目指すはギロチンに処される未来の回避。『ティアムーン帝国物語』のワガママ姫様の失敗した過去をやり直すリスタート劇が心温まる
ニコニコニュース / 2020年8月15日 10時50分
人生に後悔はつきもの。何ひとつ憂いなく一生を終えられる人など、そう多くはないハズです。
ニコニコ漫画の「comicコロナ」にて連載中の『ティアムーン帝国物語 ~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~』(原作:餅月 望先生、作画:杜乃ミズ先生)では、若くして処刑されるというハイレベルな後悔を抱えたお姫さまの姿が描かれます。
しかし彼女の場合、処刑されたハズがなんと幼少期に逆戻り!? 今度こそ死を回避すべく奔走する、姫さまの逆転ストーリーをお楽しみください!
ギロチン刑……からの幼少期へ遡った姫さま
本作の主人公は、“ティアムーン帝国”の皇女ミーア・ルーナ・ティアムーンさま。
大勢の人々の前で、彼女はいままさにギロチン刑に処されようとしていました。
「どうしてこんなこと……に」と思うなか、無残にも迫ってくるギロチンの刃。
こうしてミーアさまは、わずか20年という短い生涯に幕を閉じた……かのように思えました。
自身が斬首されたつぎの瞬間、なぜかミーアさまは寝室にて目を覚まします。
さらに不思議なことに、その姿は幼いころのものに逆戻りしていて……!?
まさかの夢オチを疑うような展開ですが、ミーアさまはそばにあった日記帳を見つけて仰天。
そこには自身が処刑されるまでの日々が克明に記録されており、ページは染み込んだ血でドス黒く汚れていたのです。
かくしてミーアさまは、何の因果か自身の人生をやり直す羽目になったのでした……!
“いつも通り”の食事に感涙するミーアさま
死刑になったはずが、なぜか10代前半ごろに逆戻りしてしまったミーアさま。
しかも日記から察するに、このままではまた悲惨な末路をたどることになる可能性が高い模様でした。
ただでさえ気分が最悪なのに、その日の食事で大嫌いな“黄月トマト”入りのシチューを出されてミーアさまは憤慨。
じつは彼女、正史ではこの嫌いな野菜ばかり出してくる料理長を何年か後にクビにしていたらしく……。
もとはといえば、そんな傍若無人でわがまま放題な振る舞いこそ彼女が国民から反感を買っていた理由にほかなりませんでした。
しかし壮絶な死をいわば先取りで経験したミーアさまは、まるでつき物が落ちたかのように様変わり。
大嫌いなはずの“黄月トマト”をみずから口に運んだばかりか、パンのあまりのおいしさに涙すらこぼします。
それは決して彼女の味覚が変わったからではなく、自身の幸せな暮らしぶりや臣下たちの心遣いに改めて気付いたから。
死の間際に反乱した兵士たちから手ひどい待遇を受けたことで、ミーアさまは日常のありがたみを思い知ったのです。
そしてミーアさまは、本来ならば口にすることもなかったはずの労いの言葉を料理長に述べます。
姫さまの突然の豹変ぶりにメイドたちも騒然。こうして少しずつ、彼女を待ち受ける運命は変わり始めていくのでした。
今度こそ臣下の忠義に報いるために……!?
身をもって死を経験したことで、自身の過ちを徐々に悔い改めていくミーアさま。
本来ならば知るよしもない未来の記憶を頼りに、彼女の人生逆転劇が幕を開けます。
ときにはメイドにケーキをぶちまけられ、以前と変わらぬブチギレっぷりを披露してしまうこともありますが……。
失態を演じたメイドの顔を見て、ミーアさまの脳裏にはまたしても処刑間際の記憶が呼び起こされます。
このドジっ子メイドはアンヌという名前で、じつは彼女はミーアさまが処刑される最後の日まで付き従ってくれた唯一の人。
わがまま放題なミーアさまを見放さず、まるで姉のように世話役を勤め上げた慈愛溢れる女性だったのです。
アンヌのおかげで、死の間際にひとときの安らぎを得ることができたミーアさま。
しかし彼女の忠義に報いるためには、そのありがたみに気付くのがあまりにも遅すぎた……。
……けれども、こうして人生をやり直すことになったいまならまだ間に合う!
ミーアさまはケーキの件を水に流し、アンヌを自身の専属メイドに任命するのでした。
血まみれの日記帳と未来の記憶を胸に、今後も続々と過去の自分の過ちや後悔を払拭していくミーアさま。動機があくまでも「すべてはギロチンの運命を回避するために!」と、保身一直線なのが彼女らしいところではありますが……。
こうして曲がりなりにも心を入れ換えられたことですし、今度こそ彼女に明るい未来が訪れることを祈りたいところ。
ミーアさまの逆転劇の続きが気になった方は、発売中のコミカライズ版1、2巻をセットでチェックしてみくてください!
(画像はニコニコ漫画『ティアムーン帝国物語 ~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~』より)
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