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【都知事選】蓮舫氏「小池都政のリセット」かなわず…小池百合子知事3選 立民も「追い風」止まる

日刊スポーツ / 2024年7月7日 20時0分

東京都知事選挙で敗れ会見を行う蓮舫氏(撮影・中島郁夫)

任期満了に伴う東京都知事選は7日、投開票され、現職の小池百合子知事(71)が、蓮舫前参院議員(56)や前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)ら55人をやぶり、3選を果たした。「小池都政のリセット」を掲げ、参院議員を辞職して立候補した蓮舫氏は、及ばなかった。

蓮舫氏は5月28日の出馬表明の際、「自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットするため、私は立ちます」と表明。8年前の小池氏の都知事就任時に民進党代表として面会した時は「まぶしくてかっこよかった」と述べた相手が、裏金事件の逆風下にある自民党の支援を水面下で受けることに憤りを示し、現在の小池都政を「ブラックボックス」と呼んで対決姿勢をむき出しにした。小池氏の節目の動向に合わせて、自身の公約を発表したり、小池氏がかつて掲げた「7つのゼロ公約」に似た「7つの約束」というタイトルを打ち出すなど、小池氏への対抗意識が強くにじんだ。

民主党政権時代に手がけた事業仕分けの「必殺仕分け人」として、小池都政下の6000の全事業を「ガラス張りにしたい」と述べ、「私の専門分野だ。任せてほしい」と訴えた。若者支援を強く打ち出し、都庁プロジェクションマッピング事業への計48億円の予算振り分けに疑問を呈して「私は影に光を当てたい」と訴え、根強い反対論の中で進む神宮外苑再開発を「争点」と訴えるなど、小池氏との候補者討論の機会も模索した。

ただ小池氏は「公務優先」を貫いて蓮舫氏と同じ土俵に乗る機会をことごとくかわし、小池氏との対決姿勢を掲げた蓮舫氏の戦略は崩れた。小池氏の都合でテレビ局の候補者討論会が実現しないことを街頭演説で暴露したこともあった。そこで自身は各所で街頭演説を続け「会いに行ける蓮舫」を掲げて、小池氏との違いを打ち出した。蓮舫氏の主張に共鳴した有権者らからは「ひとり街宣」と題した新たな支援の形が生まれ、著名芸能人らも支持を打ち出すなどこれまでにない選挙風景も生んだが、現職の高い壁を越えることはできなかった。

蓮舫氏は参院議員を辞職して出馬し、立憲民主党も離党。党内には、共産党の支援を受ける蓮舫氏の陣営に批判的な声もあり、立民の支持団体である連合の東京の組織、連合東京は小池氏の支援を表明。立民の議員でも積極的に応援したのは野田佳彦元首相や盟友の辻元清美参院議員、東京都連幹部ら一部で、泉健太代表ら執行部の告示後の関与は限定的だった。蓮舫氏は出馬の背景に、4月の衆院3補選や与野党対決となった5月26日の静岡県知事選で立民候補が勝ち、東京で小池氏の支援候補が相次いで敗北していたことも「影響していないといえば、うそになる」と述べていたが、立民にとっては「党の顔」の1人でもあった蓮舫氏の敗北で、これまでの選挙での「追い風」が止まる形に。次期衆院選に向けて戦略を練り直すことになる。

一方、蓮舫氏には、区割り変更で次期衆院選から新設される東京26区から「くら替え出馬」するのではないかとの見方もある。「都知事になって都政を変えたい」と繰り返し訴えてきた蓮舫氏が再び、「ポスト小池」として都知事選に再挑戦するのかも含め、今後の動向に注目が集まっている。

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