自民大苦戦の東京都議補選を「ポスト岸田」2人が応援 ヤジは飛ばず聴衆と握手で支持訴える
日刊スポーツ / 2024年7月5日 5時30分
今秋の自民党総裁選への出馬が取りざたされる「ポスト岸田」の2人の議員が4日、東京都知事選と同じ7月7日に投開票される東京都議補選の応援に入り、党への支持を訴えた。
自民党は、都議補選が行われている9選挙区(江東区、品川区、中野区、北区、板橋区、足立区、八王子市、府中市、南多摩)のうち、南多摩をのぞく8選挙区に公認候補を擁立。ただ、昨年来の派閥パーティー裏金事件や「政治とカネ」への逆風がやまず、激戦&苦戦を余儀なくされている。「勝てる選挙区がいくつあるのか…」と悲観的な見方を口にする関係者ももいるほど、厳しい戦いとなっているとみられる。
そんな中、4日は茂木敏充幹事長が府中市で、石破茂元幹事長は板橋区で、それぞれ党公認候補の応援を行った。
茂木氏は土砂降りの中でマイクを握り、途中で政治とカネの問題に言及。「政治資金の問題で、いまわが党に対して大変厳しい声が寄せられている。重く受け止め深く反省し、改革を進めていかなければいけない。2度とこういう問題は起こさないという決意のもと、しっかり政治改革を進めていきたい」と訴えた。また、荒れ気味の天気を念頭に「私はだいたい晴れ男。雨が降っても地が固まり、投票日には晴れる日が来る」と、切実に訴える場面もあった。
一方、石破氏は昼ごろ福岡市内で講演を行った後、とんぼ返りで帰京し、夜に街頭演説会場に駆けつけた。「ポスト岸田」の世論調査で常にトップの石破氏が登場するということもあり、会場となった東武東上線成増駅前ロータリー周辺には鈴なりの聴衆が集まった。
石破氏は政治資金問題には直接触れなかったが「わが党は非常に厳しい中で戦っている」と言及。「選挙に投票することは都民の権利であると同時に義務。都議会議員がだれでもいい、ということはあるはずがない」などと述べ、党候補への支持を呼びかけた。
都議補選の応援演説をめぐっては、2日に河野太郎デジタル相が東京都足立区で街頭演説した際、「裏金を説明しろ」などのやじが飛び、河野氏が「さまざまな選挙妨害をする『やから』が出るかもしれない」などと発言。「やから」という表現に批判が強まり、河野氏は3日に「言葉の選び方は慎重にしなければならない」と釈明する事態になった。
4日に茂木氏と石破氏が登場した街頭演説では目立ったヤジは飛ぶことはなく、2人とも演説後は聴衆と握手をかわすなどした。
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