『ゼノブレイド』でゲームに目覚めた俺が愛を込めて語ってみた。シリーズ10周年を迎えた“冒険心をくすぐる”極上PRGをガチ解説!
ニコニコニュース / 2020年6月17日 11時45分
5月29日に一本のロールプレイングゲームが発売された。その作品の名は『Xenoblade Definitive Edition』。今から10年ほど前にWii用ソフトとしてリリースされた『Xenoblade』のリマスター作だ。
『Xenoblade』はプレイヤーの冒険心をくすぐる広大で美しいフィールドや、作品の世界へプレイヤーを引き込むストーリー。他の作品では見ることでのきない独特の戦闘システム、ストーリーやフィールドでプレイヤーの心を揺さぶり耳に残る音楽。さまざまな要素から非常に質の高いゲーム体験をもたらし、Wiiの名作ソフトとして語られてきた作品だ。
突然の自分語りとなってしまうが、私は『Xenoblade』が大好きだ。ゲームが発売されてから10年間、あらゆる場所で好きなゲームはという話題が出れば名前を挙げ、布教し続けてきた。
2015年にWiiUで発売された『XenobladeX』は既に本体を持っていたが本体同梱版を買ったし、Nintendo Switchで2017年に発売された『Xenoblade2』はゲームはもちろん、サウンドトラックの限定盤を手にすることができた幸運なファンのひとりとなった。
そして最新作である『Xenoblade Definitive Edition』はどうしても諦めきれず国内版だけでなく欧米版、欧州版のコレクターズエディションを揃え、財布を薄くしながらも満足感に浸っている。
『Xenoblade』は私にとっては思い出の作品であると同時に、これが無ければ私はゲーム好きではなくなっていた可能性すらあるほど影響を受けた作品だ。
今回はやや、遅れ気味となってしまったが『Xenoblade』、および『Xenoblade Definitive Edition』が如何に魅力的な作品であるか、私の主観ではあるがその魅力を語らせてもらおうと思う。
※本記事では『Xenoblade』、および『Xenoblade Definitive Edition』のネタバレが一部含まれます。ご了承のうえで御覧ください。
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ゼノブレイドの魅力となる3つのポイント
先の紹介の通り、『Xenoblade』の魅力となるポイントはいくつかある。もちろんプレイヤーによってどこに魅力を感じるかはそれぞれだが私が感じる本作の大きな魅力は以下の通りだ。
・冒険心をくすぐる広大で美しいフィールドと世界観
・複雑すぎず、奥深い戦闘
・気合が入った鳥肌ものの演出
実のところ、細かく語りだせば魅力となるポイントはこれ以外にもあるのだが、全てを語るのは無理な話だ。
そこで、今回は初めてプレイした際に私自身が感じた魅力的なポイント3つに限定し、『Xenoblade』の魅力を紹介する。
横に広く、縦にも伸びる世界を駆け回る楽しみ
さて、『Xenoblade』をプレイしていて、私が最も大きな魅力として感じていたのは広大なフィールドとその世界観だ。
まず、本作のフィールドはとにかく広く、美しい。
例えば序盤からプレイヤーが訪れることとなる「ガウル平原」。この広大な平野を見てほしい。どこまでも続くのではないかと思わせるほどの平野が続くこのエリアだが、探索を進めるとこのエリアにあるのは草原だけでないことに気づくだろう。
谷や湖、何者かによって建てられた神殿や、生き物の住処など、このエリアを歩いていると世界そのものが生きている様子を感じることができるのだ。
また、本作のフィールドの多くは上下の広がりがあり、一部のフィールドには秘境と呼ばれる絶景ポイントが隠されている。
この隠された絶景ポイントや、マップにを歩き回る異様に強い敵、歩くだけで感じることができる自然の息吹によってフィールドを歩く楽しみが強くなるだろう。
そんな広大なマップを歩き回る際に、時々でいいので思い出してほしいことがある。
それはマップの位置関係だ。本作でプレイヤーが歩き回るフィールドは遥か昔に骸となった巨大な神の体の上であり、ざっくりと言ってしまえば人形のフィールドを歩き回ることとなる。
なぜマップの位置関係を意識してほしいのかというと、こういった景色を見ることができるからだ。
この足元、画面右下に見える縦穴のようなものは本作における始まりの街、コロニー9である。人型のフィールドを歩き回るということは、高い位置に移動すれば下に、低い位置に移動すれば上に見慣れた光景が広がることとなる。
真上や真下に見慣れた土地があるという光景はよくあるものではない。気にしたことがなかった人は、ぜひ一度本作ならではの光景に注目してみてほしい。
リアルタイムに戦術を組み立てる必要がある奥深い戦闘
本作の魅力のひとつとなるのが複雑過ぎずに奥深い戦闘システムだ。
本作の敵は基本的にフィールド内を徘徊しており、プレイヤーと遭遇することでシームレスに戦闘が開始されるのだが、これがリアルタイムの戦闘に緊張感を与える良いスパイスとなる。
フィールド上でシームレスに戦闘が始まるということは、場所を選ばずに戦っていると他の敵を巻き込み混戦となる可能性があるということ。
フィールド上を強敵が闊歩する本作では、戦ってる最中に強敵が近づいており、突然流れるアツいBGMと共に全滅し、トラウマを植え付けられたというプレイヤーも少なくないだろう。
本作に登場するキャラクターは複数いるが、それぞれが特徴を持っており操作するキャラクターによって戦闘タイプが大きく変わる。
例えば主人公であるシュルクはパーティーメンバーに向けての支援も可能なアタッカーだが、序盤から仲間となるラインは高い体力とヘイトを集めるアーツ(戦闘で使える技)を得意とするパーティーの盾役となる。
ゲーム中で操作することができるキャラクターの中にはほかにも回復を得意とするキャラクターや、回避を得意とするキャラクターなど、それぞれに特徴があるため自分好みの構成考えるのも楽しみのひとつだ。
戦闘で使用するアーツにも攻撃する方向によってダメージ量が変わるものや、コンボを繋げることで転倒や気絶といった効果を持つものなどがあるため、AIが操作するパーティーメンバーの動きを見ながらリアルタイムに戦術を組み立てながら戦うこととなる。
また強敵との戦闘では数秒後に迫る強力な攻撃を事前に知ることができる未来視という本作ならではの戦闘システムも楽しみのひとつだ。
戦闘不能になるような攻撃を、転倒や防御バフ、回復など、どんな方法で回避するのかを短い時間で判断する必要があるこのシステムは、緊張感を高めると共に強敵を超える爽快感を与えてくれる。
気合が入った鳥肌ものの演出
本作のストーリーが評価されていることは既にお伝えした通りだが、最後に紹介する魅力のポイントはストーリーそのものではなく、プレイヤーの心を揺さぶる演出の数々だ。本作ではストーリーが進む度、ムービーシーンが挟まれるわけだが、このムービーの演出が素晴らしい。
ムービーシーンというのは当然さまざまな要素が絡み合って成り立っているものだが、本作ではそれら全てがバランスよく組み合わさり印象に残る素晴らしい演出を作り上げている。
ムービーシーンを盛り上げる要素のなかでも私が印象に残っているのが精密なカメラワークだ。
例えばゲーム序盤であるプロローグでは英雄が敵へ立ち向かうところからカメラが徐々に引いていき、本作で歩き回ることができるフィールドの一部が次々と映し出され、最後にはタイトルが表示される。
このシーンは最序盤でありながらも展開がアツいシーンなのだが、盛り上がりのシーンから続いてまだ見ぬ世界と巨大な神の骸が映し出され、タイトル表示という一連の流れは、何度見てもこれから続く長い冒険を連想させ心が躍るものだ。
ゲーム本編が始まってからも鳥肌が立つほどに興奮を覚えるアツいシーンや、思わず目頭を熱くするシーンなどさまざまな演出と共にストーリーが進んでいく。
リマスター版である『Xenoblade Definitive Edition』ではグラフィックの向上によりカメラワークなどの演出はより強化されたものとなり、Wii版をプレイしたことがあるプレイヤーでも新しい体験をすることができるだろう。
長々と『Xenoblade』の魅力を語ってきたが、今回紹介した要素以外にもキャラクターやBGM、リマスター版では新たに収録された追加ストーリーなどさまざまな魅力がある。
本作は10年も前に発売されたゲームだが、決して最新のゲームに劣ることはなく、比べても遜色ない魅力が溢れており、今からプレイしてみても遅いということはない。本作を手にしたことがないというRPG好きはぜひ手に取ってみてほしい。
文/富士脇 水面
【#01】もう一度モナドを振るう実況-もう一度-【ゼノブレイドDE】
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