は、南北戦争中にこれを禁じる法律が制定されて以来、どの刑事事件をも上回った」
全米はもちろん世界を震撼させたこの事件が政治と司法に与えた広範な影響については、今もさまざまな角度から検証が進められている。トランプの大量恩赦もいずれ歴史が裁くことになるのは間違いない。
【随時更新】トランプ政権2.0
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