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「奴隷制度」の声も…腕切断の労働者を道端に放置し出血多量で死亡 雇い主を殺人容疑で逮捕

日刊スポーツ / 2024年7月3日 14時17分

※写真はイメージ

イタリアの農園で働くインド人の出稼ぎ男性労働者(31)が、農作業の機械で腕を切断するなどの大けがをしたにもかかわらず、地主で雇用主のイタリア人の男(38)が応急処置などをせず道路脇に放置したとして、殺人容疑で警察に逮捕された。インド人労働者は出血多量で死亡した。海外複数メディアが伝えた。

報道によると、事件はローマ南部の農業が盛んなラティーナ州で発生。インド人男性は不法労働者で、農作業中に機具で腕を切断され、両足も損傷した。雇用主の男は、腕を箱に入れ、インド人男性とともに路上に放置。インド人男性の妻の懇願にもかかわらず、救急車を呼ばなかったという。

インド人男性は病院に搬送された2日後に死亡が確認された。現地当局は、負傷直後に応急処置がされていれば、命を救えた可能性があったと指摘している。

事件の背景に、イタリアの農業で移民労働者を低賃金で搾取的に働かせる「カポララート」制度があるとの声もあがっている。不法労働者が1日平均20ユーロ(約3300円)で働かされるケースもあるという。

現地では、事実上の「奴隷制度(slavery)」だとして、労働者団体によるデモが起きるなど、余波が広がっている。

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