『銃・病原菌・鉄』のジャレド・ダイアモンド来日講演 全文書き起こし(2/2)

ニコニコニュース / 2013年3月1日 19時30分

科学未来館の質問に答えるダイヤモンド氏

 世界的ベストセラー作家ジャレド・ダイアモンド氏の講演が2013年2月11日、日本科学未来館で開かれた。主催者の「日本科学未来館」が進める「つながり」プロジェクトから、5つの質問がダイヤモンド氏に投げかけられた。人間が今後も活動を続けていくためのヒントとして、江戸幕府の森林政策が例に出されるなど、ダイヤモンド氏は独自の視点から考えを述べた。

・全文書き起こし(1/2)はこちらから
http://news.nicovideo.jp/watch/nw535329

■ 「生物全体の中で人間はどのような存在でしょうか」

 ダイアモンド先生、どうもありがとうございました。

 それでは、第2部では人間と地球のつながりに関する、いくつかの問いにまいります。日本科学未来館で取り組んでおります「つながりプロジェクト」では、持続可能な未来のために私たち一人一人が3つのつながりを実感することを重要と考えております。それは、「生命のつながり」「人と地球とのつながり」そして「未来へのつながり」です。第2部では、このつながりに関連して、ダイアモンド先生に5つの問いかけをさせていただき、1問ずつお答えいただきます。

――それでは、1つ目の問いにまいります。生物全体の中で人間はどのような存在でしょうか。

 5万年ほど前に、宇宙から人が来たとしましょう。彼らはどんな風に地球人を見たでしょうか。4,000種の色々な生物があります。ビーバー、タヌキ、チンパンジー、猿、または人間のようなチンパンジー、鯨、いろいろな種がいるなと思うはずです。つまり、人間は地球に存在する種の1つでしかありませんでした。

 現在、われわれは自分たちを動物だと思っていません。われわれとしては、動物と人間を別物という風に認識しているわけです。でも、5万年ほど前は違いました。その他の種と同列だったのです。

 また、進化論や遺伝学で分かったことですが、99%の遺伝子はチンパンジーのものと一緒です。われわれの遺伝子の中のどこか1%だけが違って、だから私たちは言語を話せて、博物館のような会場の中でこうして講演を聞くことができるわけです。そして、何か1%が違ったために、チンパンジーには言語がなくて、動物園にいて、そして匿われたような状態にいるのです。

 では、何が違うのでしょうか。私たちは、なぜ自分たちは動物ではなくて人間だと言っているのでしょうか――この問いは、生物学者に任せておきましょう。私の1つ目の著書『人間はどこまでチンバンジーか』という本でも、その辺は少し触れています。また言語というものが人間とその他の動物とを分ける非常に大きな要素だと思うのです。もしかしたらチンパンジーと私たちは喉の構造が違って、チンパンジーも喉の構造が変われば言語が話せるのかもしれません。いずれにしても、なぜ人間がチンパンジーと違うのかについては、まだよく分からないことが多いのです。

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