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連載[サッカー女子・アルビ新潟L~飛躍の3年目~]<上>光る勝負強さ、堅守武器に過去最高4位! 橋川和晃監督と主将・川澄奈穂美がけん引、チームに根付いた「自信と執念」

新潟日報 / 2024年5月28日 16時30分

 WEリーグのアルビレックス新潟レディースは、リーグ発足3年目を最高成績となる4位で終えた。昨季の10位から大きく順位を上げ、飛躍の年となった。13勝2分け7敗で、勝ち点41。目標の勝ち点40以上を獲得できたのは、今季から指揮を執った橋川和晃監督と元日本代表・MF川澄奈穂美の存在が大きい。一方、タイトル争いを演じたものの、「トップ3」の牙城は崩せなかった。躍進した新潟Lの軌跡をたどり、来季への課題を探る。(2回続きの1)

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 「本当にアルビらしい勝利ができた」。

 5月25日の最終節マイナビ仙台戦。主将のMF川澄は、試合後にそう振り返った。同点に追い付かれたが最終盤に2点を奪い 、3-1で勝利。冬季中断明けから見せてきた勝負強さを、今季最終戦でも体現した。

 第9節は、三菱重工浦和、INAC神戸と共にトップ3を形成する日テレ東京V戦。猛攻をしのぎ切り、1-0で一角を撃破した。第15節ちふれ埼玉戦や第17節千葉戦は、終了間際に決勝点を挙げ、共に2-1で競り勝った。

 1点差での白星奪取は、今季9試合。川澄は「泥臭くハードワークし、勝ちへの執念を見せるのが今季のアルビ」と言う。粘り強く紙一重の戦いを制することは、今季の戦い方の象徴といえる。

▽総失点の少なさはリーグ3位

 勝負強さの一因に、堅守が挙げられる。昨季はゴール前で引いて守ることがほとんどだったが、今季は最終ラインを高く保った。前線や中盤から積極的にプレスをかけ、ボールを奪えなければ守備ブロックで進入を防いだ。シュートを浴びても最後はGK平尾知佳が立ちはだかった。

 今季加入したMF石田千尋とMF杉田亜未も、要所でボールを刈り取り、テンポの良い攻撃へつないだ。

 今季の総失点は18で、少なさはリーグ3位タイ。総失点29でワースト3位だった昨季とは見違えるほど改善した。ゴール前での守りはより堅く、状況に応じたプレスも効き、武器としての守備が確立した。

▽チームを引っ張った“2トップ”

 女子サッカー初挑戦の橋川監督は、選手の長所を引き出すことに長けていた。「役割を与えてくれる」「できたことを認めてくれる」。選手からそう声が上がるように、特長を巧みにとらえ、実際に多くの選手が出場機会と自信をつかんでいった。

 昨季4試合の出場にとどまったDF浦川璃子は、今季13試合に出場。180センチの長身を生かし、守りを固める終盤での起用に応えることが多く「すごく自信が付き、やりがいを感じた」と語る。

 ピッチ上で引っ張ったのは川澄だ。ワールドカップ優勝や、国内で何度もタイトルを獲得した経験に加え、豊富な運動量や正確なクロスなどプレーでも示した。DF三浦紗津紀が「誰よりもやっているからこそ、言葉が響く」というように、練習では時に厳しく要求し、試合前の円陣では味方を鼓舞した。

 2人に導かれるように、選手一人一人が主体的に行動し、それが結果となって自信を深めたシーズンだった。

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