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【ひふみんEYE】藤井聡太棋聖まさに「技あり」天王山への桂打ち「自分が1手勝ち」見越していた

日刊スポーツ / 2024年6月17日 20時33分

開幕局の白星に続いて連勝を目指す藤井聡太棋聖(日本将棋連盟提供)

藤井聡太棋聖(竜王・名人・王位・叡王・王座・棋王・王将・=21)が挑戦者の山崎隆之八段(43)に先勝した、将棋のヒューリック杯第95期棋聖戦5番勝負第2局が17日、新潟市「高志の宿 高島屋」で行われた。

午前9時から始まった対局は先手の藤井が勝って、連勝。棋聖戦5連覇と、通算5期獲得の条件を満たして初の永世称号となる「永世棋聖」の獲得まであと1勝とした。第3局は7月1日、名古屋市「亀岳林 万松寺」で行われる。

   ◇   ◇   ◇

藤井棋聖が快勝しました。本局のハイライトは、天王山(5五の地点)への桂打ちでしょう。まさに「技あり」。どのくらい前からこの局面を読んでいたのか、今度尋ねてみたいです。自陣で飛車と金の両取りをかけられていますが、「両取り逃げるべからず」の格言通り、鮮やかな返し技を見せてくれました。この後は手筋を連発して8筋に打った角を6筋に成り、手厚く攻防に利かせています。もう1手、6筋の守備に利かせた角も用意の一着で、しっかり「自分が1手勝ち」と見越していました。

山崎八段は中盤以降、苦心の指し手が続きました。反省点は、私は序盤に8筋の歩を突いた手だとみています。右玉の守備陣形が崩れています。6筋の金を上げた方が引き締まって、堅さが違いました。藤井棋聖が組んだのは、山崎陣よりはるかに堅い金銀4枚の銀冠でしたし。

棋聖戦5連覇はかなり濃厚でしょう。次の対局は叡王戦第5局ですが、藤井棋聖は珍しく本局の大盤解説会場で決意を述べたところをみると、かなりやる気でいますね。棋聖戦連勝で意気も上がっているはず。こちらに注目しましょう。

(加藤一二三・九段)

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