『もしドラ』作者が語った挫折 「小説家になれず、自殺しようと思った」

ニコニコニュース / 2012年1月17日 12時41分

「秋元康さんは失敗のリカバリーがすごく上手」

 「僕は2度自殺しようと思ったんですよ」――。ベストセラー作家の岩崎夏海氏は2012年1月14日、BSジャパン「勝間和代#デキビジ」に出演し、ビジネス書籍としては異例の売り上げを記録した『もしドラ』の制作秘話や大ヒットまでの道のりを語るとともに、それまでの人生の経緯や挫折、そして現在の複雑多様な情報社会に対して独自の見識を明らかにした。

■様々な経験と失敗が生んだ『もしドラ』

 岩崎氏は、かつて秋元康氏のアシスタントとして放送業界で17年間働いていたという経験から、秋元氏を「人事を尽くして天命を待つ」人であると評し、売れるということへの「覚悟」がまったく違うと述べた。AKB48に代表されるプロデュース業の成功の裏には、失敗したプロジェクトも数多く存在したことを明かし、

「数々の実績のある秋元さんですら、失敗するプロジェクトはあり、人が寂しく離れていく感じになる。秋元さんは失敗のリカバリーの仕方がすごく上手な方ではあるが、失敗というものはクリエイターにとってはかなり手痛い。そのために、出来ることは何でもやるということだと思う」

と語り、仕事上の「失敗」に対する考え方に、秋元氏が大きな影響を与えたことを述べた。

 また、放送作家よりも小説家への思いが強かったという岩崎氏は、かつて収入を二の次に考えて活動をする芸術家肌だったという。ところが、32歳当時の年収が95万円になってしまったことに人生の危機を感じ、そこから改めてビジネスの勉強を始めたと語る。その流れのなかで、ピーター・ドラッカー氏の著書『マネジメント』と出会い、岩崎氏自身が歩んできた様々な人生経験(野球、芸術、放送作家)との相乗が、『もしドラ』の着想に生かされたという。

■「人に憎まれることほどエンターテイメントは無い」

 視聴者から寄せられた「人生に大きな挫折はあったか」という質問に対し、岩崎氏は、

「僕は2度自殺しようと思ったんですよ。2回目の自殺(を考えた)のときは、小説家になろうと思ったんだけども、新人賞とかに応募して、それが軒並み第一次選考にも通らないという絶望を経験した。小説家じゃなかったら、どうやって生きていって良いか分からないから、死ぬしかないなと覚悟を決めた」

と自身の過去を告白。結果的には自殺を思いとどまったが、その過程で「自分が本当になりたいものは何か」という原点を見つめ直したという。岩崎氏の場合、「小説を書きたい」という思いそのものが原点であると考え、職業として小説を書く「小説家」になるのではなく、他の職業につきながらも小説を書き続けるという結論に至った。

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