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伊藤匠新叡王「藤井さんがいなかったらタイトルはとれなかった」/一問一答

日刊スポーツ / 2024年6月20日 21時24分

初タイトルを獲得しペコちゃん人形を手に笑顔を見せる伊藤匠新叡王(撮影・江口和貴)

藤井聡太叡王(竜王・名人・王位・王座・棋王・王将・棋聖=21)が同学年の伊藤匠七段(21)の挑戦を受ける、将棋の第9期叡王戦5番勝負第5局が20日、甲府市「常磐ホテル」で行われ、後手の伊藤が藤井を下し、対戦成績を3勝2敗として叡王のタイトルを獲得した。

伊藤が藤井の全8冠独占の一角を崩し、新時代の到来となった。

終局後に同ホテルで行われた伊藤の主な一問一答は以下の通り

-初タイトル獲得の気持ちは

伊藤 まだ終わったばかりで実感がわいてこない。タイトルというのは子どもころから夢にみてきた。とてもうれしく思います。

-21歳8カ月の歴代8位の最年少でタイトルを手にした

伊藤 プロ入りから3年ほどでタイトル戦に出場できた。できすぎだと思っていた。タイトル戦では厳しい戦いが続き、このタイミングでタイトルを獲得できたのは幸運だった。

-タイトル獲得を一番に、だれに報告したい

伊藤 いろいろな人にお世話になった。両親や師匠(宮田利男八段)に感謝を伝えたい。

-タイトル戦で藤井7冠に勝てない状況で心は折れなかったか

伊藤 内容面でも接戦にできていない将棋が続いていた。はっきりと実力差があるととらえ、棋力を上げていくしかないと思っていた。

-今後の新たな目標は

伊藤 今後も熱戦をお見せできるように頑張りたい。

-タイトル獲得し、これからは「藤井さんがライバル」と言えるか

伊藤 まったくそういう認識はない。まだまだ自分のほうが実力が不足している。今後の藤井さんとタイトル戦で戦えるように頑張りたい。

-12年1月の全国小学生将棋大会の準決勝で藤井を負かした。叡王になり、当時の記憶は? 藤井7冠の存在は

伊藤 藤井さんとは(名古屋と)東京と離れているので小学生のときに対戦があったのは貴重で、縁があったのかなと思う。藤井さんは中学生でプロになられた。そこから自分は藤井さんを目標にやっていた。藤井さんには自分をここまで引き上げていただいたのかなと思う。

-同世代に圧倒的な強さを誇る藤井さんがいることを不運に思う棋士もいるが

伊藤 ずっと藤井さんを追いかけて、ここまでこれた。藤井さんがいなかったらタイトルはとれなかったと思う。藤井さんのおかげでこういう舞台に上がることができている。

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