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日本映画プロフェッショナル大賞授賞式で受賞監督、製作陣から都知事選投票求める声相次ぐ

日刊スポーツ / 2024年7月6日 23時53分

日本映画プロフェッショナル大賞授賞式に登壇した受賞者(撮影・村上幸将

第33回(23年度)日本映画プロフェッショナル大賞授賞式が6日、東京・テアトル新宿で行われた。席上で、受賞した監督、製作者の間から、明日7日に投開票が行われる、東京都知事選に関する意見が相次いだ。

「ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい」で新人監督賞を受賞した金子由里奈監督(28)は「1回しかない時に新人監督の時期に、このような賞をいただけて、これからも映画を撮っていこうと、背筋が伸びる思いです」と、受賞の喜びを口にした。一方で「『ぬいしゃ』を撮影したのは、ちょうど2年前くらい。全然、今もバイト辞められないし、映画を、どうやったら撮れるんだろうって、すごいもがいている段階。一緒にやっていきたいと思っている、若手のプロデューサーと助成金とか応募しても、ことごとく落ちて…」と苦しい現状を吐露した。

その上で「フタを開けてみたら、資本に資本が集まっているという、映画産業の実態を目の当たりにしていまして…。でも、新人監督や(単館系の)インディペンデント映画が、もっと充実した資本で映画が撮れるようになっていって欲しい」と訴えた。さらに「明日は都知事選。東京も、日本も、日本の映画産業も、旧体制的なものを、どんどん解体して、新しいものになることを願っております」と声を大にした。

金子監督は、95~99年の「平成ガメラシリーズ」3作と、01年「ゴジラ・モスラ・キングギドラ大怪獣総攻撃」を手がけ、ゴジラとガメラの両方を手がけた、金子修介監督(69)を父に持つ。そんな金子監督でも若手監督の1人であり、若手や中堅監督には、なかなか映画を作るチャンスや資金が集まらないのが現実だ。同監督は、文化庁の実施する令和5年度日本映画の海外発信事業で、世界3大映画祭の1つ、ベルリン映画祭(ドイツ)に、若手日本映画監督海外プロモーション派遣監督に選出され、同映画祭に参加した。そのことについて聞かれ「今の映画の作り方って、いろいろな国の助成金を使って、資本を増やしていって、何年もかけて企画を育てて作るのが主流になっている。歩いて映画を作る仲間を探しているんだと思った」と語った。

ベテランの製作陣も、黙っていなかった。特別賞を受賞した「福田村事件」(森達也監督)製作チームとして登壇した、プロデューサー&脚本の井上淳一氏(58)は、関東大震災から5日後に、千葉県福田村で行商団9人が地震後の混乱の中で殺された、実際の虐殺事件が題材だと紹介。「映画の力と言われれば、事件があった千葉県野田市、柏市でも市史にすら書かれていなかった。それが去年、この映画の公開を前後して柏、野田両市長が、相次いで議会で弔意を示した」と紹介した。

一方で「残念ながら、小池百合子東京都知事は、去年も朝鮮人虐殺被害者慰霊式に追悼文を出さなかった。(元都知事の)石原慎太郎氏ですら出していたものを出さなかった」と小池知事を批判。「小池知事が追悼文を出してこそ、初めて映画の力と言えるんじゃないか? もし明日勝っても。今年も多分、追悼文を出さないでしょう。映画の力で変えられないなら、選挙の力で明日、変えましょう」と訴えた。

20代、50代に続き、70代も口を開いた。「福田村事件」では製作陣の一角で、監督・脚本を手がけた「花腐し」で作品賞、監督賞、さとうほなみ(34)の新進女優賞、2023年ベストテンの1位に選ばれた荒井晴彦氏(77)は「(弟子の)井上がしゃべりすぎて、しゃべることなくなっちゃった」と苦笑した。その上で「今日は、サラダ記念日、明日は、七夕で都知事選。明日、追悼メッセージを送らない小池を落とそう、というふうに言おうと思った。先に言われるとなぁ」と口にして客席を笑わせた。

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