トランプ再登場でインスタ離れ? フォロワー280万人が消えた背景
ニューズウィーク日本版 / 2025年2月4日 12時0分
クレア・ディッキー
<「トランプ大統領のアカウントはもう見たくない」──1月20日の再就任後、インスタグラムで280万人が彼のフォローを解除した。政治的な立場の違いが、SNSのフォロー数にも反映されているようだ>
1月20日にドナルド・トランプ大統領が再びホワイトハウスの主になったことを受けて、数百万人のインスタグラムユーザーが、アメリカ大統領の公式アカウント「@Potus」のフォロー解除を選んだようだ。
1月29日の時点で、@Potusアカウントには1580万人のフォロワーがいる。ジョー・バイデン前大統領の在任中には、このアカウントには1860万人のフォロワーがいた。
インスタグラムとフェイスブックの親会社であるメタは、こうした政権移行の際に、「ホワイトハウスが管理するアカウント」のフォロー状況を変更しないというポリシーを掲げている。そのため、今回のフォロワー数の落ち込みは、多くのユーザーが自ら進んで、このアカウントのフォローを外す道を選択した結果と考えられる。
政治的な分断は、従来型メディアや現実世界だけにとどまらず、ソーシャルメディアの力学にも反映されている。トランプの大統領就任後に、インスタグラムの@Potusアカウントのフォロワー数が大幅に減少したのも、その現れと言えるだろう。
デジタルプラットフォームはこの10年、大統領選挙や政権において重要な役割を果たしてきた。史上初の「ソーシャルメディア大統領」として先鞭をつけたオバマ元大統領に始まり、大いに話題を呼んだ第1期トランプ大統領の「ツイッター(現在のX)」や「トゥルース・ソーシャル」への投稿、さらには、今回の大統領選挙で民主党候補となったカマラ・ハリスについてのミームが拡散した現象などの例が挙げられる。
@Potusアカウントの主が、バイデン前大統領からトランプ現大統領へ移行した後に、フォロワー数は大きく減少したようだ。1月30日の時点で、減少数は280万人に達している。
メタにまつわる「黒い噂」
一方で、メタが、トランプと副大統領のJ・D・バンスのアカウントを強制的にフォローさせたとの噂が広まっている。メタの広報担当者アンディ・ストーンは、同社が運営するもう1つのソーシャルメディア「スレッズ(Threads)」への1月23日付の投稿で、以下のように明言している。「フェイスブック、あるいはインスタグラムのユーザーは、大統領や副大統領、ファーストレディの公式アカウントを自動的にフォローさせられることはない。これらのアカウントはホワイトハウスが運営しているので、新政権になったことで、これらのページの内容も変化している」
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