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藤井聡太棋聖5連覇、初の「永世称号」 会見で明かした理想の「横綱像」とは?

日刊スポーツ / 2024年7月1日 22時42分

感想戦を行う藤井聡太棋聖(撮影・松浦隆司)

藤井聡太棋聖(竜王・名人・王位・王座・棋王・王将=21)が山崎隆之八段(43)の挑戦を受ける、将棋のヒューリック杯第95期棋聖戦5番勝負第3局が1日、名古屋市「亀岳林 万松寺」で行われ、後手の藤井が山崎を下し、開幕3連勝で棋聖5連覇を達成し、棋聖通算5期獲得により、自身初の「永世称号」の資格を得た。

21歳11カ月での達成は中原誠16世名人(76)の史上最年少記録を53年ぶりに更新。会見で理想の「横綱像」も明かした。

   ◇   ◇   ◇

いつもと変わらず、真っ向勝負の戦いを挑んだ。戦型は山崎の得意とする相掛かり。相手の得意からは逃げない。相掛かりを受けて立ち、長考を入れ、慎重に駒組みを進めた。お互いが水面下で激しく読み合う力戦となり、形勢互角のまま終盤へ。強烈な勝負手を連発し、「横綱相撲」で押し切った。

自身初の「永世称号」の資格に「棋聖戦は初めてタイトルを取ることができた棋戦。いろいろ思い出も多いので今回、棋聖戦で永世称号を獲得できたのは、すごくうれしい」と話した。大盤解説会では「永世」の心境を聞かれ、20年に17歳11カ月で棋聖獲得してから「もう5年もたったのかという気持ちが一番強い」と感慨深そうに話した。

6月20日の叡王戦第5局で同学年の伊藤匠(たくみ)七段に敗れ、8冠陥落後、初の対局。だが、気持ちの切り替えが早く、負けたことをきっちり整理して、次の一局に臨む姿勢は変わらなかった。

人工知能(AI)が飛躍的に進化する中、今回の山崎をはじめ、AIで事前研究を深めたスタイルの違う挑戦者が次々と現れる。全8冠からは陥落したが、7冠を保持。全国を転戦する将棋界の「横綱」には事前研究する時間との「闘い」がある。

史上最年少で「永世棋聖」の資格を獲得した藤井は理想の将棋の「横綱像」について「組んでも組まなくても、強い戦いが一番いいかな。どんな形でも対応していける力をつけていくのが大きな目標かなと思っています」。臨機応変の“藤井スタイル”を目指す。

7月6日からは渡辺明九段が挑戦者となる第65期王位戦7番勝負が開幕。今度は永世王位(連続5期または通算10期)がかかるシリーズとなる。「しっかりと集中しておもしろい将棋を指したい」。「ダブル永世」獲得の夏が始まる。【松浦隆司】

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