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「肝臓を奪われた妻」で好演の加藤千尋、ドラマ終盤の見どころとBiSH解散から1年たった心境語る

日刊スポーツ / 2024年6月7日 5時0分

セントチヒロ・チッチこと加藤千尋

見事な“キャラ変”を見せている。現在放送中の日本テレビ系連続ドラマ「肝臓を奪われた妻」(火曜深夜0時24分)で地上波連ドラ初出演を果たした元BiSHでセントチヒロ・チッチこと加藤千尋が話題だ。

母への肝臓移植のために結婚を持ちかけられて裏切られた伊原六花演じる主人公が夫をはじめとする人々への復讐(ふくしゅう)に動く人気漫画原作の物語。その中で、わがままで激しい感情もあらわにする主人公の夫の妹、中村弘子役を熱演している。「普段はあまり大きい声を出さないですし、役のパワーに負けないように準備運動や声出しをして臨んでいます」と語る通り、本人のやわらかいイメージに反する“いやらしい”演技に放送直後からSNSは沸騰。このほど取材に応じ、残り3話となる終盤の見どころと、グループ解散から1年が経った心境を語った。

最新10話は、花屋で伊原演じる主人公、北山優香を投げ飛ばし、花瓶を強烈なキックで粉砕。助けに来た小栗健役の戸塚純貴をモップで殴打し、そのまま立ち去る衝撃シーンで幕を閉じた。それまでにも水崎綾女演じる兄の妻、安藤るり子との取っ組み合いシーンや、結婚を狙う田村健太郎演じる井川賢三を怒鳴り散らすなど、初の地上波連ドラながら印象的な芝居を随所に見せている。

「最初、役について聞いた時は戸惑いましたし、演じきれるかなという不安もありました」というが、共演者らと「どうやったら悪く見えるか」と話し合いながら試行錯誤。水崎と組み合うシーンでは「つかみ合いの練習をして、『こうやったら痛そうに見えるからいいよ』と教えてもらったり。仲良し組だったので、一緒に励まし合いながらやっていました。最後に(取っ組み合いを見ていた主人公の)優香ちゃんが『共食い…』って言うシーンは個人的に結構好きです」と笑みをこぼした。

SNSなどでの反響もチェックしているといい「『すごいむかつく女だなと思ったらセントチヒロ・チッチだったわ』とコメントされていたこともあって、最初はショックかなと思ったんですけど、役になりきれているのかなと思うと最近はうれしくなってきています」と笑顔。時には役に入りすぎてしまい「『これは倒さないでね』っていうのを壊しちゃうこともありました(笑い)。本番までとっておかないといけないものをリハーサルで蹴っちゃったり。美術さんが頑張って直してくれて。みなさん優しいんです。迷いがあると監督にもバレてしまって『もっといけるでしょ』と言われてしまうので。制御をできるだけ取っ払う戦いで、(演じる)弘子さんが出過ぎちゃいましたね」。

BiSHのメンバーとして長く活躍し、2021年にはNHK紅白歌合戦出場も果たした。昨年6月の解散後はソロアーティスト兼役者として再出発し、今年1月からは俳優らを多く抱えるスターダストプロモーションにも移籍した。

「今まで(前所属の)WACKでずっとライブとかをしてきてすごく楽しかったし、得るものもありました。解散してメンバーと離ればなれになって、自分の中の“Yes”を見つけるためにもっといろんな表現の仕方もあるなと考え初めて、お芝居も音楽もいろんなことをもっと引っ張ってくれる事務所に出会えたらいいなと思うようになりました。WACKの渡辺社長も応援してくれていて、前向きな移籍でした」。

解散後の1年については「過ぎるのが遅く感じました」と語った。「2年くらい経ったかなと思いましたけど、まだ1年。解散していろんなお仕事をしてきたし、忙しくて逆に思い出が貯まっていっていたのかな。メンバーと会っても、まだ1年じゃないんだねって話していました」。メンバーは今回のドラマも見てくれており「『大丈夫?痛くないの?』って親みたいに心配されたり『あんなに大きい声出るんだね』とか。アイナ・ジ・エンドはドラマを見ながらいろいろしゃべっている実況動画を送ってくれましたね」と明かした。

BiSH時代はリーダー的な存在で、常にグループのことも考えてきた。解散当初の気持ちについて「BiSHの時は自分のことに加えて(他のメンバー分の)5倍考えることがあって、この子がこう動けるには自分がどうすればいいかとか、グループがこう動くためにはどうしようかとかを常に考えていて。それは自分の中で心地よかったですけど、いざ1人になると逆に最初は難しかったです」と振り返った。

「どう生きるべきなのか自分が見えない。音楽もお芝居も1人で、私がどう表現するかが大事。怖いという感情や不安、わからないどうしよう、何かみつけなきゃって。そういう邪念がきた時は(手を振って)振り払って。支えてくださる方がたくさんいるので、マネジャーさんや監督さんに相談したり、ディスカッションすることはとても大事だなと思っています」。

音楽活動時はこれまで通り「セントチヒロ・チッチ」、役者としては「加藤千尋」と名前を使い分けることに決めた。「セントチヒロ・チッチの名前も大好きですし、覚悟を持って飛び込みたいというのもあったので名前を切り替えています。もっといろんな場所で加藤千尋としていろんな自分に出会っていきたいので。前向きな気持ちですね」と笑顔をみせた。

別人のように変化する役者としての自分は「スパイダーマン」に例える。「スパイダーマンはあのスーツを着たらすごく強い気持ちになれるじゃないですか。そんな気持ちで今回も弘子という役になっています。加藤が『あー』ってなって『ひゃー』ってなったら弘子になれるんです。…(スパイダーマンのスーツを)被る部分が『ひゃー』ですよ(笑い)」。

ドラマは残すところあと3話。終盤の展開も「もっともっと面白くなります」と力を込める。「復讐劇ってドロドロ怖いイメージがあると思うんですけど、この作品はその先にどんな人間模様があるのか、応援したくなるような展開になっています。まだ見てない人にもいっぱい見てもらって沼にハマってもらいたいです。弘子もここから『わおー!』って感じになるのでお楽しみに」と笑った。

役者としてはまだスタートを切ったばかり。「未知の自分に出会いたいというのがあるので、いろんな人になっていけたらいいなと思っています」とまだ見ぬ役への挑戦にも意欲をみせる。「限界は決めずに挑戦はずっと続けたいですし、俳優とアーティストそれぞれに相乗効果があるように高めあっていけたらいいですね。こういう風になりたいというよりかは、私が私らしい輝き方でどういれるのか。面白い人になりたいですし、今までいなかったよねと思ってもらえるように一生懸命生きていきたいなと思います」。オンリーワンの存在を目指して、俳優・加藤千尋の物語も始まった。【松尾幸之介】

○…ドラマは全13話で、Huluなどでも配信中。TVerでは限定スピンオフ作品も公開しており、加藤は「変な顔をしたり、本編とは打って変わって笑ってお芝居をしています。面白いので、そちらもぜひ見てほしいです」と呼びかけていた。

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