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ボカロ曲『アンチジョーカー』を手掛けたラトゥラトゥ・マイキは、なぜボカロ曲の投稿の場にニコニコ動画を選んだのか

ニコニコニュース / 2020年12月9日 21時0分

 今のニコニコを伝える、今後のニコニコについてみんなで考える番組『週刊ニコニコインフォ』の20回目の放送では、司会に百花繚乱氏、運営から栗田穣崇氏、そしてピックアップゲストにマイキ氏が出演。

 マイキ氏は、二人組ロックバンド「ラトゥラトゥ」のサウンドプロデューサー、音楽クリエイターマルチプレイヤーとして活動する傍ら、ニコニコ動画にボカロオリジナル曲『アンチジョーカー』を初投稿し、VOCALOIDカテゴリランキング1位を獲得した今注目のボカロPでもあります。

 そんな彼が、いつどのようにしてボカロに出会ったか、なぜボカロ曲の投稿の場にニコニコ動画を選んだのか、憧れのボカロPは誰か等について話を伺いました。

左から、司会の百花繚乱氏、リモートゲストのマイキ氏、ニコニコ代表の栗田穣崇氏

■関連記事
・ボカロの祭典「The VOCALOID Collection」最新情報etc… 『週刊ニコニコインフォ 第22号』レポート

ボカロが育ってきた場所でボカロ曲を投稿したかった

──前回の週ニコのゲストで、歌ってみたで精力的に活動しているNORISTRY氏より質問です。「ボカロPをしていて、音楽以外の動画を作成しはじめたきっかけはなんですか?」とのことです。

マイキ:
 一番大きなきっかけと言えば僕がやっている「ラトゥラトゥ」というバンドですね。多くの皆さんのもとに曲が届くのであれば、過程はどんなものでもいいと思っています。
 だから「プリキュアの曲をドラムで叩いてみた」とかやっちゃったりするんですよ(笑)。

──それでは、ニコニコを知ったきっかけを教えてください。

マイキ:
 今から8年ほど前、友達に教えてもらったのがきっかけです。YouTubeと同時に知りました。
 わりと僕、ヲタッキーな方なので、クラスの端っこの方で盛り上がってました(笑)。

──自分の投稿した動画で思い入れの強い作品は?

マイキ:
 初投稿の『アンチジョーカー』です。

──すごいクオリティの初投稿作品です。YouTubeなどでは既に活動されていましたが、なぜニコニコにも投稿してみようと思ったのでしょうか?

マイキ:
 ずっとニコニコに投稿したいと思っていたんですが、なかなかタイミングがなくて……。
 ボカロはニコニコで育ってきたコンテンツなので、ボカロ曲を出そうと思ったときに、自分もそんな場所に出したいなと思ったためです。

アンチジョーカー feat. 初音ミク【ボカロオリジナル曲】マイキP – (ラトゥラトゥ)」を番組中に紹介

──『アンチジョーカー』より前にボカロ曲を作った経験はありましたか?

マイキ:
 いいえ。この曲が初めてのボカロ曲でした。

一同:
 ええぇぇ!?

──本当に初作品とは思えないクオリティですが、手応えはいかがでしたか?

マイキ:
 自分の中では100%を出せたのかなと思っています。

──当初、ここまでの反響って想定されていましたか?

マイキ:
 全くしていませんでした。この曲に関しては自分のやりたいこと、自分の発信したいことを詰め込んだだけだったので、ここまで広がってくれるとは思ってもみませんでした。

──「アンチジョーカー」はセルフカバー動画もアップされていますよね。ドラムの動画をちょっと流してみましょう。

【Self cover】アンチジョーカーを本人がドラム叩いてみた」を番組中に紹介

──素晴らしい動画ですが、セルフカバーしてみようと思ったきっかけはなんだったんですか?

マイキ:
 元々、僕が動画投稿を始めたきっかけが「演奏してみた」系だったので、自分の曲でもやってみたいなと思っていて、みなさんにも自分の曲で「演奏してみた」を楽しんでいただきたいなという思いもありました。

 「歌ってみた」に関しては、みなさんは自分が歌いやすいキーに変えて歌うじゃないですか。キーを変えると音質が劣化してしまうので、より良い音質で歌ってほしいという気持ちがあって、キー下げバージョンなど少しずつ違うものも作っています。

 より良い環境でみなさんに「歌ってみた」も楽しんでいただきたいなと思っています。

ボカロを作るなら初音ミクを使うと決めていた

──作曲もドラムも演奏もボカロも全部自分でやられるなんて、マイキさんはいったい何者なんですか?

マイキ:
 作曲を中心にアーティストをやらせていただいているので、ドラムもギターも作曲をするために学んだものです。その中でドラムのパフォーマンスが好評だったので、ドラムを中心に演奏してみた動画も投稿しています。

──自分の投稿した動画で思い入れの強いもう一作品は?

マイキ:
 YouTubeにアップした動画なんですが、『絶命ロックLive ver』です。
 これは僕らが「ラトゥラトゥ」を結成して初のライブなんです。初めて人前で披露した動画でもあるので思い入れがあります。

──自分が投稿したもの以外で印象に残っている動画は?

・残酷な天使のテーゼ外国人が本気で歌ってみた
・心の底から笑いたい人への動画

マイキ:
 1本目は『残酷な天使のテーゼ外国人が本気で歌ってみた』です。これがめちゃくちゃ好きです。自分も曲を作るので、国境を越えて言葉もわからない人にその曲が響いているわけじゃないですか。自分のそんな曲が作れるようになりたいなと思っています。
 2本目の『心の底から笑いたい人への動画』はみんなで見たり、ひとりで見たりと、かなり笑わせていただきました。

──ボカロに触れたきっかけと、曲作りを始めた時期を教えてください。

マイキ:
 ボカロに触れたのはニコニコを知ったのと同時期で、ボカロで育ってきました。
 曲作りを始めたのもこれも中学の頃で、その時に組んだバンドでオリジナル曲を作り始めたのがきっかけです。

──最初に使うボカロには悩まれたんじゃないですか?

マイキ:
 これは初音ミクを使うって最初から決めていました!

栗田:
 ボカロ曲を作るうえで、人が歌いやすい楽曲を念頭に置いて作っていますか? それともボカロらしさに寄せて、人が歌うということはあまり考えずに作っていますか?

マイキ:
 多少の無理があっても伝えたいものを詰め込むというスタイルで作っています。

──YouTubeやニコニコなど動画投稿の使い分けなどありますか?

マイキ:
 僕はそんなに違いを意識していません。でも「ボカロはニコニコで出したい」という思いはありました。

──視聴者からのこんな反応があると嬉しいというものはありますか?

マイキ:
 ニコニコの特徴はやはり流れてくるコメントなので、他のサイトと違って「ここすき!」って言いやすいですよね。曲を作る側として展開やギミックにはこだわっているので、そういったところに「すき」と言ってもらえると嬉しいですね。

──モチベーションになることは?

マイキ:
 こちらもニコニコ動画の特徴として、ランキングがあるじゃないですか。やはりこのランキングで上がること、上位を目指すぞと思えることはモチベーションになりますね。

──ファンの方の反応はいかがでしたか?

マイキ:
 元々のファンの方はボカロ曲投稿に驚かれたかもしれません。「ラトゥラトゥ」のマイキと、『アンチジョーカー』投稿者のマイキが結びついていなくて、後で「同じマイキだったんだ!」と驚かれたというお声もありました。

──憧れのボカロPさんはいますか?

マイキ:
 沢山いますね。
 僕は今、ボカロPとバンドをやっているスタイルなので、やっぱり「PENGUIN RESEARCH」のkemuさんや、「ヒトリエ」のwowakaさんはカリスマですごく憧れます。
 お2人の作品には「聞いてすぐに誰が作っているかわかる」という特徴があるので、僕も今後投稿する作品では共通点を出していきたいと思っています。

──ニコニコについて思うところがあれば是非!

マイキ:
 ランキングが沢山あるところがすごく便利だと思っています。

──マイキさんにとって「毎日いこう」と思えるインターネット上の場所ってどのようなものになるでしょうか。

マイキ:
 今のニコニコ動画すごく好きですね。何の不満もないです。

──最後に告知などございましたら。

マイキ:
 今ここで発表するのが初なんですが、ボカロ曲第二弾を今月上旬にアップロードします!
 僕の中では、完全に前作越えしています!

※マイキ氏のボカロ曲第二弾はこちら

マイキ:
 あと、ラトゥラトゥ初のフルアルバム「百火繚乱船」が2021年1月13日(水)に発売決定しましたので是非チェックしてください!

 僕たちとしては「全曲リード曲」という思いで作っています。最高の作品を乗せた船になっていますという意味合いです!
 「百“火”繚乱船」と、花ではなく、火になっているのは、今回エッジの効いた曲が多いので、“ファイヤー”、“男らしさ”という意味合いが込められています。

──次回ゲストはバーチャルボカロリスナーの御丹宮くるみ氏です。質問などございましたらお願いいたします。

マイキ:
 ボカロにハマったきっかけを聞きたいですね。

(了)

番組インフォ

 マイキ氏が出演した『週刊ニコニコインフォ 第22号』の視聴はコチラから。アカウント登録不要でどなたでもタイムシフトを視聴できます。(スマートフォンから視聴する場合、ニコニコ生放送アプリのインストールが必要です)

 次回の週ニコゲストは御丹宮くるみ氏が出演予定!  『週刊ニコニコインフォ 第23号』の番組の予約はコチラから。

 番組ではユーザーのみなさんからも「取り上げて欲しいこと」を募集しています。
 Twitterで「#週刊ニコニコインフォ」のハッシュタグをつけて投稿してください。自身で投稿した動画や生放送やイラストなどについては、さらに「#参加」のハッシュタグもつけて投稿すると、番組で紹介されるかもしれません。


■週刊ニコニコインフォの記事一覧
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