言いたい放題ざこばさん 女性蔑視? 発言のウラを読売テレビ女子アナ明かす
日刊スポーツ / 2024年7月7日 21時51分
読売テレビは7日、ぜんそくのため急死した落語家桂ざこばさんをしのび、レギュラー出演していた「そこまで言って委員会NP」の特別編「さようなら、そしてありがとう 桂ざこばさんを偲んで…」を放送。ざこばさんの“名言”を特集した。
ジェンダー論争では何度もざこばさんと争ったライバルの田嶋陽子氏は「とても優しい人だった」。師匠の故立川談志さんが親しかった立川志らくは「談志は大好きでしたね。談志は理論派、ざこば師匠は感情派。でもね、酒飲んでると、理論派は絶対に、感情派には勝てないんですよ。いつも、最終的には談志が『いいよ』って謝ってたもん」と振り返った。
実直で感情を表に出すことをいとわない人柄だったざこばさん。東日本大震災直後、インタビューで「被災地で落語ができるか」と聞かれた際の回答も放送された。
ざこばさんは「絶対できない。僕はできない。空気ができないですよ」「しゃべってても、少しどこかで気い使うよね。その気い使うのがえげつない…」と、素直で飾りっ気のない思いを吐露していた。
この日、「ざこば語録 名言大賞」として、過去の番組も放送された。
女性について考えるテーマの放送で、ざこばさんの「女というものは男に仕えて仕えて仕えて仕えて死んでゆく」(19年3月31日)との発言が紹介された。
男女の役割があるかないか-ジェンダー論争でも主張を変えることはなく、真っ向から対立した田嶋氏も「ここまで言い切れたら立派」と振り返った。
とはいえ、実はこの発言には伏線があった。現在、同番組を進行する読売テレビの黒木千晶アナウンサーが初出演した回だった。
「次(週)から、秘書(進行)になることが決まっていて。私は『専業主婦になる女性がいたっていいじゃないか』って言って。私の母親は専業主婦だったし、私は幸せだったし。でもやっぱり、田嶋さんとか、やりあうことになったんですね。心折れそうになった時に、ざこばさんが…」
この発言で救われたと明かした。また、ライバルだった田嶋氏も「大阪で私が開いたコンサートにきてくれて、ステージにあがって一言もらった」と思い出を吐露。その時のざこばさんのあいさつを読み上げた。
「たかじんも言ってたように、とっても上手になってる。でも、あまり上手になりすぎても困る。落語も一緒で『俺うまいやろ?』って空気が出るとイヤになってくる。今日の先生の歌を聴いてて、かわいいし、素直やし、なんてええねんなあって、気持ちがよかった。素晴らしいと思います。あんな感じが一番ええんちゃいますかね。あんまり上手にならんように、ホンマにがんばってください」
自分の中の「芯」を貫いたざこばさんを思い、出演者一同、懸命に涙をこらえていた。
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