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高橋大輔氏が映画デビュー、初の俳優挑戦 故郷の倉敷市舞台作で主人公に関わる美術館学芸員役

日刊スポーツ / 2024年6月17日 5時0分

故郷・岡山県倉敷市を舞台にした映画「蔵のある街」で俳優に挑戦する高橋大輔

プロフィギュアスケーターの高橋大輔氏(38)が、故郷の岡山・倉敷市を舞台にした映画「蔵のある街」(25年夏公開予定)で俳優に挑戦することが16日、分かった。

山田洋次監督(92)作品の多くで助監督、共同脚本を務めてきた、同市出身の平松恵美子監督(57)からのオファーを快諾。「スケートを始めて30年という節目の年に、また新たな挑戦をさせていただくことになりました」と映画への初出演を決意した。撮影は7月下旬から8月にかけて倉敷市内で行われるが、倉敷市でのオールロケで全国公開を目指す映画は史上初で、高橋氏も「何より、僕のルーツである倉敷が舞台ということで、とてもご縁を感じております」と意気込んでいる。

「蔵のある街」は、コロナ禍の中、楽しみにしていた行事を奪われた子どもたちのためにサプライズ花火を打ち上げた倉敷市の有志の1人が幼なじみだったことから、平松監督が映画の着想を受けて脚本から作り上げた。同監督の同級生や知人が実行委員会を立ち上げ、2年かけて協賛金を募ったが集まらず、1度は製作を諦めようとしたが、諦めきれずパイロット版を撮影しYouTubeで公開したところ、倉敷市の企業版ふるさと納税対象事業に映画として初選出された。

平松監督は、岡山県や倉敷市出身の俳優に出演をオファーした。その中で、脳裏に浮かんだのが高橋氏だった。「プロのフィギュアスケーターとして活動を始められた頃、たまたまテレビでインタビューを拝見したのですが、その時の感じがとても良かったのです。答え方が柔らかくて誠実で。氷上のキリッとした姿との違いも魅力的でした」。

脚本の第1稿ができていた段階で、主人公の高校生の相談相手になる大人のキャスティングに頭を悩ませていた中「高橋さんのインタビューを見た途端『ここにいるじゃないか!』と思ったのです」と、役どころを演じる俳優に求めるイメージと高橋氏が一致した。「高橋さんはスポーツ選手ですが、フィギュアスケーターは表現者であり芸術家の一種だと思っていましたから、すんなりと俳優としての姿を思い浮かべることができました。迷いはありませんでした」と、高橋氏側にオファー。「脚本をお渡ししてから『出演OK』の回答をいただいた時間はとても短いものでした。ですので、即決に近いものだったと思われます」と振り返った。

高橋氏は劇中で、倉敷市内で花火を打ち上げようと奮闘する男子高校生・難波蒼たちの相談相手になる美術館の学芸員を演じる。映画への初出演を前に「競技人生を終えた後も、アイスショーをはじめ、さまざまなエンターテインメントに挑戦してきました。今回は映画のお芝居ということで、不安も多々ありますが、新しい自分を発見できるチャンスと捉え、出演させていただくことを決意しました」とオファーを受けた当時の心中を振り返った。「平松監督をはじめ、スタッフの皆さま、出演者の皆さまからお力添えをいただきながら、ご覧いただく皆さまの活力となる作品を目指してまいります」と決意を語った。

自閉症スペクトラム障害の兄を持つ、もう1人の主人公の女子高校生・白神紅子の母親で物語のキーパーソンでもある芸術家を、倉敷市出身のMEGUMI(42)が演じる。紅子の兄を、岡山県美作市出身の堀家一希(26)、高校生のたまり場となっているジャズ喫茶の、人のいいマスターを倉敷市出身の前野朋哉(38)が、それぞれ演じる。また、紅子を見守り背中を押す美術教師役は同市出身のミズモトカナコ(31)と、岡山県と倉敷出身の俳優陣が顔をそろえた。

また、平松監督が共同脚本で参加した、山田監督の13年「東京家族」、16年「家族はつらいよ」、17年「家族はつらいよ2」、18年「妻よ薔薇のように 家族はつらいよ3」に主演した橋爪功(82)と、出演した林家正蔵(61)の出演も決定。櫻井健人(24)長尾卓磨(42)平松組常連の田中壮太郎(53)陽月華(43)北山雅康(57)らも出演する。出演する俳優陣と平松監督は、コメントを発表した。

高橋大輔氏 スケートを始めて30年という節目の年に、また新たな挑戦をさせていただくことになりました。競技人生を終えた後も、アイスショーをはじめ、さまざまなエンターテインメントに挑戦してきました。今回は映画のお芝居ということで、不安も多々ありますが、新しい自分を発見できるチャンスと捉え、出演させていただくことを決意しました。そしてなにより、僕のルーツである「倉敷」が舞台ということで、とてもご縁を感じております。

MEGUMI 私の大切な故郷、岡山での映画作品に参加させていただけることに心躍っています。特別な思いをはせながら、撮影を楽しみたいと思っています。

前野朋哉 読み終えた後、とてもすがすがしい気持ちになる脚本でした。故郷、倉敷の街並みを思い浮かべながら読み進める物語。登場人物の想いに心をはせながら、ページをめくるのが楽しかったです。僕もかつてこの物語に出てくる高校生たちと同じく、高校生という厄介な時期を倉敷で過ごしました。目の前の現実から逃げ出して、学校をサボって大原美術館に行ったこともありました。今から思うとずいぶんぜいたくな逃避行だな、とも思いますが、そんな貴重な街並みや文化に囲まれて過ごせたことに今は感謝しています。これから映像化するにあたり、主人公たち高校生があの街を走り、語り、悩み、心を震わせるのが楽しみでなりません。きっと、すてきな作品になると思います。僕も「希望」を持って取り組みたいと思います。

林家正蔵 平松監督の脚本を幾度も読み返しています。そのたび、どの登場人物に対しても冷静でいながらも どこまでも優しい視線で描き出す。言葉のひとつひとつに心ときめきます。東京の下町に生まれ育った私は豊かな自然に恵まれた岡山、倉敷には落語の公演で何度も伺いながらゆっくりと街を巡ることがなかったのですが台本を読み返すたび倉敷のすばらしさにふれた気持ちになります。しっかりと地に足をつけた芝居でお役を務めたいと決心するとともに岡山のそして倉敷の魅力をじっくりと肌で感じてみたいと思うばかりです。「蔵のある街」。ご期待下さい。

橋爪功 すべてを平松監督にゆだねます。

平松恵美子監督 故郷である倉敷で映画を撮るということは、最高にうれしいことであり、一方いい年して苦悩しもがく姿を故郷の人びとに全方位的に見られてしまう、それはそれは最高に恥ずかしいことでもあります。でも、故郷と故郷に暮らす人びとにはいつまでも元気でいてほしい。美しい街並み、豊かな自然、奥深い文化を、誇らしく大切に思うのはもちろんだけれど、同時に、大好きな映画の道に進むことができたのは、この街が私を育ててくれたから。この映画に集ってくれた素晴らしいキャストの皆さんと、何度でも見たくなる倉敷発の映画「蔵のある街」を、この夏、精いっぱいの努力と汗と恥をかきながら作るのだと、わくわくする思いでいっぱいです。

オーディションで主演を勝ち取った蒼と紅子を演じる俳優は7月に発表する。そして25年3月にご当地・倉敷市で完成披露上映を行い、同年夏に全国で公開予定。

◆「蔵のある街」倉敷に住む男子高校生・難波蒼は、幼なじみの女子高校生・白神紅子の兄が神社の大木に登って大騒ぎを起こしていたところへ行き合わせる。紅子の兄は自閉症スペクトラム障害で、幻の花火を見て騒いでいた。蒼は「俺が本物の花火を打ち上げてやるから降りてこい!」と呼びかけて騒動をおさめたが、紅子は感謝するどころか涙を流しながら怒る。蒼はひそかな思いを寄せていた紅子から「自閉症の兄だから、できもしない約束でごまかした。兄は約束を忘れないから毎日傷つく」と言われ、ショックを受ける。約束を守って花火を上げようとするが、どうしたらいいのか分からなくなってしまう。実は、紅子にとって「花火」は特別な意味があった。蒼が自分たちのために奮闘し始めた姿に、かたくなになっていた紅子の心が次第に開かれていく。軽口が本気になり、本気が苦い挫折を生み出し、挫折の中で再び立ち上がる。そんな蒼たちの奔走が徐々に周囲の人々に伝わるが……果たして、この街に花火は上がるのか?

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