田崎史郎氏「政治ではだまされた方が悪い」政治資金規正法改正めぐる維新の“惨敗迷走”に苦言
日刊スポーツ / 2024年6月19日 14時24分
政治ジャーナリストの田崎史郎氏は19日、TBS系「ひるおび」(月~金曜午前10時25分)に出演し、派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、自民党が提出した政治資金規正法改正案が19日の参院本会議で可決、成立したことをめぐり、衆院と参院で異なる対応をした日本維新の会に苦言を呈した。
維新は衆院では、岸田文雄首相と馬場伸幸代表のトップ会談を受け、自民との間で修正合意し、衆院の採決で賛成した。維新がこだわる調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費=旧文通費)の使途公開などの改革推進で合意が得られたためが、自民党はその後、今国会での旧文通費改革を見送るとし、維新は猛反発。合意文書には期日は書かれていなかったが、馬場代表は18日の会見で「日にちが書いていないから、やらなくていいという理屈は全く通用せず、国民に対する裏切りだ」と主張した。
そうした経緯から、維新は法案の採決が行われたこの日の参院本会議では、自民党が旧文通費改革の合意をほごにされたとして、反対に回った。ただ、衆院では結果的に裏金問題で逆風を受ける自民党を助けるような形で法案に賛成しながら、はしごを外されたからといって参院では反対に回った維新の対応には、与野党、国民からも冷たい視線が注がれている。
田崎氏は「一般社会ではだました方が悪いが、政治の世界ではだまされた方が悪いんです。維新は結局、(自民党に)だまされたということを言っているが、それはもっと(衆議院で賛成する前に)詰めていけばよかったんじゃないですか?ということなんですね」と、皮肉まじりに苦言を呈した。
結局、「抜け道だらけ」「ザル法」と、酷評されている自民党提出の改正案は19日の参院本会議で成立。維新にとっては、本来なら見せ場だった自民党との駆け引きで「惨敗」(野党関係者)した形となり、衆参で法案の賛否が割れるという筋の通らない対応となったことも加わって、まさに踏んだり蹴ったりの状態。馬場氏の責任を問う声も出ている。
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