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ベースやギターの音色、黒猫が登場するMVが印象的なボカロ曲『アンラック!』中毒性ある楽器の音色に「イントロから最高すぎる」の声

ニコニコニュース / 2024年10月4日 15時0分

 今回は、Fushiさんが8月6日に投稿した「アンラック!」を紹介する。

 VOCALOID6 AI Megpoid SOLIDの公式デモソングである本楽曲。その遊び心あふれるイントロから瞬時に、楽曲の世界観へと引き込まれる。転調しながら流れるエレキギター、渦巻くベース、そしてアタック感の強いドラムの一体感。疾走感あるエネルギッシュなロックサウンドが展開される。ひたすらに、“ボカロック”の王道へと突き進んでいく様相が熱い。

文/小町 碧音(こまち みお)


 なかでも、キャッチーなサビでの際立ったベースの存在感は圧巻で、インタールードに続くベースラインの流れが、楽曲全体を力強く牽引している。サビに向けて明るく上昇する楽しいサウンドでありながら、歌詞では「ただ不安で朝昼も眠れない」「頭の中カラカラ満たされないから」と、心が病んでいく様子を描き出している。

 特に「ここ最近一切良いことなんも ない、ない、ない、ない!」という2番の歌詞は、誰もが一度は感じたことのある、ネガティブな感情をストレートに表現しており、多くの共感を呼ぶフレーズ。複雑に絡み合うギターサウンドが、あたかもすべての嫌な出来事を巻き込んでいくかのようなダイナミズムに満ちているのも楽しい。

 合いの手、ブラスサウンドの要素が加わることで、楽曲に独特のジャンキーな魅力が生まれ、お祭り騒ぎさながらの賑やかさが広がっていく。

 サウンドが明るくなるほどに、グレーな心に染まった歌詞とのコントラストが際立ち、「頭ん中グチャグチャで前も見えないわ!」というフレーズが、むしろ肯定されていると感じさせる響きを伝えてくるから不思議。パワフルなロックサウンドをバックにMegpoidのソリッドな歌声の持ち味も際立っているのもポイントだ。

 MVに描かれた、一つ目の黒猫がビートに乗って上下に体を揺らすシーンは、視覚的にも強烈に記憶に残り、そのクセになるダンスが、楽曲の持つ中毒性をさらに強化。すべての嫌なことを忘れて、ただ楽しむことだけに没頭できる独特の中毒性が本楽曲の最大のハイライトだろう。

 「アンラック!」は、聴いているだけで心が軽くなり、すべてを吹き飛ばしてくれるナンバー。ハマる人には強烈に響く、そんな魅力を放っている。

■infomation

「The VOCALOID Collection」 公式サイト

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