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ニコニコ生放送「あなたが知らない食の世界 ~TPPで変わる?日本の食卓~」(2015年10月31日放送)全文書き起こし(1)

ニコニコニュース / 2015年11月6日 17時0分

ニコニコニュース

 「ニコニコドキュメンタリー」では2015年10月31日(土)20時から、アメリカの巨大食品会社の暗部に鋭く切り込んで話題となった「フード・インク」を、ニコニコ生放送で配信しました。

 本ニュースでは、生放送後におこなわれた作品をテーマにした解説番組「あなたが知らない食の世界 ~TPPで変わる?日本の食卓~」の内容を、全文書き起こして紹介します。

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※出演者=話者表記
松嶋初音 (司会)=松嶋
鈴木宣弘 (東京大学大学院教授)=鈴木
速水健朗 (ライター/編集者)=速水
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松嶋:皆さん、こんばんは。司会の松嶋初音です。皆さんの本当のことを知りたいという思いに応えるため7月からスタートしたこのニコニコドキュメンタリー、今回はあまり日本のテレビでは見ることができない食に関する衝撃的なテーマのドキュメンタリーだったわけですけれども、ご覧いただいた方はいかがでしたでしょうか。「よっ!人妻!!」、もうちょっと真面目な(笑)。あと、「タイムシフトで後で見る」という方もいらっしゃったかと思うんですけども、私は昨日見させていただきまして、その後ちょっとネットでいろいろ検索し始めたら、今、寝不足気味ですね(笑)。アメリカの食文化っていうのが危ないというか、そういった実態もちょっと驚いた部分はもちろんあったんですけれども、じゃあ日本の食はどうなのかという疑問が新たに生まれたり、いろいろと気になることもあるんですけれども。皆さんもちょっと気になった事がたくさんあるかなと思いますので、きょうはその疑問を解決するような形もできたらいいかなと思っております。食糧生産が効率化されまして、まるで工業製品のように食べ物がつくられるアメリカ食品業界の実態、皆さんはどう思われたでしょうか。ここからは先ほどご覧いただきました『フード・インク』を受けまして、食についてユーザーの皆さんとさらに深く考えていただくための番組をお送りいたします。本日は2人のゲストの方にお越しいただいております。お一人目は元農水省の職員でございまして、農業経済学がご専門の東京大学大学院教授、鈴木宣弘さんです。よろしくお願いいたします。

鈴木:どうも、よろしくお願いします。

松嶋:お願いいたします。鈴木さんは元農水省の職員、そして専門家として、実際に日本の農業政策ですとか、アメリカとの農業交渉にかかわられていたということですけれども、そのご経験なども含めて後ほどお話を伺えればと思っております。よろしくお願いいたします。そして、お二人目はライター・編集者としてご活躍中の速水健朗さんです。よろしくお願いします。

速水:よろしくお願いします。

松嶋:お願いいたします。

速水:髪の毛がすごいグシャグシャだな。

松嶋:大丈夫ですか。髪型、気になっちゃいました(笑)?食に関する本を書かれているとのことで。

速水:そうですね。僕はフリーライターなので、特に食のことばかりを追いかけるジャーナリストってわけではないんですけど、わりと食に関しては、2冊本を書いていて、『ラーメンと愛国』、『フード左翼とフード右翼』ってこの2つ。(http://live.nicovideo.jp/watch/lv239257943?po=newsinfoseek&ref=news#14:40)これは、僕は2つで1冊と思っていて、『フード左翼』って本のほうが後で書いたんですけど、最初はいわゆる、今言ったような「産業化されたフードみたいなものって実はいい面もあるんだよ」っていう、ラーメンって日本のあらゆる大量生産の皮切りだったんじゃないかっていうところから日本の戦後をラーメンで振り返るって本を書いたことがある。どっちかというと、今日のテーマに近いのは、『フード左翼とフード右翼』、これは有機農法の牧場とか、あと今どきの有機農法で作った物を売っている場所とか、そういう食と安全とかにこだわっている人たちに取材をして歩いて、簡単に言うと、ジャンクフードとかをガンガン食べている人たちと、高くてももっと安全なものを食べている人、それこそ震災後、結構そういうので夫婦で喧嘩したりする事例とかがいっぱいあったので。

松嶋:よく聞きましたね。

速水:これは何だろうと思って取材して書いた本っていう感じで言うと、わりと『フード・インク』はこれ、「宣伝禁止です」と言われている(笑)。

松嶋:(笑)

速水:「宣伝し過ぎ」(笑)。結構『フード・インク』っていう映画があったからこそできてきたような問題対立点みたいなところを意識した本っていう意味では、ちょっと色々『フード・インク』に関しても、この映画が公開されたその後の話であるとか、この映画が公開された時点でも結構批判された部分とかもあったけど、基本的にここから先に食にまつわる議論が始まったっていう意味では、すごく重要な映画だったと思って。

松嶋:なるほど。その『フード左翼とフード右翼』とかも気になるところではありますけど、後程詳しく伺うとして。

速水:はい、お願いします。

松嶋:今回同じ食をテーマにした番組ということで、詳しいお話をさらにお伺いしていきたいと思います。番組では専門家のお二人に、映画『フード・インク』の内容ですとか、あとは日本の食についての質問を募集しておりますので、皆様の気になることとか、素朴な疑問・質問、何でも構いませんのでメールやコメントでお送り頂ければと思います。では、早速映画の内容に入りたいと思うんですけれども、ニコニコユーザーの皆さんは映画『フード・インク』をどのように思われたでしょうか?アンケートを採るのもちょっとあれなので、コメントでどうだったっていうのを短くて結構ですから送っていただければと思うんですけれども。どうでしょう(笑)。「見てない」、「まだ見てない」。

速水:あれ(笑)。

松嶋:ついさっきまで(笑)。飛んできた方も。「知ってた」とか、「大腸菌怖い」、「遺伝子やばい」、短くって言ったからすごくシンプルな(笑)。

速水:「食べるの控えようと思った」って。やっぱり。

松嶋:本当そうですね。

速水:衝撃を受けますよね、育てている環境の映像とか。

松嶋:日本でも結構ギューギュー詰めで育てられているみたいな話はちらほら聞いたことがあるんですけれども、ああいった牛とかが本当に2、3歩も歩けないような場所で育てられているとか、「何を食べたらいいのかな」っていう感じが私はすごくしちゃったんですけれども。鈴木さんはご覧になられていかがでしたか?

鈴木:やっぱり安さを追求するために動物をあんな風にして痛めつけて、それで効率化を図ったつもりなんだけど、結局そのツケが人間の健康を害するっていう形で回ってくるわけですよね。だから、そういう意味で言うと、総合的に見たら結局効率を追求した事にはなってないんじゃないかという、そういう事がよく分かるなと思いました。

松嶋:なるほど。速水さんはどうですか?

速水:いわゆるアメリカの企業、モンサントに限らず、いわゆる食肉関連であるとか、産業化されたフード業界っていうものがロビイングを通じて政治に関わっていて。モンサントの問題って意外に複雑なんですけど、一番問題なのはやっぱり独占企業であるとこなんですよね。

松嶋:そうですよね。

速水:そうなると、やっぱり農家としてもそことしかやり取りができない。そういう状況なのに、透明性の全くないまま、選べないっていう状況のまま、今の状況が生まれている。ただ、この映画は非常に、「ドキュメンタリーは嘘をつく」っていうふうによく言いますけど、そのままやっぱり信じちゃいけないところも多少あるっていうのは公開時から言われていることで。あの時点で、映画が撮られた時点で、もう結構古い状況のことを撮っているんだと。鶏舎が出てきますけど、「ああいう育て方はその後もう改善されているよ」っていう話とか、反論とかもいっぱい出てきて、モンサントとかも当然反論していて、反論してモンサントが正しいってことではもちろんなく、ここの映画を通じてこういう事が起こっているんだっていうところがスタートになっている映画。結構食に関するドキュメンタリーって、「これは行き過ぎだろう」っていうものとか、反大企業みたいなところが強過ぎるのもあるんですけど、わりと『フード・インク』に関しては、もとになっているのはマイケル・ポーランっていう、中でもいっぱい出てきてしゃべっている人がいますけど、彼が調べたことをもとにしているところがあるので、非常に食のドキュメンタリーとしては質が高いというふうに。食のドキュメンタリーって結構やばいのがいっぱいあるんですけど(笑)。そういう意味ではすごく質の高い、これをきっかけにやっぱりその後いろいろ変わっているんですよ。希望の部分は映画の最後のほうで「消費者が選ぶことで変わるんだ」ってことを言っていますけど、実際それが起こっているところも含めて見ると、「この映画は面白いな」っていうふうに。

松嶋:なるほど。映画は2008年のものですから、現時点でもう7年ほど前のものですからね。ちょっと気になるところではあるんですけれども、では、映画に派生しまして、このままユーザーの皆様にアンケートを採らせていただきたいと思います。映画『フード・インク』の中で、先ほどから名前が出ておりますけれども、モンサントという遺伝子組み換え作物の種を販売している企業が出てきましたけれども、日本が輸入しているトウモロコシのうち、モンサント製は何%を占めているでしょうか?日本には毎年1500万トンのトウモロコシが世界から輸入されております。そのうちのどれぐらいがモンサント社製なのかというアンケートを採らせていただきたいと思います。アンケート、どん。ということで、1番が0%、2番が約20%、3番が約40%、4番が約60%、5番が約80%。20%刻みで。「6の100」っていう(笑)。

速水:「100はないのか」(笑)。

松嶋:世界中からということで、輸入されておりますので。「無難に3」とか、皆さん色々。さあ、どうでしょうか。「初音はどれだと思う?」、私は結構高めかなと思って、4番の約60%とか、半分以上なんじゃないかとか、ちょっとビビりながらですけど(笑)。見た後で「嫌だな」と思いながら(笑)。さあ、結果が出たようです。結果を見てみましょう。結果はこちらです、どん。一番多いのが5番の約80%ということで、46%ぐらいの方が答えてくれましたけれども、それに続いて徐々に高くなっていっているっていう感じですね。次が4番、3番、2番、1番って感じですけれども、実際何%かというのは鈴木さんにお聞きしたいと思うんですけれども(笑)。

鈴木:はい。

松嶋:何%でしょうか?

鈴木:約80%が正しいんじゃないでしょうか(笑)。

松嶋:5番の。

鈴木:はい。

松嶋:ということで、結構な方が正しいというか、5番を選んでいたのでちょっと驚いたんですけれども、「あら」、「なんだって」とか書いていらっしゃいますけれども、日本に入ってきているトウモロコシのうち約80%がモンサント社製ということで。「『フード・インク』は海外のことだし、日本はあまり関係ないかな」というふうな、他人事まではいかないですけれども遠い話と考えていた方ももしかしたらいらっしゃったかもしれないですけれども、今回の話は、実は本当に綿密に私たち日本人の、私たちの生活と繋がっているという事がわかりましたけれども。そこでここからは私たちの大切な問題として、映画で描かれていた食の工業化、工業フードシステムの問題とは、また、最近TPP合意というニュースも大きく話題になっておりますけれども、日本の食の未来はどうなるのかという事をユーザーの皆さんとじっくり考えていきたいと思います。それでは、映画に関する根本的なお話からいきたいと思うんですけれども、まず速水さん、先ほどお話がありましたけれども、この映画は7年前の映画なんですよね。現状にちょっと変化があるということですけれども、どういった変化があるんでしょう?

速水:色々あるんですけど、この時点で2000年代って、ものすごくやっぱりそこら辺から例えばオーガニックとか、一方的にいわゆる食の工業化っていう話で言うとモンサントの話であるとか、食肉の寡占状況であるとかいっぱい出てくるんですけど、ここ数年のデータでおもしろいのは、僕らのアメリカ人のイメージって、例えば「日本の食がアメリカ化しました、欧米化しました」っていうと、牛を食べるイメージがあるじゃないですか。

松嶋:そうですね。

速水:かつて日本人は食べなかった牛を戦後食べるようになり、どんどん食の欧米化が進んでいくと。けど、今アメリカ人って牛肉は食わないんですよ。

松嶋:えっ。

速水:もちろん全く食わないわけではないんですけど、統計上、アメリカ国内の食肉の消費量を見ると、牛と豚は急速に減っています。特に世代ごとに、これはちゃんとした統計ではないんですけど、若い世代ほど肉を食べなくなっている。

松嶋:それはどうしてなんですかね。

速水:鶏と魚はちょっと上がっているんです。鶏は相当上がっていて、魚はほぼ横ばい、ちょっと上がっているのかな。いわゆる健康ブーム、これをフードファディズムって言い方をするんですけど、例えば今だと糖質制限、アメリカだとあれは2002年ぐらいから流行るんですけど、炭水化物抜きみたいなことになると、みんながガーッと変わっちゃって、アメリカの食の産業自体の売れ行きが変わっちゃうぐらいに流行に弱いんですよ、アメリカ人って。日本人も弱いと言われている。

松嶋:そうですね。

速水:ヨーロッパは結構そういう影響を受けないというか、こういうダイエットが流行っても100年間同じものを彼らは食っていたりするんですけど、アメリカ人は変わる。今、健康ブームでいわゆる肉を食わなくなったっていうのはちょっと微妙な、間違いのところもあって、動物愛護だったり、政治的にいわゆる環境問題を考えて牛を食わないことが実はすごい、牛を拒否することが環境問題として正しい行動なのだという常識が、アメリカの若い世代、特に都市部のリベラル層というか、教育程度の高い人たちの間で認識されたりしたこともあって、ちょっと今、それこそ日本に食肉をいっぱい売りつけようとしているTPPとかの背景には国内で売れなくなってきて国内産業を守らなきゃいけないっていうのもあるかもしれないぐらいに、結構産業構造がガラッと食の部分で変わりつつある。そういう状況って、たぶん7、8年前は見えていなかった部分だと思うんですよ。この『フード・インク』が果たした、アメリカ人の食文化に関する常識を変えた部分は僕はなくはないと思っていて、このころからちょっとずつ変化してきた。世界的にオーガニックブームというか、例えば僕らはイギリスってうまいものがない場所として認知しているじゃないですか。

松嶋:そうですね、正直な話をすると(笑)。

速水:けど、ここ10年ぐらい、そうではなくて、「ロンドンって世界中のうまいものが集まっているグルメタウンになっているんだ」ってよく言う人たちは言い始めていて、それは何故かというと、やっぱりオーガニックに対する反応がロンドン市民とか、ベルリン、ロンドン、サンフランシスコとか、ニューヨークとか、そういう先端都市であればあるほど肉を食べずに健康なものを食べようとか、野菜中心のベジタリアン、ヴィーガン生活をしようっていう流れが統計上に出てくるぐらい、結構明確に食の文化って変化しているんですよ。

松嶋:アメリカの方って結構極端ですよね。

速水:アメリカが極端なのは、場所によってたぶん食生活がかなり違うところでしょうね。

松嶋:なるほど。

速水:サンフランシスコ、ニューヨークに住んでいる人たちは、「ミート・フリー・マンデー」っていう言葉があって、月曜日は飲食店でも肉を出さないところって結構運動で増えているんですよ。一方、田舎の郊外とかのファストフードとかを食べている人たちにとってみると、「そんなものはしゃらくさい」って、相変わらずタコベルとかが大人気だし、みたいな。

松嶋:そうなんですね。鈴木さん的にはどうですか?最近というか、変わってきているなというふうに思われる部分っていうのはありますか?

鈴木:今の食肉の消費量の話だと、日本も実は、アメリカからすれば牛肉の消費量はまだまだ少ないレベルなんだけど、牛肉の消費量が頭打ちになってきている。豚肉はちょっと伸びているんですけど。ニワトリの肉の消費が伸びて、それから魚を食べる人も増えているというような傾向は出てきているんですよね。

松嶋:それは何でなんですかね。牛肉をどうしてみんなやめて、チキンというか、鶏肉に移ったりとか。

鈴木:健康志向っていうのが一つあると思いますよ。

速水:日本では特に健康志向が大きいと思います。あと、意識がちょっとやっぱ変化しているっていう意味では、直接ほんとに結びついているかどうかは難しいことになるんですけど、例えばマクドナルドがここ数年やっぱり業績低下しているじゃないですか。安かろう、アメリカ的なファストフードというものに対する警戒感って、安全問題もあるんですけど、増えている。これが面白いのが、マクドナルドの売上が低下しているのって日本だけではなくて、アメリカ本国でもそうだし、ヨーロッパでもそうだったりする国も結構出てきているっていう意味では、全世界的に安かろう、それこそ産業化され過ぎた食に対する警戒感ってあるんだと思うんですよね。

松嶋:ここ最近ですごくよく考えるようになったというか、選択するようになりましたよね。

速水:直接の影響はやっぱり去年の食の安全を巡る問題、異物混入事件とか、そういうものが引き金になっているんですけど、「それをきっかけに食生活を変えよう」っていうような人たちは増えていると思いますよ。

松嶋:工業製品のようにつくっていくっていうか、そういう食べ物っていうのはそこまで必要なんですかね。

速水:僕自身は結構、いわゆるジャンクフードって食べるし、好きだし、ジャンクフードも食べながらオーガニックレストランも好きっていうような、みんなわりと使い分けていたりする事があるんですよ。ただ、安い食って否定して良いものなのかというと、そういう訳でもないと思っていて。

松嶋:そうですね。

速水:例えば、いわゆるジャンクフード、安い食べ物っていうのは危険なものしかなくて、そうじゃない人、お金を持っている人たちは高いけど安全な、それこそ今、自然食品の通販とかがあるじゃないですか。ああいうものを食べていればいいんだっていうと、じゃあ貧乏人は不健康でいいのか。今アメリカは結構そういう状況に近いことになっていますけど、安い食べ物が提供される国って、非常に国の尺度として重要なことなんですよね。結構ヨーロッパでは、国が農業に補助金を与えているっていう理由の1つとして、やっぱり「国民がすべて健康で良いものを安く手に入れる権利があるんだ」っていう権利意識がすごくあるんですよ。そういうのを失ってはいけないなっていうふうには思いますよね。

松嶋:そうですね。ただ、今コメントでもありましたけど、牛を食べる量が減ってきているのは高いからとか、やっぱ金額の問題ですよね。だから、良いもの、安心・安全なものっていうのはやっぱり高いとかいうふうになってしまって、賃金がそこまでないという方は結局は安いものを食べなきゃいけないという、あの映像の中にもあったようなことが起こってしまうのかなという感じがするんですけれども。鈴木先生にお伺いしたいんですけれども、効率主義というか、工業製品のようにして食べ物をつくっている環境っていうのはどのようなことをしているんですか?

鈴木:結局そういうふうに安さを追求しなきゃいけないっていうことがあると、そこで本来の動物の摂理に合わないような無理な飼い方をしたり、要するに動物、生き物をものとして扱って無理をさせるわけですよね。

松嶋:ほんとにギューギューに詰めたり。

鈴木:うん。

速水:24時間じゃなくて、日の出を、早く光をつけてあげることで早く1日が過ぎるようなことをして鶏が早く成長するとかって、鶏に人権とかがあったら大変なことになりますよね。

松嶋:錯覚させているってことですよね。

鈴木:そういうことですね。そうやって、例えば牛にも本来牛が食べないようなえさを与えて、それで早く太らせるようにするとか、そうすると牛も健康でなくなって、そのせいで結局人間がO157とか、あるいは狂牛病もそうですよね。

松嶋:そうですね。

鈴木:ああいうことになるわけですよね。牛乳もそうです。牛にどんどん成長ホルモンを加えて、どんどん牛乳が出るように全力疾走させて、もう出すだけ出させたら殺してしまうと。そういう事をやると、結局その成長ホルモンのせいで人間もガンになると。安いものが全部悪いっていうわけじゃないんだけども、結局安さを追求するためにそういう無理をして動物を痛めつけて、それがまさにものとして扱う工業化になって、それが結局人間にもつけが回ってくるという、そういう悪循環を起こしてしまう。

松嶋:回り回ってきているわけですよね。

・[ニコニコニュース]「あなたが知らない食の世界 ~TPPで変わる?日本の食卓~」全文書き起こし(1)~(4)
http://search.nicovideo.jp/news/tag/20151031_あなたが知らない食の世界_~TPPで変わる?日本の食卓~?sort=created_asc

◇関連サイト
・[ニコニコ生放送]あなたが知らない食の世界 ~TPPで変わる?日本の食卓~ - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv239257943?po=newsinfoseek&ref=news
・ニコニコドキュメンタリー - 公式サイト
http://documentary.nicovideo.jp/

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