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永瀬正敏「この日まで27年かかりました」27年前、撮影前日に頓挫した「箱男」日本公開に感無量

日刊スポーツ / 2024年7月8日 19時16分

映画「箱男」ジャパンプレミアに登壇した永瀬正敏(撮影・村上幸将)

永瀬正敏(57)が8日、東京・新宿ピカデリーで行われた主演映画「箱男」(石井岳龍監督、8月23日公開)ジャパンプレミアで「今日は、うれしいです。この日まで27年、かかりました」と感慨を口にした。

「箱男」は、1993年(平5)に亡くなった芥川賞作家・安部公房さんが73年に発表した代表作の映画化作品。幻惑的な手法と難解な内容で映像化が困難と言われ、ヨーロッパや米ハリウッドの著名な映画監督が映画化を試みたが、安部さんサイドが許諾を出さなかった。その中、石井岳龍監督(67、当時は聰亙)が安部さん本人から直接、映画化を託され、97年に製作が決定。主演に永瀬、共演に佐藤浩市(63)をキャスティングし、万全の準備をしたが、ドイツのハンブルクでクランクインする前日に撮影が頓挫。幻の企画となっていたが、23年夏に執念で撮影にこぎ着けた。

くしくも安部さん生誕100年にあたる今年2月に“宿命の地”ドイツのベルリン映画祭のベルリナーレ・スペシャル部門でワールドプレミア上映され、日本ではこの日、初の上映となった。永瀬は、企画が頓挫した当時の思いを聞かれ「あまり経験したくないことが起きてしまった。監督がプロデューサーに呼ばれ『この映画は終わりにします』と。監督の背中は忘れられない」と振り返った。

27年前は、撮影前に「ホテルの部屋のドアを開けっぱなしにして、ずっと箱に入っておりました。美術部の方に1つ、お借りして、トイレとお風呂に入る以外は」(永瀬)箱に入って生活して役作りした。当時、スタッフに「まだ入っている」と驚かれたが、今回も「箱を感じたかった。同じことをした」と撮影前、箱に入って生活したという。

27年前と今回の違いは「今回、小さい相棒…猫がいてくれるので(27年前より)少し、良かった。(猫も箱の中で)落ち着いたみたいで」と、猫がいたことだと明かし、笑みを浮かべた。そして「あまりにも、うれしすぎて2日前から知恵熱が出て、汗だくだく。(酷暑なので)水分を取ってください」と観客に呼びかけた。この日は、浅野忠信(50)白本彩奈(22)も登壇した。

◆「箱男」段ボールを頭からすっぽりと被り、都市を徘徊(はいかい)し、のぞき窓から一方的に世界をのぞき、ひたすら妄想をノートに記述する「箱男」は、全てから完全に解き放たれた存在であり、人間が望む最終形態だった。そんな「箱男」を偶然、街で目にしたカメラマン“わたし”(永瀬正敏)が、その1歩を踏み出すが、本物の「箱男」になる道は険しく“わたし”をつけ狙い「箱男」の存在を乗っ取ろうとするニセ医者(浅野忠信)、全てを操り「箱男」を完全犯罪に利用しようとたくらむ軍医(佐藤浩市))“わたし”を誘惑する謎の女・葉子(白本彩奈)ら、数々の試練と危険が襲いかかる。果たして“わたし”は本物の「箱男」になれるのか?

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