綾野剛、100億円あったら「シリーズものを３本作りたい」ネトフリの作品第一主義に納得

Netflixシリーズ「地面師たち」完成報告会に臨む綾野剛（撮影・小沢裕）

綾野剛（42）が4日、都内で行われた主演のNetflixシリーズ「地面師たち」（25日配信スタート、全7話）完成報告会で「ようやく完成しました。感無量でございます」と万感の思いを口にした。トークの中で、物語にちなみ「もし、100億円あったら何をしたい？」と聞かれ「シリーズものを3本、作りたいです」と即答し、作品作りへの飽くなき思いをストレートに口にした。

「地面師たち」は、作家・新庄耕氏の同名小説の実写化作品で、綾野はダブル主演の豊川悦司（62）演じる地面師グループのリーダー・ハリソン山中に育てられ、前代未聞の100億円詐欺に挑んでいく実動部隊の交渉役・辻本拓海を演じた。原作にほれこみ、自ら実写化を企画した大根仁監督（55）を横に「1本、大体33億ということですか？　僕は今、パッと思い付いたのが、それ」と笑みを浮かべた。そして「ちゃんと、新しい物語を生んでいって。Netflixは、とても魅力的。作品ファーストの中で、この作品が映像化になった、とても大切な部分だと思うので、そういう意味では3本は作りたい」と、Netflixシリーズとして、妥協なき作品作りができたことを示唆した。

豊川は「100億って、個人で使い切れる額ではないと思いますし。本当に必要な人のところに、配って回りたいと言ったら、優等生っぽいかも知れませんけど」と答えた。聞いていた綾野が笑うと、地面師グループの「法律屋」後藤を演じたピエール瀧（57）が「綾野君！！」とツッコんだ。豊川も「では、シリーズもの3本で」と、笑いながら言うと、綾野も「では6本で」とうなずいた。

綾野は、「情報屋」竹下役の北村一輝（54）「手配師」麗子役の小池栄子（43）ら共演陣に視線を送りつつ「皆さんは自分にとって大先輩ですけども、現場力や人間力が、とにかくすごい。大人の作品なんですけど、大人が、どんどん、とち狂っていくところから抽出したものが、作品の魅力に変わっている」と語った。豊川は「掛け値なしに近年、まれに見る、すばらしいエンターテインメントができあがったと思う。1人でも多くの人に届いて欲しい」と、作品のできに太鼓判を押した。

◆「地面師たち」　再び土地価格が高騰し始めた東京。辻本拓海（綾野剛）はハリソン山中（豊川悦司）と名乗る大物不動産詐欺師グループのリーダーと出会い「情報屋」の竹下（北村一輝）なりすまし犯をキャスティングする「手配師」の麗子（小池栄子）「法律屋」の後藤（ピエール瀧）らと「交渉役」として不動産詐欺を働いていた。次のターゲットは、過去最大の100億円不動産。地主、土地開発に焦りを見せる大手デベロッパーとの狡猾（こうかつ）な駆け引きが繰り広げられる中、警察が地面師たちの背後に迫る。次々と明らかになる拓海の過去とハリソンの非道な手口。前代未聞の綱渡りの不正取引、迫りくる捜査…果たして100億円詐欺は成功するのか？