岸田首相「脱線熱弁」に立民泉代表あきれる 党首討論で質問にない憲法論に言及 委員長も注意
日刊スポーツ / 2024年6月19日 16時20分
3年ぶり、岸田政権では初となる党首討論が19日、国会で行われた。
立憲民主党の泉健太代表は岸田文雄首相に、自民党の派閥パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正に対する自民党の後ろ向きな対応を批判し「抵抗しているのは自民党だけだ。あなたたちが抵抗勢力だ」と批判した。
泉氏はこの日参院で可決、成立した規正法改正案について「大変残念だ。くやしい。(選挙で)自民党とずっと戦ってきたが、相手チームがルール違反をしていたとは考えたくない。なんてことをしてくれたんだ」と指摘。「ルール違反をやっていた自民党が求められた政治改革なのに企業団体献金もやめず、パーティーもやめない。こんなのでは国民は納得しない。そういう法案を無理やり通そうとしたのは残念だ」と訴えた。
すると、岸田首相は、想定外の対応で反論した。「政治資金パーティー禁止といいながらパーティーを開いているとか、あげつらう場ではないが…」と皮肉を込めて指摘し「禁止、禁止、というのは気持ちいいかもしれないが、現実的な政治の中で、政治資金は民主主義を支える大事な要素だ。すべて禁止で現実を見ることがない案ではいけないということで取り組んできた」と、語気を荒らげながら指摘した。
さらに「御党にも、責任ある政策を提示してほしい。安全保障やエネルギーの分野でも責任ある態度を取って欲しい」と主張し、質問にはなかった憲法改正について、自ら突如言及。「憲法改正にも責任ある対応をお願いしたい」と、話は「脱線」。憲法審査会での立民の対応への注文を主張し続けたため、野党席から「逃げるなよ」とやじが飛び、首相は委員長から「簡潔にお願いします」と注意を受ける場面もあった。
首相の脱線気味の「熱弁答弁」後、自民党席からの拍手はまばらだった。泉氏は「今のような話で外交をしているのか、不安になった。話が前後してしまっている」と、あきれた様子で語った。
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