闘病中の歌手セリーヌ・ディオン、10分間におよぶ感謝のスピーチ 復帰へ「情熱は消えない」

特別イベント上映に出席したセリーヌ・ディオン（ロイター）

米映画「タイタニック」（1997年）の主題歌などで知られ、難病を患って闘病中の歌手セリーヌ・ディオン（56）が17日、闘病生活を追ったドキュメンタリー「アイ・アム・セリーヌ・ディオン～病との闘いの中で～」の上映会に出席し、観客と共に涙を流した。

25日にアマゾンプライムビデオで配信されるのを前に、米ニューヨークのリンカーン・センターで行われた上映会には、1000人を超える観客が集まった。登壇したディオンは客席を見渡し、「ここ数年で断トツに多い観客」と語ると、客席からは「愛している」の声が上がった。声を詰まらながら「皆さんのことが恋しかった」と応じたディオンは、「私の旅にあなたたちがいてくれたことは、計り知れない贈り物だった」とスピーチ。10分間に及んだスピーチで、長年に渡る、尽きることのない愛とサポートが、私をこの瞬間に導いてくれたと涙ながらに話し、ファンや関係者、家族らに感謝した。

ディオンは2022年に神経系の疾患であるスティッフパーソン症候群を患っていることを公表。世界ツアーを中止し、治療に専念していた。今年2月のグラミー賞授賞式では、サプライズ登場して最優秀アルバム賞を受賞したテイラー・スウィフトにトロフィーを授与し、闘病後初の公の場復帰は感動を呼んだ。

この日のレッドカーペットでは、「パフォーマーとしての情熱は決して消えない」と話し、壇上でも「またすぐにお会いできることを願っています」と述べて復帰への希望を示した。（ロサンゼルス＝千歳香奈子通信員）