『ラストアイドル』審査委員長になった吉田豪「ボクができるのは、不穏な部分をどれだけ評価するか」メンバーが次々と辞めていった今、胸中を語る
ニコニコニュース / 2020年2月28日 11時0分
テレビ朝日系列の番組「ラストアイドル」から誕生したグループ・ラストアイドルが4月15日に8thシングルをリリースする。40人以上の大所帯のグループだが、今作の表題曲を歌唱できるのは18名で、選抜メンバーを決めるためのオーディションバトルが開催された。
久田将義氏と吉田豪氏は自身がパーソナリティをつとめるニコニコ生放送「久田将義と吉田豪の噂のワイドショー2月号」(2020年2月19日放送)において、この話題に言及。
かつて審査員として炎上した経験がある中、今回の審査委員長を務めることになった吉田氏は、インターネット上の批判に対し「ボクが独断でこの子を勝たせますみたいなことができる場ではない」「ボクができるのは、不穏な部分をどれだけ評価するか」と、今回の審査では自身に決定権はないと語った。
※本記事はニコニコ生放送での出演者の発言を書き起こしたものであり、公開にあたり最低限の編集をしています。
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ボクが独断で「この子を勝たせます」みたいなことができる場ではない
スタッフ:
ラストアイドルの8枚目のシングル表題曲の選抜オーディションバトルの審査委員長を吉田豪さんが務めることがわかりました。吉田さんは「また炎上覚悟で頑張ります」とコメントしています。
久田:
おめでとうございます。
吉田:
説明すると、過酷な勝ち抜きバトルによって究極のグループを作るみたいなコンセプトではじまったラストアイドルが、負けた人がかわいそうという空気に負けて、負けた人の救済措置を作るとかをやっているうちに、ものすごい数のグループに膨れ上がってしまいました。
そこからさらに2期メンバーを作ってさらに大きいグループになっちゃって、さあどうしようとなって集団で歩いたり、過酷なダンスに挑んだりしつつ、バラエティ路線に変更したらちょっと生ぬるいという感じで視聴率も落ちて放送時間も変わって、そして久しぶりのバトルをやることになったという流れです。
今はその平和なバラエティを求める層が残って見ているわけですよ。つまり昔のギラギラしていた時期に見ていた人たちは離れてしまっている。今追っている人たちからすると「俺たちは平和なバラエティが見たいのに、吉田豪を呼んでのバトルなんてふざけるな! 」ってなっている状況。
久田:
また揉めさせるんじゃないか、みたいな?
吉田:
そうそう。ただ前に見ていた人たちが、久しぶりに見るようになったりもしている状況です。
久田:
昔の「ラストアイドル」と今の「ラストアイドル」は違うということなんですね。
吉田:
ぜんぜん違う中で、久しぶりに刺激を出そうとしてこれを仕掛けた。僕は知らずに現場に行ったら「吉田さん、審査委員長をお願いします」と言われて(笑)。
久田:
また選抜オーディションをやるんですか。
吉田:
次の曲は4、50人いる中から歌とダンスと一言コメントで点数をつけて18人を選ぶという形式で今も「どうせ吉田豪が変なのを選ぶはずだ」「ふざけんな」というツイートがエゴサで大量に引っ掛かるんですけど、番組を見てよ! っていう話なんですよ。
今までの審査員が4人いる中から1人が選ばれて多数決じゃなく独断で誰かを選ぶシステムと違って、レコード会社の人とか、雑誌の人とか、ものすごい数の審査員がいる上での多数決なんですよ。ボクひとりの意見って、ものすごく小さいんですよ。ボクがなにかできるわけがない。なのでボクの仕事はちょっと刺激的なコメントをするくらい。
だからコメントするときに、最初はちょっとキツめのことを言ってからフォローを入れるみたいなことをやっていたんですよ。なので、別にボクが独断で「この子を勝たせます」みたいなことができる場ではないんです。
ボクが審査委員長になってできるのは、不穏なものをどれだけ評価するか
久田:
ラストアイドルが『ドラゴンエッグ』というスマホアプリの出演権争奪バトルをやるというのをやっていたじゃないですか。記者発表に呼ばれたんですが、TABLOとモデルプレスさんと、あとスポーツ紙が来ていたかな。とは言え十人くらいしか記者がいないシークレットみたいな会見。
なぜか知らないけれど「久田さんに見てもらいたんですよ」と言われたんですが、名前がわからなかったんですよ。5人選ばれてメモっていたんですけれど、ちょっとわからなくてね。
吉田:
それくらいわからない状態で会見に行っちゃったんですか(笑)。
久田:
YouTubeで『青春トレイン』を見たんですが、顔と名前が一致しつつあるんですけれど……わからないですよ(笑)。
吉田:
毎週見ている人じゃないとわからないですよね。今聞いた発言の中で怖かったのが、記者発表に報道陣がほとんど来ていないっていう、その事実が怖いですよ。
久田:
あえて呼んでないって言っていたよ。特別感を出したいんじゃないんですか。
吉田:
ラストアイドルは最初はもっとすごいグループになって、“究極のグループ”が作られたはずだったのが、勝ち抜いた人たちがぜんぜん特別扱いされなくて、もう一回バトルしてもらいますみたいになって、人が増えすぎて脚光も浴びにくくなって、辞めたメンバーの方がテレビの露出も増えたりして、メンバーが次々と辞めていっている状態が今なんですよ。
先週の放送で最初の仮センターだった間島和奏さんが歌ったんですけれど、その子が引きが強いというか、バトルはくじ引きで順番を決めて、現センターの阿部菜々実さんが一番最初になって、その子が一番最後をになったんですよ。
その時点で運命的なのに、間島さんが歌う前にほぼ運営批判に等しいような「いままで活動してきたりこの企画を発表された時とか、実際ファンのみなさんにも戸惑いがあったりして私たち他のメンバーも不安に思ったり葛藤することも多かったんですけども……」とか言ってから、しかも自分がバトルで負けて選抜から外された、つまりそれまで何度もセンターで歌ってきたラストアイドルの代表曲『バンドワゴン』をあえて歌って、その最中に感極まって泣き出す展開になったんです。
その子を落としたのがシンガーソングライターの大森靖子さんで、このときもボクの隣で審査してるんですよ。それで大森さんも審査員でボロボロ泣き出すっていういいものを見て。ボクが審査委員長になってできることというのは、ああいう不穏なものをどれだけ評価するかということですね(笑)。ボクは「ボクらが見たいのはこれなんですよ!」ってさんざん言ったんですよ。
久田:
でもファンはそういうのは求めていないんでしょう?
吉田:
どうなんだろうな。いま残ってるファンにとってはそうかもしれないし、歌とかダンスの技術でいえば「あいつはダメだ」みたいな意見も当然あるわけですよ。でも正直、技術でやるんだったらボクらが審査する必要はないんですよ。そうじゃなくて、ボクらがなぜ審査するのかというと、そうじゃない部分をどれだけ見られるか。
久田:
人間味とか人としての魅力みたいな。
吉田:
あんな不穏なことを言うだけで、「面白い!」「これです!」ってボクは評価しますよ。ボクが乗っかることで、絶対に放送でカットできなくなるじゃないですか。
久田:
上の人が吉田くんを選んだということは、それに乗っかっていいんじゃない? 秋元康さんってそういうのが好きだと思うので。
吉田:
そこですよね。普通に無難なものよりは波風立てたい人のはずなので。それなりの役割は果たせたのかもしれないけれども、所詮審査員が20人くらいいる中のひとりなので、大森さんとボクが10点入れてもむずかしくて、ボクが10点入れている人が4、5人落ちているわけですよ。
大森さんとふたりで「ボクらふたりが10点入れてもむずかしい」ってボヤキましたもん。でも、それなりに意外な子の順位を上げたりはできたんじゃないかと思ってます。
▼記事化の箇所は18:10から視聴できます▼
※視聴期限は2020年2月26日23時59分まで
▼TABLO編集長久田将義の「ニコ生タックルズ」はコチラ▼
▼プロインタビュアー吉田豪の「豪さんのチャンネル」はコチラ▼
▼YouTubeチャンネル
久田将義と吉田豪の噂のワイドショーはコチラ▼
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