「エネルギー政策は政府が"上から目線"で決めるべき」 政策家、石川和男さん<「どうする?原発」インタビュー第9回>

ニコニコニュース / 2012年9月5日 19時15分

元経産省官僚で政策家の石川和男さん

 日本は昭和20年に原爆が落とされ、敗戦を迎えた。その10年後には原子力を利用し、エネルギー資源として確保することを定めた「原子力基本法」が成立する。それから現在まで、政府は原子力発電を推進してきた。しかし、福島原発の事故が起こり、日本のエネルギー政策は今、岐路に立たされている。資源エネルギー庁で電力・ガス事業制度改革に数次にわたって携わった元経産省官僚でもある石川和男さんは、政策家として「エネルギー政策は政府が"上から目線"で決めるべき」と言い切る。その真意とは――

・特集「どうする?原発」
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■「原発には功罪あった」

 「原発やエネルギー政策は多面的です。私の言うことは、そのうちの一部」と前置きした上で、石川さんは日本のエネルギー政策が歩んできた歴史を話し始めた。

「原発が実際にわれわれ国民の生活に入り込んで来たのは、昭和40年代のオイルショックがきっかけでした。エネルギー政策という視点から見れば、理由は単純。高価格な石油への依存が脆弱だと気づかず、オイルショックが起きてしまってどうしようもなかった。1980年にも第二次オイルショックがありましたが、地熱エネルギーも太陽エネルギーも難しい。じゃあ原子力発電に頼ろうとなっていった。原子力は石油の七万分の1の容積で同じ量のエネルギーを作り出すことができる。それを利用しない手はなかった」

 それから政府や電力業界は、原発を推進してきた。原発は石油への依存度を下げ、電気の安定供給を実現、電気料金値上げに対する抑止効果もあったと石川さんはいう。

「原発はどこに立地するかが難しいが、電気代から『電源開発促進税』として数千億円ほど徴収し、地域に交付金を出すことなどによって建設してきました。それだけコストをかけないと建設できないわけですが、経済政策としてはトータルでプラス。エネルギー政策として『○△×』の三段階で評価したら、"△"に近い"○"ですね。キャンディーの『いちごみるく』みたいな形です(笑)」

 原発批判のひとつに、「立地地域の頬を札束でひっぱたいて建設している」という表現がある。石川さんもそれは否定しない。「ガスコンビナート、ダム、廃棄物処理場、自衛隊もそうです。原発だけではない。"迷惑施設"が立地する市町村に地域振興の名のもとにお金を落としてお願いしてきた。功罪両面あります」

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