取り壊しが進む"レトロ"なビル 巨大壁画2トン超を保存

ニコニコニュース / 2012年2月1日 21時40分

ピラトさん(左)と大西さん(右)。大西さんは、映画『王立宇宙軍』のオープニングで使用された絵を描いたことでも知られる。

 80年以上の歴史がある九段下ビル(東京都千代田区)の取り壊しが進んでいる。九段下ビルは1927年(昭和2年)に建てられた雑居ビルで、近年はそのレトロな雰囲気が親しまれ、取り壊しを惜しむ声もあった。そんな中、ビル屋上にあった巨大壁画の一部が保存されることとなり、2012年1月28日、現場から運び出された。

 壁画は九段下ビルの屋上に描かれたもので、幅約6メートル。昨年末に訪日したフランス人アーティストのピラトさんが、「日本」をイメージして制作した。ピラトさんはビルが取り壊されることを承知の上で、この絵を完成させたという。

 自身、画家でビル"最後の住民"でもあった大西信之さん(55歳)は、ピラトさんの絵に「感動」し、壁画を残すことはできないかと取り壊しを進める現場作業員に掛け合った。「壁の欠片だけでももらえれば」と考えた大西さんだったが、作業員らはこれに応えるかたちで壁画のうち2メートル四方を特殊な工具で切り出し、高さ約13メートルの位置から下ろすことに成功した。

 切り出された部分は、重量にして2トン超。九段下ビルは東日本大震災に耐えただけあり、「(建築材料の)モルタルの密度が濃く、見た目よりもずっと重い」という。この壁画の一部は1月28日、大西さんの知人の土地へと運ばれた。大西さんは「この絵を美術館やビルで飾ってもらえれば」と述べた。

◇関連サイト
・[ニコニコ動画] 巨大壁画の一部が搬出される模様を視聴する
http://www.nicovideo.jp/watch/1328098472

(土井大輔)



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