映画「新・三茶のポルターガイスト」豊島圭介監督「亡くなった叶井俊太郎が舞台あいさつに来る」
日刊スポーツ / 2024年6月18日 5時1分
映画「新・三茶のポルターガイスト」が、21日に公開される。今年2月に56歳で亡くなった映画宣伝プロデューサーの叶井俊太郎氏が最後に手がけた作品だ。豊島圭介監督(52)は、前作のドキュメント映画「三島由紀夫vs東大全共闘~50年目の真実~」(20年)で注目を浴びた。その次作に「新・三茶-」を選んだ理由を聞いてみた。
別の監督が撮ったシリーズ第1作「三茶の-」は、東京・三軒茶屋にある芸能プロの稽古場で次々と起こる怪奇現象にスポットを当てた。豊島監督は「元々、デビューがBS-TBS『怪談新耳袋』で、オカルトに興味があるんです。その稽古場に誘われて行って、コックリさんが始まって『てっちゃん』という霊が出てきて、白い手の映像が撮れてしまった」と振り返る。
「基本的に『三島由紀夫vs東大全共闘』もなんですけど、どんな映像が撮れたかが重要なんです。そして、それをどういう物語にするかが全てじゃないですか。作家の三島由紀夫をよくも見せるし、東大全共闘の芥(正彦)さんをよくも見せる。三島さんを惨めにしてもいけないし、芥さんがバカに見えてもいけない。今回の作品も同じです。『三島-』はTBSに素材映像がたくさんありました。今回は本物の映像を見てしまった衝撃と、この素材をどう料理できるかに興味があったので引き受けました」と話している。
叶井氏は22年6月に膵臓(すいぞう)がんで余命半年の宣告を受け、1年8カ月生きて24年2月に亡くなった。豊島監督は、07年に自主映画「幽体VS宇宙人」を作った。「この作品を配給してくれたのが叶井さんです。叶井さんは有名な人でした。いいかげんとか、河崎実監督とのコンビとか、『アメリ』をホラー映画と思って買い付けたとか(笑い)。何となく、近寄ったら危ないと思っていました。でも、コロナ禍の時に『すごく安い仕事があるんだけど』って電話がかかってきて『封印された日本猟奇事件暴露ファイル』を撮りました」。
在りし日の叶井さんを思いながら「いいかげんだけど、なんか憎めない人でした。あと、メールの文章が長すぎるって怒られました(笑い)。約束したんですよ。亡くなったら、三茶の稽古場でコックリさんをやるので降りてきてほしいって。『新・三茶のポルターガイスト』の舞台あいさつにも『死んでたら、俺行くから』って言ってましたから、来るんじゃないかと思いますね」と話している。
「新・三茶-」のナレーターは、俳優東出昌大(36)が務めている。「三島由紀夫vs東大全共闘-」に続く起用だ。
「東出くんの離婚というか、釈明会見みたいなのが『三島-』が公開になる時だったんですよね。それこそ完成披露試写かなんかの終わりに会見を設けたんですよ。後ろに『三島由紀夫vs東大-』って、ずっと書いてあったんです。ある種、映画『三島-』の宣伝に使ってしまったという。東出さん的には、いろいろ騒がせて、世の中ではダメとなっていた。でも俳優としてだったり、そういうクリエーターとしては、ちゃんとこいつは優秀なんだってことをね、あの作品で皆さんに見直してもらったというかね」
東出は2年半前から山にこもり、仕事の時だけ都会に出てくる生活を送っている。
「『新・三茶-』のナレーションを今年3月くらいに録りに来た時も、これで熊を撃ってましたみたいないでたちでした。もう仕事がいろいろ決まっていて、忙しいんだと言ってました。彼はお化けをあまり信じないみたいでしたね。なんか熊とか山の方が怖いみたいなことを言ってましたけどね。ただまあ深みのある声でしたね。でも、ああいう人が僕が電話したら心霊ドキュメンタリーのナレーションをしてくれるのは、いい友達ができたなと思いました」
◆豊島圭介(とよしまけいすけ)1971年(昭46)11月13日、浜松市生まれ。東大在学中に自主映画「悲しいだけ」が「ぴあフィルムフェスティバル94」に入選。卒業後、ロサンゼルスのアメリカン・フィルム・インスティテュート監督コースに留学。映画は97年「明るい場所 square the circle」、10年「裁判長!ここは懲役4年でどうすか」、14年「花宵道中」、16年「森山中教習所」、20年「三島由紀夫vs東大全共闘~50年目の真実~」。テレビは03年BS-TBS「怪談新耳袋」、08年テレ東系「週刊真木よう子」、10年テレ東系「マジすか学園」、17年テレ朝系「豆腐プロレス」など。
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