著名選挙ライター「表現の規制へどんどんアクセル」東京都知事ポスター問題めぐる混乱で指摘
日刊スポーツ / 2024年6月24日 14時32分
各選挙における「全候補者取材」で知られるフリーランスライター畠山理仁(みちよし)氏は23日夜、フジテレビ系「Mr.サンデー」(日曜午後10時)に出演し、20日に告示された東京都知事選(7月7日投開票)で、特定の政治団体による候補者の大量擁立や、「ポスター掲示板占拠」などの混乱が続いていることについてコメントした。
今回の都知事選では過去最多の56人が出馬し、48人分しか用意されなかったポスター掲示板に、届け出が49番以降の候補はポスターをはれず、クリアファイルを使った掲示を余儀なくされている。そのポスターをめぐっても、24人を擁立した特定の政治団体が掲示板のポスター掲示枠を事実上「販売」し、候補者と無関係の内容のポスターなどをはるなどしたため、前代未聞の混乱となっている。
選挙とは関係ない内容のポスターを念頭に、番組MCの宮根誠司に「『表現の自由』のはき違えでは?」と問われた畠山氏は「元々、こういう行為がなされることは(公選法で)想定されていない。公職を目指して立候補される方には、社会を混乱させないような良識があるから、そこまで(公選法に)書かなくてもいいかなというところで成り立っていた」とした上で「こういうことが起きてしまうと『表現の自由』とおっしゃっている方が、表現を規制する動きにどんどんアクセルを踏ませる役割を果たしていて、実は逆効果なんじゃないかなと。(制度の)締め付けを容認するような社会の雰囲気をつくることに、加担しちゃっている」と指摘した。
また、選挙のたびに設置されるポスター掲示板についての改革案にも言及。「アナログな掲示板だと、今日本では候補者が自分ではらないといけないので、はられている掲示板とはられていない掲示板ができてしまい、そもそも有権者への情報提供ところでいうと、十分な機能を果たせていないというところがある」と、現在の問題点を指摘。「デジタルなら(各陣営が)選挙管理委員会にデータを送って、一気に全部の箇所に同じ候補者のポスターのデータがはられることになる。そうすると、その中で有権者が判断して投票先を選ぶことができる」と述べ、「デジタル掲示板」の有効性を提案した。
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