漫画『HUNTER×HUNTER』に登場するセリフ『あの域に達したのは20代の後半』を解説【ニコニコ大百科出張所】
ニコニコニュース / 2024年7月26日 14時0分
ニコニコ大百科は、サイバー攻撃の影響によりサービスを一時停止していましたが、7月9日より読み取り専用として仮復旧しました。
しかし、記事の作成や編集など、アカウントに紐づくサービス利用できない状態が続いています。
ニコニコ大百科では、このような状況を受けて、ニコニコニュースオリジナルにて「ニコニコ大百科出張所」を開設しました。
「ニコニコ大百科出張所」は、記事作成ができないニコニコ大百科に代わり、編集者の皆様から記事を募集し、ニコニコニュースオリジナルにて公開する取り組みです。
以降は、「ニコニコ大百科出張所」にご寄稿いただいた楠野小川さんによる「あの域に達したのは20代の後半」という単語の解説記事となります。
―あわせて読みたい―
文/楠野小川
あの域に達したのは20代の後半(アノイキニタッシタノハニジュウダイノコウハン)
あの域に達したのは20代の後半とは、漫画『HUNTER×HUNTER』の台詞である。なお、後世の作品でも多少の表記を変えつつパロディとして使われている。
※当記事にはHUNTER×HUNTERの単行本17巻、呪術廻戦の単行本27巻に掲載された話のネタバレが含まれます。
概要
HUNTER×HUNTERにおいては、単行本17巻、No.167「対決⑩」に登場。ゲーム空間内で繰り広げられる「グリードアイランド編」の一部にあたり、カード「一坪の海岸線」を獲得するためにゲームマスターのレイザーとハンターたちがドッジボールをしている場面で登場した。
勝つためには相手のレイザーの投げる球を捕って反撃しなければならない。しかしプレイヤーは「念能力」を駆使しながら戦っており、下手に飛んできたボールに当たると死ぬ危険性もある。
1vs3の場面で、レイザーがバレーのスパイクを相手内野に向かって全力で放つが、ゴン・キルア・ヒソカの3人は捕球のためのフォーメーションをとる。ゴンが球を直接捕り、ヒソカは取りこぼしを防ぐため後ろから能力で球を包み込んだ。その間にいたキルアはクッションと踏ん張りの役割を果たし、体に配分した念能力のオーラでボールからの衝撃を弱めつつ、足のオーラも残して3人とも外野に吹き飛ばされるのを防いだ。
レイザーはキルアの技能に対して、「体と足への攻防力を何対何で振り分けるか…おそらく誤差1%以下の精度を要求されていたはず」「これほど経験とセンスが要求される技術は他にない」と推測しており、経験が足りないキルアがこれを達成できたのは「余りある天才的なセンス」によるものとした。そして、この様子を見ていたビスケも
恐ろしい才能…!
おそらくあたしがあの域に達したのは20代の後半……
と心中で捉えていた。ちなみに普段のビスケの外見は少女だが、実年齢は57歳であり、実際には経験豊富なハンターでゴンとキルアの師匠役も務めていた。実力あるハンターから見ても神業であったことを際立てつつ、12歳のキルアの今後のさらなる成長を予想させる台詞となっている。
パロディ
複数の作品でパロディにされている。
呪術廻戦
漫画『呪術廻戦』では、単行本27巻に掲載された第241話「勝ち残れ!!」で、デスゲーム「死滅回游」の最中に登場した。突然土下座をしたお笑い芸人の髙羽史彦に対し、敵の羂索が
美しい本気の土下座だ
私がこの域に達したのは20代後半……
と心中で、土下座の姿勢の黄金比を思い浮かべながら思った。
髙羽はお笑い芸人であるが、自覚せずに「自分が芸人として面白いと思う展開に事象を改変する術式(能力)」を駆使して自身へのダメージを一方的に無効化している。ただ、お笑いの知識があった羂索からギャグを論理的に批判されてしまう。
髙羽は「オマエにウケなくたってオマエ以外にウケたら関係ねーんだよ!!」と言い返すも、かつて戦った黄櫨折(はぜのきいおり)の死体を見て動揺したことも加わり、術式の発動条件である自分のギャグへの自信を失いつつあった。
しかし羂索の攻撃を受け始めながら、髙羽はこれまでの相方と別れてきた売れない芸人人生を振り返り、「みんなに自分を知ってほしいからお笑いを始めたのに、いつからか自分を傷つけたくない思いから、お笑いに真面目に向き合っていなかった」と気づいた。
そして羂索に全力で土下座して謝罪し、先ほどの発言を「オマエ以外にウケればいいなんて思ってないよ!!」と撤回、さらに「オマエを胃袋吐くまで笑わせてやる!!それが俺のお笑いだ!!」と宣言した。つまり土下座自体はギャグを意図していたわけではないと思われる。
ただ、羂索は「20代後半……」の後に
いや私は
何を言ってるんだ?
と思い直しているので、「20代後半」については髙羽の術式によるギャグ的な精神汚染の可能性も考えられる。実際のところ1000年以上生きている羂索が、20代の後半で美しい土下座をしていたのかは不明である。ちなみに髙羽の年齢は35歳。
僕とロボコ
漫画『僕とロボコ』でも187話「釣りとボンド」(単行本未収録)にパロディとして登場している。こちらの台詞は「10代の後半」となっている。
芹澤が暮らす山で渓流釣りをすることになり、主人公で小学5年生のボンドは初めてながらあえて一番難しそうなテンカラ釣りを選んだ。そして芹澤が釣りの様子を観察し、ポイントの選択や安定したキャストなどの卓越した技術とセンスを見取る。
僕が一度見本を見せただけで…
10も20も吸収してしまうあの観察眼!!
恐ろしい才能…!
おそらく僕があの域に達したのは10代の後半…
ちなみに芹澤の年齢は20歳である。
関連リンク
関連項目
―あわせて読みたい―
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
舞台『呪術廻戦 0』WITH LIVE BAND 出演の高月彩良が所属するスウィートパワーが新人を募集「マンガ原作エンタメ特別オーディション2024」
ORICON NEWS / 2024年11月28日 18時0分
-
「伏線残し過ぎ」「完全版でもまだ謎が」 話の「畳み方」に賛否あった人気マンガ
マグミクス / 2024年11月26日 12時10分
-
「呪術廻戦」の最強術式トップ5とは?―中国メディア
Record China / 2024年11月17日 21時0分
-
「恐ろしい才能……!」 ドッジボールで『HUNTER×HUNTER』を自然と再現した男の子に称賛「センスの塊」
ねとらぼ / 2024年11月11日 21時0分
-
『美緒48歳』『SM調教師瞳』『ザ・エンドってね』『西田敏行の年表』など話題になったネットミーム8選を解説してみた
ニコニコニュース / 2024年10月30日 17時0分
ランキング
-
1NHKのネット受信契約(案)が“ダークパターン”過ぎて見過ごせない件(前編) NHKの見解は?
ITmedia NEWS / 2024年11月28日 19時9分
-
2どうする? 大学生用パソコンの選び方 「4年通しよりも2年で買い替え」がオススメな理由
ITmedia NEWS / 2024年11月28日 13時26分
-
3「ミリ波対応スマホ」の値引き規制緩和で感じた疑問 スマホ購入の決め手にはならず?
ITmedia Mobile / 2024年11月28日 18時13分
-
4松屋が“店内持ち込み”で公式見解→解釈めぐり賛否 「何と言うサービス精神」「バレなきゃいいのか……?」
ねとらぼ / 2024年11月28日 20時2分
-
5ローン・クレカ審査可否の背景が分かる 信用スコア開示サービスがきょうスタート
ITmedia NEWS / 2024年11月28日 13時59分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください