声優・緑川光と保志総一朗が語る『スクライド』の思い出や裏話──「“叫び納め作品”になるかも」「ターニングポイント」 共演者・津久井教生からメッセージも【超声優祭2023】
ニコニコニュース / 2023年5月1日 16時45分
声優の緑川光さんと保志総一朗さんによる特別対談番組『月刊 光おにいさんと一緒♪SP特番 Day1@超声優祭2023』が、2023年4月26日20時より、ニコニコ生放送にて放送されました。
2001年に放送されたアニメ『スクライド』では、保志さんが主人公・カズマ役、緑川さんがライバルキャラ・劉鳳役として共演し、壮絶な死闘を演じたおふたり。
いまだから話せるお互いの第一印象や、『スクライド』収録時の思い出がたっぷり1時間以上にわたり語られていくことに!
この記事では、番組内のトークの中から、ふたりがとくに盛り上がっていた場面をピックアップして紹介していきます。
※本記事には『スクライド』のネタバレを含みます。
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■「昔もいまもクール」な緑川さんが、カラダづくりに励む理由
番組冒頭では、おふたりが出会いについて振り返ってみたものの……正確な初共演作は「正直覚えていない」と保志さん。
ただ、保志さんはご自身が声優デビューする以前に、新宿駅でたまたま緑川さんとすれ違ったことがあるのだそう。当時から緑川さんに対しては「クールな人」という印象を抱いていて、その印象はいまも変わらないと語ります。
保志さんがデビューしたてのころから、じつに30年近くの付き合いがあるおふたり。緑川さんが「どう? 最近、健康とか」と聞くと、保志さんからは「(生活習慣が改善され)むしろ若いころより良いかな」との回答が。
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すると緑川さんも「ここ2ヵ月くらいは、毎日ケンシロウに教えてもらっていて(笑)」と、エクササイズゲーム『Fit Boxing 北斗の拳 お前はもう痩せている』で体作りに励んでいることを明かします。
さらには整体にも週1回通ってインナーマッスルを鍛えているという緑川さん。その裏側には「先輩の自分が元気でいることで、後輩たちにも『あの歳まではやれる』と思ってもらいたから」という想いがあるとも語ってくれました。
そんなオープニングトークの後で行われた“くじメイトざっくり紹介”のコーナーでは、おふたりがダミーヘッドマイクを使った生アフレコを披露することに。
5月25日23時59分まで販売中の「緑川光のくじメイト~溺愛旦那様はお医者様編」のシチュエーションボイスを、イチ部分だけお試しで演じてくれました。
まずは視聴者アンケートで上位となった「続きは帰ってから」編を、緑川さんが実演。お試しとはいえ真剣にセリフを読み込んだうえで、バイノーラル収録なだけにダミーヘッドマイクとの距離感も念入りに調整しながらスタンバイするところはさすがのひと言。
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続く保志さんも「お医者さん役なんてやったことあったかなぁ……」と言いつつ、“知的で包容力のあるイケメン医師”の姿が脳裏に浮かぶような甘いボイスを視聴者にお届け。
保志さんの生アフレコを見守っていた緑川さんも、「落ち着いた役の保志くんもいいね! きっと今後(お医者さん役の)オファー、来るよ」と太鼓判を押していました。
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■ふたりにとって『スクライド』とは? 兄貴・津久井さんが語る「谷口悟朗監督のスゴさ」
今回は保志さんがゲストということで、超声優祭スペシャル企画・『スクライド』トークを番組全編にわたって実施!
まずは保志さんに、ご自身が演じたカズマ風のボイスで『スクライド』のストーリー紹介文を読み上げてもらうことになったのですが……。
カズマといえば荒々しい演技のイメージが強いせいか、緑川さんとしては「喉、大事にしようよ。まだ(番組)冒頭なんだから」と喉へのダメージが心配なご様子。
しかし、すかさず保志さんに「そんな叫ばないですよ! カズマだってふつうの時はあるから!(笑)」とツッコまれ、言われてみればそれもそうだと爆笑する緑川さんなのでした。
ちなみに『スクライド』のオーディションでは、保志さんはカズマだけ、緑川さんは劉鳳だけを受けたそう。というのも、アニメのオーディション現場だと、人によっては複数のキャラを演じてみてほしいとスタッフからお願いされることもよくあるらしく。
おふたりは、(直接的に合否に関係ないとはいえ)自分が1キャラだけしか演じさせてもらえなかった時に複数キャラ演じさせてもらっている人を見ると、「自分よりあの人のほうが脈あるのかな……」と不安になってしまうという“声優あるある”でも盛り上がっていました。
キャスト陣にまつわる思い出話にも花を咲かせた後で、「自分にとって『スクライド』とはどんな作品だったか?」という質問を受けると、保志さんは「役者人生のみならず、ひとりの人間として生きていくうえでのターニングポイントとなった作品」とコメント。
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保志さんいわく「カズマの青臭くて説教臭いセリフ」の数々には、勉強になることや心に響く部分が多くあったとのこと。緑川さんも「カズマはカッコイイからね」と共感を寄せます。
一方の緑川さんは、「もしかしたら『スクライド』が自分の“叫び納め作品”になるかもしれないと思っていた」と、当時の心境を吐露。
タイミング的には30代前半で「ぼちぼち叫びのセリフがつらいな」と感じてきていたころだったといい、「森川(智之)さんや檜山(修之)さんのような“強い”お芝居ができる人と比べると、やっぱり自分はちょっと掠れる」という悔しさを抱えていたということでした。
あの劉鳳の熱演が多くのアニメファンの心を打ったのは、そうした緑川さんのある種の覚悟もあったがゆえのことだったのでしょう。
そして番組中盤では、ストレイト・クーガー役を担当した津久井教生さんからおふたりに向けたビデオメッセージも到着!
2019年に筋萎縮性側索硬化症(ALS)に罹患し現在も闘病中ながら、ご自身のYouTubeチャンネルなどで精力的に活動されており、2022年には「第74回 日本放送協会・放送文化賞」を受賞された津久井さん。動画内では人工発声に乗せて、表情豊かに『スクライド』収録当時の思い出を語ってくださいました。
そのなかで、“強く印象に残っていること”として津久井さんがあげたのは「谷口悟朗監督がストーリーの先行きに関する情報を一切教えてくれなかった」というエピソード。
この谷口監督の手法を「スゴイ作戦だと思います!」と振り返ったうえで、自身が演じるストレイト・クーガーも、いつ君島邦彦のように退場するかわからなかっただけに、「悔いなく思いっきり演じる」ことができたのだと笑顔を見せます。
ビデオメッセージのラストでは、クーガーの名ゼリフ「情熱 思想 理念 頭脳 気品 優雅さ 勤勉さ! そして何よりも……! 速さが足りない!!」を熱演してくれた津久井さん。『スクライド』がファンのあいだのみならず、キャスト・スタッフ陣にもいまなお愛される名作であることが再確認でき、胸が熱くなるワンシーンでした。
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■アフレコ時の裏話&名シーン同時視聴とともに振り返る『スクライド』終盤回
番組後半の会員限定パートでも、まだまだ止まらない『スクライド』トーク。
緑川さんと保志さんが、『スクライド』全26話のなかでとくに印象に残っている話数を振り返っていくコーナーでは、貴重な収録時の裏話などが多数語られていきました。
第23話「シェリス・アジャーニ」が話題にあがった際には、緑川さんの“シェリス愛”が爆発! 緑川さんはアニメの女性キャラクターを好きになることが滅多になく、どちらかというとロボットの脚線美などに心を奪われがちなため、シェリスはかなり珍しいケースなのだそう。
「本当にかわいいんだよ。で、また(シェリス役を演じた)倉田雅世さんが『劉鳳、劉鳳……』ってか細い声で」と声マネつきで魅力をプレゼンする緑川さんには、さすがの保志さんも気圧され気味でした。
そんな23話では、カズマの「お前はいま、泣いていい!」というセリフを受け、むせび泣く劉鳳の姿を万感の思いで演じきった緑川さん。しかし24話が、号泣する劉鳳のシーンから地続きの形で展開していったため、前回の収録時の心境を思い返しながら気持ちをつくり直すのが大変だったとも。
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最終回・第26話「夢」については、事前に脚本の黒田洋介さんから「最終話は(カズマと劉鳳が)ずっと戦ってます」と聞いていたようですが、緑川さんも保志さんも「またまた、そんなはずないでしょう(笑)」と本気にしていなかったんだとか。
しかし視聴済みの方はご存知の通り、この黒田さんの言葉は紛れもない事実でした。緑川さんは、「皆さんが見て『作画クオリティが高いな』と思うような回は、(アフレコ時は)だいたい画がないから」と、作画カロリーが高くなるほどアフレコ用の映像が簡略化されがちになるという“アフレコあるある”に言及。
ご多分に漏れずこの第26話も、クライマックスながら完成時の映像イメージが極めてつかみづらい状況でのアフレコとなり、スタッフと相談しながら綱渡りで収録が進められていったそうです。
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そして番組終盤では、第26話における名シーンの映像を、緑川さんと保志さんが視聴者との同時視聴形式でプレイバック!
25話ぶんのドラマを経て、ラストに待ち受けていたのが純然たる“ガチ喧嘩”というカタルシス。おふたりも「このSEどこから持ってきたの!?」と驚くほどに、生々しい描写&演出。カズマと劉鳳を演じたご本人とともに振り返ることができる、またとない機会となっていました。
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