「ぼくのお日さま」奥山監督「1度スケートを諦めた人たちが放つ雰囲気に独特の色っぽさを感じる」
日刊スポーツ / 2024年7月1日 20時52分
俳優池松壮亮(33)が1日、都内の日本外国特派員協会で行われた、第77回カンヌ国際映画祭オフィシャルセレクション「ある視点」部門正式出品「ぼくのお日さま」(奥山大史監督、9月6日公開)上映後、会見に登壇した。
同作は雪の降る街を舞台に、少し吃音(きつおん)のあるアイスホッケー少年のタクヤ、フィギュアスケートを学ぶ少女さくら、元フィギュアスケート選手でさくらのコーチ荒川の3人の視点で紡がれる物語。
コーチ荒川役の池松は「熱血コーチにならなかったのは僕ができないからですかね(笑い)」と冗談を交えつつ、「複雑な思いを抱えて生きてきた役。後悔や諦めが漂う中で、ある冬に人生が前向きになっていく出来事に出会う。どんな態度でいてあげられるかが重要だと思った」と役どころを語った。
幼少期に約7年間フィギュアスケートを習っていた、奥山監督は「1度スケートを諦めた人たちが放つ雰囲気に独特の色っぽさを感じることがあって、そういうものが池松さんからも感じられた」とコメントした。
主人公のタクヤ役に大抜てきされた越山敬達(15)は同作で映画主演デビュー。中西希亜良(13)はフィギュアスケート上級者ながら同作への出演で演技に初挑戦した。コーチ荒川役の池松は2人との共演に「役を演じる以上のことが出ていましたし、それぞれの人生を役に乗せていて、非常に魅力的だった」と絶賛。「2人にどう没頭してもらえるか、微力ながら物語を越えてサポートできたらと思い、必死に頑張りました」と熱弁をふるった。
2人のキャスティングに奥山監督は「事務所に所属し、演技もスケートもできる子を探し出すのはなかなか大変でしたが、越山君に出会えたことは幸運でした」。さくら役のキャスティングには「悩んだ挙げ句、許可が出た各地のスケートリンクに『キャスト募集』を掲載した」と明かし「中西さんに出会えたことはこの映画にとって、とても幸せでした」と喜びをかみしめた。
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