「放射能つけちゃうぞ」など 失言報道に価値はあったのか

ニコニコニュース / 2012年1月15日 13時29分

『Journalism』編集部の服部桂氏

 日本の政治報道は、なぜ政界の動きばかりを追う「政局」報道になるのか。東日本大震災や福島第1原発事故以降、復興・復旧政策の報道よりも政治家の失言ばかりが取り上げられたのはどうしてか。朝日新聞社発行の『Journalism(ジャーナリズム)』の執筆者、編集者3氏が2012年1月12日夜、ニコニコ放送に出演し、現代の政治報道の問題点について討論した。

 番組は、同誌2012年1月号の特集をもとに行われたもので、「過熱する失言報道」「政治家のオフレコ発言を報じる是非」「なぜ政局報道に偏りがちなのか」などについて討論された。朝日新聞編集委員で元政治エディター(政治部長)の根本清樹氏、『Journalism』編集部の服部桂氏と鬼頭恒成氏が参加し、元朝日新聞記者でもある亀松太郎ニコニコニュース編集長が司会を務め、政治報道の内実について鋭く迫った。

 過熱する失言報道に関する議論では、昨年鉢呂吉雄元経産相が福島を「死の街」と表現したことやオフレコで語ったとされる「放射能うつす」発言が取りあげられた。鉢呂氏の"失言"は新聞一面トップで報じられるなどしたが、ネットユーザーからは「行き過ぎでは」という批判も強い。番組中のアンケートでも、73%の視聴者が「鉢呂氏の失言報道は過熱しすぎ」と答えた。これについて、根本氏は「いろんな人と話していても、鉢呂さんは本当に辞める必要はあったのかと仰る方は多いという実感はある」と話したが、服部氏は、

「特に政治は"人"が決めていく。論理性を考えれば(大臣を)辞める必要はなかったというのもあるかも知れないが、東日本大震災震災で人の心が揺れているときに、感情面で我慢できなかったというのもあると思う。感情的な反応、人が何を思ったのかを正確に伝えていくのも新聞の仕事」

と、「新聞の報道は必ずしも客観的でない部分がある」との見解を示した。

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送] 「死の街」「放射能つけちゃうぞ」に関する議論から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv76633257?po=newsinfoseek&ref=news#17:38

(橘由里香)



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