永瀬廉が長井龍雪監督新作「ふれる。」坂東龍汰、前田拳太郎とアニメ映画トリプル初主演

アニメーション映画「ふれる。」の、左から長井龍雪監督、坂東龍汰、永瀬廉、前田拳太郎

King＆Prince永瀬廉（25）が、長井龍雪監督（48）の長編最新作「ふれる。」（10月4日公開）で、アニメ映画に初主演することが4日、分かった。

アニメ映画初出演の坂東龍汰（27）前田拳太郎（24）とともにオーディションで主演を勝ち取り、同じ島に育ち、東京・高田馬場で共同生活を始めた20歳の親友3人を演じた。また音楽ユニット・YOASOBIが主題歌「モノトーン」を書き下ろした。

永瀬は劇中で、言葉でのコミュニケーションが苦手な少年・小野田秋、秋の幼なじみの祖父江諒を坂東、井ノ原優太を前田が、それぞれ演じた。3人は島から上京し、20歳になっても親友同士だが、その関係性は、秋が出会い、島から連れてきた不思議な力を持つ生き物「ふれる」が持つテレパシーにも似た力で、趣味も性格も違う3人を結び付けていたからだった。お互いの体に触れ合えば心の声が聞こえてくる、誰にも知られていない3人だけの秘密を抱えている関係性だ。

キャラクターに合う人選を役者・声優問わず希望していた長井監督をはじめ製作陣が秋、諒、優太役のオーディションを行い、3人を選んだ。永瀬は、声優に初挑戦した23年の「映画ドラえもん　のび太と空の理想郷」以来、2度目のアニメ映画出演となる。「オーディション経験が少ない中でチャンスをつかみ取れたうれしさとともに、秋という役を演じられる喜び、そしてこれからどう演じていこうか？というワクワクが同時にぐっと上がってきました」と喜びをかみしめた。役どころについては「秋は口下手だけど友達思いで表現の仕方が行動に移してしまうタイプ。その真っすぐさが秋のいいところだと思いながらアフレコに向けてシナリオを読み込んでいった。人と人との繋がりとはどういうものなのかと考えさせられる、考えたくなるような物語。」と役作りの一端を明かした。

坂東は「絶対にオーディションを受けたいと思い、帰省のため予約していた飛行機をキャンセルして挑みました。合格の連絡は実家で受け取ったのですが、うれしすぎて叫びました」と、帰省を先延ばしにしてまで臨んだオーディションだったと明かし、喜びを新たにした。若手と呼ばれる年齢ながら、高い演技力で実写映画においては、なくてはならない存在になっているが「声の仕事は初めてで、楽しみな気持ちと、自分に務まるのか？という不安な気持ちもありました。諒はただ元気でハツラツとしているキャラクターではなく、秋と優太を包み込める存在だと思っています。この物語の世界をパワーアップしてお届けできたら」と、新鮮な気持ちで初めての声優業に挑んだ思いを語った。

前田は「アニメーションの声優になるという2024年の目標・夢が2023年中にかなってしまった。うれしすぎてひとり、部屋の中で飛び跳ねました！」と、想像以上に早かった目標・夢の声優業が実現したことを世と混んだ。役どころについては「優太は3人の中では末っ子的なキャラクターだと思います。最初、自分とは少しイメージが違うのかな？　と思ったこともありましたが、自分との共通点を探して役を作っていった。僕も友達に自分の思っている事がなかなかうまく伝わらなくて“うまくいかないな”と思う事があります。そういった思いを抱えたことがある人に、是非観てもらいたいです。」とアピールした。

「ふれる。」は、13年のアニメ映画「劇場版　あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」（あの花）、15年「心が叫びたがってるんだ。」（ここさけ）、19年「空の青さを知る人よ」（空青）を手がけた長井監督、脚本の岡田麿里氏、キャラクターデザインの田中将賀氏が、4年ぶりに集結した、オリジナル長編アニメーション映画最新作。コミュニケーションが複雑化する現代で、人と人との本当のつながりを教えてくれる、3人と1匹の物語を紡いだ。3氏は、11年にフジテレビ系で放送された深夜アニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」を製作。ユニット「超平和バスターズ」として、“心揺さぶる”青春三部作として知られるアニメ映画「あの花」「ここさけ」「空青」を手がけた。

長井監督は、永瀬の起用について「秋役は主人公のオーディションだとやはり、皆さんすごくきれいに（役を）作って来られる方が多い中で、（永瀬は）若干のやさぐれを感じたところが、自分のイメージにぴったり。すごく上手できれいな中に、本当に少しだけニュアンスとしてそういう（やさぐれた）感じがあるところが、決定打だった」と語った。坂東と前田のキャスティングについては「諒は言葉遣いが少し悪いキャラクターなのだが、（坂東が演じると）芯の部分で優しさが残っていることが決め手だった。そして、優太役の前田さんはとにかく単純にうまい。ビタはまりでした。」と手放しで絶賛。最もアニメーション的なキャラクターと長井監督が語る優太役を前田に決め「ベストバランス！　いろいろ自分の中で考えてきた事に、アフレコでいきなり正解を貰えて、“そうそう、こういうキャラクターだったよね”という確信が生まれた」と自信を見せた。

YOASOBIにとって、「モノトーン」は初のアニメーション映画タイアップ楽曲となった。「このたび、映画『ふれる。』の主題歌を担当させていただくことになりました。今回書き下ろしさせていただいた『モノトーン』という楽曲は、作品を通して感じた“人と人との関係性”と、自分自身が生きていく上で感じている孤独や誰かを想う気持ちと向き合いながら制作しました」と楽曲について説明。「世の中は日々発展していって、さまざまなツールでコミュニケーションが取りやすい環境だからこそ、それ故に感じる孤独とうまく向き合うことが大切だと感じているので、そういった想いも込めています。映画と一緒に楽しんでいただけたらうれしいです」と、楽曲に込めた思いを語った。長井監督は、YOASOBIの起用について、以下のコメントを発表した。

「今や、SNS等を通じて誰もが誰とでもつながれる。だからこそ誰に何を伝え、どんな想いを共有したいのかを選ぶことがひとりひとりに求められていると考えています。この作品を通して、その気持ちを込めて作っていて、音楽の面でもお客さまにそれを伝えるには、どんな人に主題歌をお願いしたら良いのだろうか？とスタッフ一同で思案した結果、歌詞（言葉）に唯一無二の力を持ち、人の心に強く“ふれる”ことが出来る楽曲を創り出せるYOASOBIさんしかいないと思い、お願いしました」

また、鴨沢樹里役に声優白石晴香（29）浅川奈南役に石見舞菜香、脇田役に皆川猿時（53）島田公平役に津田健次郎（53）が決定した。

◆「ふれる。」同じ島で育った幼なじみの小野田秋（永瀬廉）祖父江諒（坂東龍汰）井ノ原優太（前田拳太郎）は、東京・高田馬場で共同生活を始めた20歳になった現在でも親友同士。その関係性が続いてきたのは、島から連れてきた、島の伝承にもある不思議な生き物「ふれる」が持つテレパシーにも似た力で、趣味も性格も違う3人を結び付けていたから。お互いの体に触れ合えば心の声が聞こえてくることは、誰にも知られていない3人だけの秘密だった。「ふれる」の力で繋がり、親友として過ごす3人の友情は、永遠に続くと思われたが、3人の関係性には亀裂が入ってい。「ふれるのおかげで親友になれた」と言う秋に、優太は「本当の意味で自分たちは親友なのか？」と少し冷めたような声で疑問を投げかける。少しずつすれ違っていく3人はどうなってしまうのか…そして、予告の随所で印象的に登場する、「糸」の正体は？

＜トリプル主演コメント全文＞

永瀬廉　さまざまな方々がオーディションを受けられている中で、自分がチャンスをつかみ取れたこと、そして「秋」という役を演じさせていただけることがめちゃめちゃうれしかったです。と同時に、僕がこれからどう「秋」を演じていこうかな？というワクワクが同時にグッと上がってきました。「ふれる。」はコミュニケーションの大切さ、日常生活での人とのつながりを改めて考えさせられるような作品です。年齢、世代問わず今だからこそ見ていただきたい作品になっています。楽しみにしていてしてください。

坂東龍汰　オーディションを受けた際は、まさか自分に決まると思っていなかったので素直にうれしかったです。声の仕事は初めてで、楽しみな気持ちと「自分に務まるのかな？」という不安な気持ちもありました。ストーリーが本当に面白くて、シナリオを読む手が止まらなくなるほど、一瞬で引き込まれました。改めて人との繋がり方や関係について考えさせられるような物語。さらに、この物語の世界をパワーアップしてお届けできたらと思っています。

前田拳太郎　昨年末に、2024年の目標として「アニメーションの声優をやりたい」というものを掲げました。それが、年末に受けたオーディションで昨年中に夢がかなってしまって、うれしすぎて部屋で飛び跳ねました。元々アニメーションが大好きなので、気合を入れてオーディションに参加しました。とても緊張していたのですが自然に緊張が解れて良い状態で挑めたと思います。アフレコ中も笑ったり、感動しながら皆で力を合わせて頑張った作品です。たくさんの方に見ていただけたらうれしいです。