「完成度より伸びしろと可能性で選びました」――"ラストアイドル騒動"で炎上の吉田豪氏が事の全容を語る
ニコニコニュース / 2017年10月25日 12時0分
アイドルオーディション番組『ラストアイドル』にて、審査員を務めた吉田豪氏のジャッジに対して、ネットでは「一番かわいい子が吉田豪のジャッジでクビになった」など賛否両論の炎上騒動になっています。
番組終了後、吉田豪氏に選ばれなかった長月翠氏は「今回負けたら、これをラストチャンスだと思っていたのでアイドル辞めます」とコメントをし、選ばれた蒲原令奈氏は男性とのツーショット写真がネット上に出回ったりと炎上の勢いはまだ冷めません。
これを受けて『タブーなワイドショー』では、炎上の渦中に居る吉田豪氏が久田将義氏とアイドルの絵恋氏に今回の騒動の全容を解説しました。
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アイドルだけでなく、審査員にとっても残酷な番組
久田:
昨日くらいから僕のタイムラインがラストアイドルとか吉田豪にずっと占拠されていて、1回だけ吉田くんをミュートしました。ちょっとうるさいと思って(笑)。
一同:
(笑)
吉田:
僕も朝くらいで止まるかと思ったらまだ続いている。検索ランキング上位3位を独占しましたからね。
久田:
ラストアイドルは電撃ネットワークのギュウゾウさんがちょっと炎上した感じなんですよね。
吉田:
審査員のギュウゾウさんが前に出て、ひとりだけ違う女の子を選んでプチ炎上したことがあって......僕がそのあとギュウゾウさんと一緒に出たんですよ。番組を説明するとラストアイドルというのは暫定メンバーが7人いて、アイドルとの兼任も可能という条件でいろんな人たちが挑戦者としてやってきて、1対1のバトルをして審査員が勝敗を付けるんです。
僕が言っているのは、アイドルにとって残酷な番組だと思っていたけど、審査員が4人いる中で審査する人間が選ばれるという審査員にとっても残酷な番組だということですよね。呼ばれて、全くしゃべらないということもあるんですよ。俺はなんでここ来たの? という時もある。選ばれたら、選ばれたでリスクだけ高い。
秋元康さんはAKBでずっと残酷なことをやってきて、かわいい子を次々入れるようにしたというやり方をしている中で、残酷な要素の面白さを知っている人なんです。でも残酷なことをやりながらうまい逃げ道を考えたというか、審査員が矢面に立つやり方を考えたんですよね。「俺が残酷なことをさせているわけじゃない」という。
久田:
総選挙をやれば秋元さんに批判がくるけど。......うまいな。
吉田:
僕、実は2回出ていたんですよね。番組自体4本撮りで、審査員が4人で2本を撮って、別の4人で2本を撮るというシステムでした。その時には僕が審査員に選ばれなかったんですよ。なおかつ、挑戦者が勝たなかった2回なんですよね。
暫定メンバーが勝った2つの勝負で。実は僕も暫定メンバーを選んでいたんですよ。そうしたらその回が2本撮ったのが1本に編集されて、現場でものすごくしゃべっていて笑いとかもとっていたのが僕の発言が全部なくなっていたんです。実は、笑いをとるのがどうやら必要ないらしいんです。
渡辺淳之介さんというBISのプロデューサーの人が僕の前に審査員として出演していましたが、その人も全部削られたと言っていました。たぶん求められていないらしいんですよ。
今回は単純に「僕は好奇心に勝てない」となっちゃったんですよ
吉田:
ラストアイドルはASAYAN【※】に似ていると言われているんですが、ASAYANは残酷ショー的な要素がありながら人間ドラマを掘り下げる番組だったんですよね。でも、ラストアイドルは極端に人間ドラマを掘り下げないんです。異常な緊張感と残酷さみたいな部分だけをピックアップして、挑戦者がどんな子だみたいな感情移入ができないような作り方をしているんですよね。
今回僕が審査員に選ばれた収録から明らかに変わったと思ったのが、最初に呼ばれたのがギュウゾウさんだったんです。ギュウゾウさんは1対3をやってプチ炎上した人なんですよね。番組側がそれを求めているんですよ。
※ASAYAN テレビ東京で放送されていたバラエティ番組。「夢のオーディションバラエティー」として、小室哲哉やつんく♂などのプロデュースで、鈴木亜美やモーニング娘。、CHEMISTRYなど数多くのアーティストやタレントを輩出した。
久田:
番組側が炎上を求めているんですか?
吉田:
炎上というか、周りの空気に流されないで選ぶ人を求めている感じですね。そもそも番組のコンセプト自体が、合議制だと指原莉乃は生まれないという話なんです。だから大森靖子さんが審査員の時にセンターを変えたり、この収録からピンポイントでそういう人たちが審査員に選ばれるんですよ。
審査員に選ばれるのは完全にガチなんですけれども、審査員は事前に何も聞いていないので、たぶんVTRを見ている反応を見ていると思うんですね。この人だったら波乱を起こすんじゃないか、みたいな人が選ばれている気がする。
選ばれた以上は別に番組の空気を読むとかでもなく、今回は単純に「僕は好奇心に勝てない」となっちゃったんですよ。
久田:
「好奇心に勝てない」っていうのは?
吉田:
すごく変わった子だったんです。僕はアイドルに歌唱力は必要ないといつも公言しているんですが、沖縄の歌うま少女と言って彼女は出てきたんですけれども、歌以外の部分が最高に面白かったんです。完全な野生児で、感情がダダ漏れだし、ひたすらいろんな人に話しかけていました。
番組自体がとにかく緊張感をひたすらエスカレートさせる番組で、スタッフまでピリピリしているようなムードで......。
久田:
シーンとしているの?
吉田:
わざとそのシーンとした空間で女の子のピリピリしている表情を何度も撮っている作り方をしているのを、この子が入ったら明らかに壊すと思った。化学反応が絶対面白い、どう変えちゃうんだろうという点、完全に僕はそこで転んだんですよ。ハロプロで言うと佐藤優樹さんのようなタイプなんですよ。
久田:
だから挑戦者を良いと言ったんだね。
吉田:
他の3人の審査員は暫定メンバーの長月さんを選んでいて、さらに僕のところに長月さんのファンがふざけんな、という状態になっています。
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