自民党・日本未来の党の党代表者にユーザーが質問 投開票日直前特番 全文書き起こし(3/4)
ニコニコニュース / 2012年12月15日 17時57分
衆議院議員総選挙の投開票日(2012年12月16日)を目前にした13日夜、niconicoで主要政党の代表者がユーザーの質問に答える番組が生放送された。
・[ニコニコニュース]各党代表者にユーザーが質問 全文書き起こし(2/4)
http://news.nicovideo.jp/watch/nw460992
ユーザーの質問に答えた党代表者は以下の通り。(番組出演順)
・日本維新の会 水戸将史・選挙対策委員長
・日本共産党 小池晃・政策委員長
・公明党 西田実仁・広報局長
・民主党 鈴木寛・政策調査会副会長
・自民党 林芳正・幹事長特別補佐
・日本未来の党 森ゆうこ・副代表
・社会民主党 福島みずほ・党首
・みんなの党 小野次郎・国会対策委員長代理
この記事では本番組のうち、「自民党 林芳正・幹事長特別補佐」および「日本未来の党 森ゆうこ・副代表」出演部分の内容を全文書き起こして紹介する。(発言者敬称略、聞き手・角谷浩一)
■自民党 林芳正・幹事長特別補佐
・[ニコニコ生放送]自民党 林芳正・幹事長特別補佐の出演から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv118479358?po=newsinfoseek&ref=news#1:45:01
角谷:続いては自由民主党の林芳正幹事長特別補佐ということですけども、お越しいただきました。ありがとうございます。
林:お招きありがとうございました。
角谷:さて、選挙戦終盤になって参りましたけれども、自民党手応えはいかがですか?
林:そうですね、報道でずいぶん勝つ勝つといわれているのと裏腹にですね、非常に寒い中でやっているということもあって、中々こうワァーと沢山の方が集まって熱気が盛り上がるっていう感じではない。むしろですね、じっとこう政策の訴えをですね、聞きもらすまいと聞いている方が多いなぁという印象なので、最後まできちっと、やっぱり細かい話も政策として訴える努力を最後まで続ける必要があるなと、毎日まわっていてそう思いますね。
角谷:今日の他の方もですね、みなさんじっくり考えているという印象が今までと違うとおっしゃっていました。
林:ああそうでしょうね。全く、同じ事を思ってますけども。
角谷:それはみなさん現場にいらっしゃる手ごたえというよりも、有権者の雰囲気が見えてくるんだと思いますね。
林:そうですね。
角谷:今日は20分ですけども政策について色々伺います。
林:はい、よろしくお願いします。
角谷:まずは、消費税ですけれども、これは三党合意というのがあることが前提ですけれども、ちょっと安倍総裁の発言が、少し社会状況や経済状況にあわせてという発言になってきます。それはどのようにお考えですか?
林:そうですね。それは当然の事をおっしゃっているんで。三党合意で成立させた法律に経済条項ってのが入っておりますので、その事を安倍総裁がおっしゃってるんだろうなと。したがって、まぁそういう風にそのならないようにですね、きちっとした経済状況を作っていくという事が大事だと思いますね。
角谷:はい。続いて、もうひとつTPPですけれども、これはどうでしょう?
林:そうですね、我々は聖域無き関税撤廃前提とするというものについては反対だという立場を明確にしております。で、これはTPPそのものの情報がまだ、ほとんどもうわからなくて、非常に両極端な理論になってますね。例えば、介護保険が無くなってしまうんではないかという話もあるし、全部ゼロになって今何百%もかかっていたものが全部なくなると。しかし、全部ゼロにすることが最初から決まっているなら交渉する必要がないわけですから、やっぱりそのあたりも本当はどうなのかとかですね、じゃあ、今実際やっているアメリカとオーストラリアの間ではずいぶん例外がでてきてますよね。こういう物も、ちゃんと情報公開されて、大体、こういう方向になるというのがでてこないと今、TPP、マルかバツかとどっちかといってもですね、両極端の議論にならざるを得ないと思いますね。
角谷:つまり、争点のようで実は本当は争点ではなくて、もう少しタイミングが後になりそうだと。
林:そうですね。そもそも国会はですね、実は、こういう条約というのは批准をするという機能があるわけですね。こういう条約というのを政府が交渉してきた案を見てから判断するのが実は国会の役割で、まだその交渉の中身も全くない、ましてや日本がこういう交渉というか条約を結ぶんだというのが全くない段階でですね、あまり議論しても結局空中戦みたいになって、国益にそうならいいし、そわないなら悪いって当たり前のような議論になってしまうので、私はやはり交渉力の問題で、安倍総裁がおっしゃっているように日本にちゃんと有利になるような交渉ができるかと。本当はそこが論点なんだと思いますね。
角谷:なるほどね。そういうふうにいうと、ちょっとマルバツの話ではちょっとないのかもしれないという議論に?
林:そう思いますね。
角谷:ちょっと選挙戦の最中言ってなかったかもしれませんね。
林:そうですね。特にテレビはマルかバツかというのが多いので、そのTPP自体がですねどういうものかという定義なしにマルかバツかつけないので、中々そこから議論は深まっていかないのかなと。
角谷:続いては震災復興の議論ですけれども、予算の問題もありますから、それから中々遅遅として進まない復興の内容という、この辺どのようにお考えですか?
林:そうですね。これはやはり政権の運営能力というものが大きくて、例えば瓦礫の処理を我々がずいぶん最初から言って地方負担ゼロということを申し上げたんですが、なかなか総務省財務省、うまく民主党政権を説得しちゃったもんですから、1割は地方の負担なんてことがずっと残ってですね、最終的にはねじれの国会、参議院の多数を我々がうまく使って議員立法で99%まで国費でやるというふうに変えて動き出しました。
復興庁にしても最初は民主党政権いらないといったものを、我々地元の要望を聞きながら、あれを作る。しかし、せっかくできた復興庁も民主党の政務三役なので、色んな不手際あるようですし、例えば集団移転でここに場所が見つかったと、さあここに移転するんですと、よし調査をしてみようと、そしたら貝塚が見つかった、文化財なのでまたしばらくかかりますと、こういうことは最初からわかっているはずですから、そういうことがあった場合にも、特例として早く進めるということをやるのが政治主導なわけですね。
ですから、大きな災害で津波も重なったということで、阪神に比べて時間がかかる、これはわかるんですけれども、その条件の中でもですね、もうちょっと行政の運営能力を高めるほうが、物事が進んでいくし、ましてや予算が余ってしまったということは非常にもったいないし、あってはならないし、もっとあってはならないのは、他に流用しちゃったとか。ですから、まさに行政の運営能力をきちっと我々の政権にしていただいてですね、高めていくということだと思いますね。
角谷:はい、そして原発の問題なんですけれども、これも行程表の形が各党から色々でてきてます。ちょっとわかりにくいんですけれども、自民党はどう考えますか?
林:そうですね。我々は自民党そして民主党、公明党で法律を作らせていただきましたので、その法律に基づいて今、原子力規制委員会ですね、あの活断層についてはずいぶんこの間ね、厳しい判断を示しつつありますが、そこの判断に基本的には従うと。政治から少し距離を置いて、賛助委員会といいますが、独禁法の公取のような、独立性の高いところにゆだねると、そこの判断がでて、そしてそこが作った基準に基づいて、再稼働も一つずつあてはめていくと。
基準を作るのに少しかかりますし、それからあてはめていくのに年月がかかりますから、やっぱり3年間そこの結果を見て、これは我々はやはり、必要条件だと思ってますので、安全だという科学的な知見がでたあとにですね、それをもって地元の方に安心してもらうというのを、政府が責任をもってね、十分条件としてやらなければならない。こう思っておりますので、そのことともう一つ、通した法律、再生可能なエネルギー、買い取り価格を決めて、かなり促進しようと。これをやってみてどこまで再生可能なエネルギー、太陽光はじめいくのか、これも2、3年かけてきちっと見てその上で判断しようと。現実的な政策を訴えております。
角谷:北朝鮮の核ミサイル問題などの、東アジア外交についてはどのようにお考えでしょうか?
林:そうですね、これは我々、国際社会の制止を全く聞かずにですね、(北朝鮮は)ロケットと称してミサイルを打ち上げてしまいました。基本的にはこの北朝鮮問題は日米、そしてそこに韓国を加えた三カ国できちっと圧力をかけて、対話と圧力ということを粘り強くやってゆくということ、まずこれだと思います。壊れてしまった日米関係をちゃんともとに戻した上で、日米間でやって、その姿を中国にみせて、六カ国協議で中国にある程度の影響力を北朝鮮に行使させると、そしてその姿をロシアにもみせて、同じ方向に向いてもらうと、今みんな逆の方を向いてますから、やはりこの外交力が試される時だと思いますね。
角谷:ネットでは自民党政権となれば、徴兵制が導入されるのではないかと懸念の声があがっていますが、実際はどうなんですか?
林:そうですね。それは政権公約には書いてありませんので、まだ我々の憲法の草案にも一切書いてございませんので、ご心配ご無用だと思います。
角谷:移民政策と外国人参政権の問題です。少子化の対策としての過渡期に移民政策を実施するメリットがあるのではないか? また、義務と権利と保障の問題など、どう考えますか?
林:移民の義務ということですか?
角谷:はい、そうです。
林:移民は、これは優秀な人材が日本に集まってもらうようにするということとかですね、そういう目的をきちっと定めて考えていくべき問題だと思います。
角谷:限定的だということですね。
林:はい、そうです。何がなんでも人が減るので、ということであれば。
角谷:つまり、少子化対策での労働力確保ではないと。
林:そうですね。一時、バブルの頃に、外国人労働者を入れろってことで一時、やってましたが、景気が悪くなってきた時に、先にクビを切られたのがこういう人たちで、テレカ偽造なんてことになってきましたから、やはり丁寧に注意をしてですね、ちゃんと日本人になっていただくために、例えば言葉ができる、教育を受けられるという事を担保しながらですね、やっていく必要があると思いますので、単に人が減るからその分、埋め合わせをするというのではいけないと思います。
角谷:なるほど。参政権問題については?
林:そうですね。外国人参政権問題については、定義上ありえないと思っておりまして、参政権てのは国民固有の権利ですから、参政権ということは国民すなわち国籍をとってもらってですね、交渉してもらうということに尽きると思います。
角谷:まさに今回のテーマであるかもしれません。ネットと選挙については?
林:そうですね。実は前回参議院は2年前の選挙の前に...
角谷:直前でしたね。
林:はい。ほぼ、これでいそうだというとこまで、実は少数政党も含めて各党の合意ができたんですが、もう少しのところで時間切れになってしまいました。ですからこの2年間残念だったなと思うのは、その合意を元にですね、法律を通して、やろうと思えばやれたんではないかなという反省もこめてですね、思っておりますので、投票そのものについては、まだ色んな問題があると思いますので、その普通に今、我々がフェイスブックとかツイッターということで、普段やっていることが、選挙の期間中もですね、やれるようにするということは、次の選挙にむけてぜひ、やれるようにしたいということですね。
角谷:ということは、来年の参議院選挙に間に合わせるという感じですか?
林:そうですね。ぜひ。そんなに違いは各党にないと思います。最大公約数のところはぜひまとめていきたいと思いますね。
角谷:みなさんからいただいている質問に行きたいと思います。衆議院の投開票の16日は野田総理が福島第一原発事故終息宣言からちょうど1年となりますが、党として本当に終息したと考えますか?と。
林:そうですね。これは、終息という定義が非常に難しいわけですから、何をもって終息というかということでありますけれども、1年前に民主党政権やったときはですね、ちょっと拙速な感じがしましたですね。そういう終息宣言をするということ自体が一体なんの意味があるのかということですね。したがって本当にやるべきはですね、あそこに住んでらっしゃるみなさんや住めなくなったみなさんがどうやって生活をきちっと再建していけるかまぁ、そこに注力をすべきであって何かそこに宣言を出すこと自体があまり意味がないのではないかという感じはしますね。
角谷:公職選挙法の順守が言われる中で、新聞などで自民が過半数確実だといわれているがこうした報道についてどう思うか?
林:要するに、事前報道が選挙結果に影響をあたえるじゃないかという意味ですか?
角谷:情勢報道自体がそうでしょうね。
林:そうですね。よく言われるのはアメリカで大統領選まだ投票が終わってないハワイあたりはですね、もう大統領がバンザイ、勝ったのを見ながら投票するというのがよくいわれてますのでね、ある程度の節度をもった情勢報道というのはですね、我々選挙をやる立場からすると望ましいというふうに思いますね。しかしこういう情報、ITが発達した社会ですから、全くそういう情報を止めるということも中々難しいので、そのバランスが難しいところだと思いますね。
角谷:世襲議員が多いというのは本当に問題なのでしょうか?という質問ですけれども。
林:そうですね。実際は自民党なんか世襲だ、世襲だと民主党が攻撃してきますけれども、今回の新人議員みてもらえればですね、1割くらいがいわゆる世襲といわれる人で、新しいそういう方でない方もずいぶんたくさんいらっしゃるんですね。その上で、そういうレッテル貼りではない、その人はどういう人なのか、どういう政策を持っている人なのか、どういう政治をやるのかということをちゃんとみるべきであって、例えば野球ならですね、打率とか防御率とかまぁそういうものを見るから別に誰々の息子さんであってもなくてもですね、きちっと仕事をすれば、評価をされるということになってますので、で、やっぱり政治もそういう目できちっと評価をする事が大事ですね。
角谷:最終的にはこれは有権者が評価するという意味でしょうか?
林:そうですね。最終的には有権者が選挙ってことで評価されることですから、その選挙の評価の基準にですね、きちっと実際どういう仕事をしているのかということが入るべきであると思います。
角谷:自民単独過半数となっても公明党との連立はあるのか?
林:そうですね、これは参議院の状況もありますし、それから公明党さんとは長い間ずっと連立を組んできて、政策の考え方や、人間的な信頼関係、これが深くありますので、我々単独になったからといってその関係が変わるというものではないと思います。
角谷:ニコニコ動画は現在官邸に入っていますが、たぶんこれは官邸の記者会見の模様などを中継しているということだと思いますが、自民党政権になっても継続してくれるのでしょうか?
林:そうですね、せっかく、ニコニコ動画で自民党も野党時代にも色んな付き合いがありますし、そういうことに加えてですね、やっぱりなるべく広く、この広いメディアのみなさんに発信をするということの重要性についてはやっぱり大切にしていかなきゃと。
角谷:拉致問題に当時から熱心に取り組んでいた安倍総裁が総理になれば拉致問題は進展するのでしょうか?
林:そうですね、これはやはりトップ、総理、総裁がどれだけ熱意をもっているかというのは非常に大きなポイントだと思いますし、たとえば、民主党政権では担当大臣がコロコロかわりましたですね、私、実は安倍総理の時の内閣府副大臣ですね、担当の副大臣でもあったわけですが、その時はちゃんと中山恭子さんというのが、総理補佐官でいらっしゃって、国会の方は私が対応しますけれども、拉致問題そのものの対応については補佐官お願いしますという住み分けをきちっとやってですね、ずっと一貫した対応ができていて、家族のみなさんとの信頼関係もずいぶんありましてですね、ただそういうことはトップリーダーがそいう意識を強く持ってですね、このことを優先度を高くもってやるということが、やっぱり大事だなという実感がありましたので、今度は期待をしたいと思いますね。
角谷:最後になりますけれども、2分半くらい時間がありますけれども、ユーザーのみなさんに向けて、自民党が最後に終盤どうしてもこれだけは言っておきたい、わかっていただきたいということをこちらのカメラに向かってお願いします。
林:そうですね、これは最初から徹頭徹尾、申し上げてきていることですが、この3年4カ月で経済は撤退し、外交はひどいことになりました。まともな公約を掲げて、根拠のある、裏付けのある、政策をきちっと実現していくということを我々は実直にやってきたつもりですし、それだけのことをきちっと議論をして、処方箋をきちっと政権公約にいれてあります。
経済政策の要はやはり、お金がぐるぐるまわっていくという意味で成長戦略、それから金融政策そして財政政策、三つともきちっとやるということを掲げておりますし、外交もこれ手品はありませんので、例えばアメリカと沖縄に行ってですね、二枚舌を使い分けるということをやめて、同じことをしっかり言って、橋本、小渕両総理時代からやってきた、地道に汗をかく外交をきちっとやることによって、沖縄、東京、ワシントンがきちっと繋がって、その結果きちっと日米関係の信頼がもどってくる。その日米関係でもって、韓国中国、ロシア、きちっと我々と同じ方向に巻き込んでゆく。こういう地道なことを地道にやっていくために、そろそろまともな政治にもどしていただきたい。ぜひ、ご支援をお願いしたいと思います。
角谷:わかりました。そういう意味では、選挙戦終盤ね、この時間に放送に協力していただきましてありがとうございました。
林:ありがとうございました。
角谷:今日は自民党の林芳正幹事長特別補佐にご足労いただきました。ありがとうございました。
林:どうもありがとうございました。
■日本未来の党 森ゆうこ・副代表
・[ニコニコ生放送]日本未来の党 森ゆうこ・副代表の出演から視聴 - 会員登録が必要
http://live.nicovideo.jp/watch/lv118479358?po=newsinfoseek&ref=news#2:11:02
角谷:続いては、日本未来の党の森ゆうこ副代表にお越しいただきました。こんばんは、宜しくお願いします。
森:こんばんは、よろしくお願いします。まだ還暦ではありませんので。
角谷:今の書き込みにね、還暦と書かれて(笑)、まだですということですけれども。
森:孫はできました。
角谷:そうですか。
森:ありがとうございます。
角谷:さて、選挙戦は終盤になってきてますけれども、今の日本未来の党の手ごたえはどうですか?
森:そうですね。本当に短期間、私も選挙何回もやったことありますが、こんなに短い選挙というのは初めてですし、それから公示の前1週間なかったんですね。未来の党が結党したのは。ということで、大変慌ただしい選挙だったんですけれども、ここへきてようやく、みなさんに未来の党、それは国民のみなさんの原発をゼロにして欲しい、確実に廃炉にしてほしい、そして新しいエネルギー社会を作ってほしい。
そして、このデフレ不況下に消費増税大増税、絶対おかしいでしょうと、そういう思いを受け止めるために、実力のある政治家が集まって作り、そして地方の首長の代表である嘉田由紀子滋賀県知事、琵琶湖の水を守るために、がんばってこられた滋賀県の嘉田由紀子知事が代表となっているということで、未来の党、そして未来の党が目指すものについて、国民のみなさんのその思いを受け止める、確かな受け皿ということが認知されてきたということで、今、私も、今朝、小田原から出発して、今、岩手から帰ってきたわけですけれども、大変、また昨日と違う手ごたえがありました。
角谷:では、少し政策のお話を伺っていきます。まずは、今お話出ました、消費税の問題ですけれども、これについては未来はどうお考えですか?
森:消費税は、今、デフレ不況がこの十数年続いておりますので、しかも平均家計所得13年間で130万円も減っている。これは厚生労働省の統計ですけれども、厚生労働省に調べてもらうまでもなく、みなさん大変生活が苦しくなっていますので、消費増税は絶対ストップしなきゃならないと。で、有権者のみなさんだまされてはならないのは、どうも自民党安部総裁が消費税に対する国民のみなさんの反発が激しいということで、テレビ討論かなんかで、なんだか上げるのか上げないのかはっきりしないと、景気対策をやってよくならなかったら上げないというようなニュアンスをおっしゃっていますけれども、絶対だまされないでください。
というのは、民主党自民党公明党の三党談合で強行した消費税増税法というのは、景気条項はありますが、あくまでも目標で、色んなことを総合的に勘案して判断できるということになってますので、みなさんの給料が、全然上がらなくても、あるいは下がっても、景気がよくなっていなくても、デフレ脱却していなくても、増税するということはきちっと決めてしまっているわけですから、日付も入れて、ということは間違いなく、財務省は走り出していますから、アリバイ作りのために、多少は大盤振る舞いをしてなんとなく景気が良くなったように見せかけて、増税をするんではないかと、いうふうに思いますので、もう増税ストップするためには、我々が準備している消費増税ストップ法案、これを国会が、次選挙終わった後の国会に出しますので、皆さんの後押しをいただいてこれを成立させる以外にないということでがんばりたいと思います。
角谷:はい。続いてTPPですけれども。
森:TPPは、これは不平等条約ですね。なんていうんでしょうか、自由貿易協定とは全く違うわけです。で、特に農業もそうですけれども、アメリカのような医療になっていいのか?ということを訴えたいと思います。私も十数年前に、アメリカの医療、介護、そういう現場視察してまいりましたけれども、本当にお金のない人は病院から捨てられる。これがアメリカの医療。しかも、国民総医療費は、GDP比でいうと日本は8%なんですよ。アメリカは16%。国民総医療費は高いのに、お金の無い人は医療は受けられないという。そういうものに日本の医療がなってはいけないということで、なんだろ、闇鍋を食べさせられる中身のよくわからない非常に危険な、何が入っているかわからない、そして聞こえてくる情報はそういう不平等条約ということで絶対反対。交渉参加して、そして交渉条件が悪かったら抜けるなんてことは日本にはできないんですね。
角谷:はい、震災復興の問題です。これはどうでしょう?
森:震災復興を最優先。で、私、今日も岩手で申し上げてきたんですけれども、江戸時代でも「北越雪譜」(雪国、越後の生活を記した書物)というのがあるんですが、雪国でものすごい大雪になると、江戸に早馬が行って、大災害ですから、豪雪大雪の時には、年貢をまけてもらうというか、いわば、減税ですよね。人々が災害にあっている時に、増税するなんてことはおかしいわけです。
まず、復興最優先。そして今の復興庁というのは、全く被災者の生活再建というのは後回しになっています。生活が再建されないと地域が復興しないんです。これは私ども新潟県中越大震災、中越沖地震で経験し、そして財務省とケンカをしてなんとか被災者生活再建支援法、家の建て替えというか、そういうところにも使えるように改正したわけですが、その復興庁にそういう意識が全くないという事をこの間確認しましたので、まず、復興のために、個人個人の生活再建というところに、もっと力をいれるようにがんばっていきたいと思います。
角谷:そして最後に原発問題ですけれども。
森:はい。これは、福島原発事故後初めての総選挙です。私たちは原発を必ずゼロにして、再生可能なエネルギーの中心の社会を作る。10年後、すべての原発を廃炉にするその確実な卒原発プログラムというものを提示しております。これは日本未来の党だけですので、そういう思いをみなさん8割の国民のみなさんが持っていらっしゃる。放射能から子供たちを守りたいという気持ちは誰もが持っていると思うんですよね。そのみなさんの思いをうけとめて、そして琵琶湖の水を守ってきた嘉田代表にして、小沢一郎、亀井静香という実力のある政治家のみなさんに、推進役になってもらってみんなで力を合わせて原発のない社会を作るということですので、質問がこういう順番になりましたけど、私どもは、私は特にそうですね、もう12月16日は原発ゼロにするという国民投票という位置づけでぜひ投票していただきたいと思います。
活断層の真上にこの地震列島の活断層の真上に原発があるということが、初めて原子力規制委員会専門家会合で認められました。今までずっと指摘されてきたんですけれども、原子力村が強すぎて、これ認められなかったんですよ。だからもう原発ゼロは当たり前です。で、新しいエネルギー社会を作っていくことで、投資が生まれて、新たな雇用、新たな産業が生まれるということはドイツに行ってきちんと確認してまいりました。これは夢をもっていただけると思いますので、ぜひ原発ゼロ、その国民投票にしていただきたい、と心からお願いします。
角谷:続いてこれも共通の質問になります。北朝鮮の核ミサイル問題などアジア外交についてどういう風にお考えかと。
森:ええ、改めて今回の北朝鮮のミサイル発射ということについては、我々としても強く抗議をしたいと思います。アメリカのほうばっかり見ているんじゃなくてやっぱりアジア、これから成長していくアジアのみなさんときちんと友好関係を保っていく。で、きちんと言うべきことは言い、しかしなんだか、戦争するような危なっかしい事を言っていらっしゃる政党がいて、とても勢いがあって、カッコよくきこえるかもしれませんけれども、戦争っていうのは政治の最大の失敗です。戦争を起こすと本当に国家国民みんなが大変な被害を受ける、そうならないためにあらゆる外交努力をしていく。言うべきことは言い、そしてきちんとした信頼関係を保っていくという努力を徹底的に行うべきだと思います。
角谷:はい。続いてはですね。嘉田代表が主張する子育て支援を拡充することで本当に少子化を克服することができるのか?これまでの政権では実現できていないが?という質問ですが。
森:3年前の民主党の子ども手当て、満額まで行きませんでしたけれども、国がきちんと子育て支援をするという大きなメッセージがあって実際、出生率は上がったわけです。で、いい政策だからこそ私は攻撃を受けたと思っています。まず、若い子育て世代、所得が中々増えない。企業のみなさんが内部留保していないで、若い人たちをしっかりと雇用して給料をきちんと払うということを、すぐさまやっていただければいいんですが、なかなか企業の方も様々な競争があってすぐにはそういう気持ちにならないと。まずはそういう時に民間がダメだった時には、国がきちんと子育て支援をしていくという姿勢を示す意味でも私は子ども手当て、そして無駄遣いしないように、バウチャー(国や自治体などが目的を限定して個人を対象に補助金を支給する制度)、子育て支援券という形で、しっかり支援をしていくべきであると思います。
私、子どもが3人おりまして、この度孫が生まれましたけれども、子どもたちっていうのは、私の育てた子どもというのは、私の老後の面倒をみるだけでなく、子どもを産めなかった人、子どもを産みたくても子供が産まれなかった人、そういう人たちの老後をも支えるという意味で、社会保障制度というのは、そういう形でできているものですから、将来の社会の支え手である子どもたちを国がしっかりと子育て支援していく。これは、まず最初に最優先でやる、それが一番重要な事だと思います。これ以上少子化進んだらこの国は、21世紀の終わりには人口3分の1になるわけですので、最優先に行うということが何より重要だと思います。
角谷:その少子化に関連するんですけれども、移民政策と外国人参政権についての質問。殊に移民政策は少子化で新生児が労働力になるまでの過渡期において、必要である考え方があるのかないのかということですけれども、どうですか?
森:移民政策について我が党では議論したことはございません。
角谷:外国人参政権については?
森:それについてもまだ議論しておりません。
角谷:はい。それからネットの選挙についてはどうでしょうか?
森:これは私どもはネットを活用してまいりましたし、また小沢一郎さんに対する既存のメディアスクラム、なんだか犯罪者のように仕立て上げられてしまったわけですけれども、無罪だったわけですね。このことについて全く事実無根の報道がされてきましたけれども、それについて既存のマスメディアは総轄をしておりません。一方、ネットメディアについてはきちんと報道をしてくれているというか、情報操作をしないで、意見発表の場を提供してくれている。
また、特に原発については、真実に気付いた国民のみなさんが、新しいこのネットの環境を利用して自ら発信して、お互いに情報を共有しあって、そこから社会を変えていくという活動を行っていくと。その今まで、権力をもっている人たち、そういう人たちはその情報を独占するということが、お金を独占するということが、権力の源だったわけですね。その情報を独占させない、国民のみなさん、市民のみなさんが、自ら情報を発信していく、お互いに交換していく。その独裁的な、あるいは政府の情報隠ぺいというのを市民のみなさんの力でオープンにしてきた。特にこの東日本大震災、福島原発事故、これはネットメディアがなかったら私はここまで多くのみなさんが原発事故の真実を知り、放射能で汚染されたという情報を、こんなに早くはつかめなかったというふうに思いますので、社会を正しく変えていく、原動力となると思いますので、選挙もきちんとネットに開放すべきだというふうに思います。
角谷:ちょっと短くお答えいただきたいのですが、政権公約で、女性について書いてありましたが、具体的にはどんなことをするのでしょうか?
森:今、この法律がどうということはそこまで具体的には言えませんけれども、今、子どもを産んで仕事と子育ての両立ができなくて7割の女性が(仕事を)辞めていくと、調査の結果がでております。こういう方たちを、私もそうですし、嘉田由紀子代表もそういうみなさんと同じように、仕事と家庭の両立に悩み、苦しみながら乗り越えてきたという経験がございます。
こういう女性のみなさんの力を活用できるような、さらなる保育支援、休んでも必ず仕事に復帰できるようなそういう法律というものをきちっと作っていくべきだと思っています。少子化を乗り越えてきた北欧、特にヨーロッパ諸国では、これもう20年前に終わっている議論なんですね。女性が社会のしっかりした支え手になることによって、社会保障制度も安定したものになっていくということで、遅すぎたということだと思いますけれども、女性が本当に活躍してもらえる社会を早急に作りたいと思います。
角谷:はい。最後になりました。2分ちょっとになりますけれども、日本未来の党が最後にどうしても有権者に伝えておきたい、わかってもらいたいということがありましたら、こちらのカメラに向かってどうぞ。
森:はい。東日本大震災の福島原発後初めての選挙でございます。最初に申し上げましたが、原発のない新しいエネルギー社会を作っていく、そのことを誰もが思っていると思います。その思いをしっかり受け止めて、私たちは実力のある政治家、そして地方で活躍してこられた嘉田由紀子滋賀県知事を代表にみんなで力をあわせて、その思いを受け止めて、実現していこうとできたのが、日本未来の党、未来の党でございます。どうか、みなさんの思いを大切な一票に託して私たちに与えていただきますようよろしくお願い申し上げます。
角谷:あと1分あるんですけれどもよろしいでしょうか?
森:あと1分あるんですか?そうですね。それと消費税増税、本当に世紀の愚策といいますか、政策とは言えないですね、消費税増税をしてしまったら日本経済はめちゃくちゃです。今必要なのは増税ではなく、未来の投資。お金がないと財務省のキャンペーンで思わされていますけれども、昨年、野田さんが1年間に諸外国にばらまいたお金は総額31兆円です。みなさん、お金はありますから、だまされないようにしていただきたいと思います。
角谷:それでは、今日は日本未来の党、森ゆうこ副代表にお越しいただき政策を伺いました。どうもありがとうございました。
森:どうもありがとうございました。
・[ニコニコニュース]各党代表者にユーザーが質問 全文書き起こし(4/4)
http://news.nicovideo.jp/watch/nw461711
◇関連サイト
・衆議院議員総選挙2012 - 特設ページ
http://ch.nicovideo.jp/channel/sousenkyo
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