18年末解散のAqua Timez、20周年で復活 太志「40代で駆け抜ける青春を」

デビュー20周年に向けて再結成するAqua Timez。左からOKP－STAR、mayuko、太志、TASSHI、大介

2018年末に解散した5人組ロックバンド、Aqua Timez（アクアタイムズ）が、デビュー20周年に向けて再結成することが10日、分かった。ファンクラブ「teamAQUA」を再開設し、8月2日に東京・渋谷のSportify O－EASTで同会員限定ライブを開催。同10日の「2024神宮外苑花火大会」（東京・明治神宮外苑、日刊スポーツ新聞社など主催）にも出演する。25年末までの“限定復活”の予定で、記念イヤーを駆け抜ける。

18年11月18日、横浜アリーナでのラストライブの最後にかかった「虹」は、「千」どころか「二千ほどの夜をこえて」、20周年につながっていた。

復活に向けて、時計の針が再び動いたのは昨年9月。このほど取材に応じたボーカル太志（ふとし、44）によると、さまざまな縁が重なって、5人で集まったことがきっかけだったという。「いろいろな偶然があったんですけど、その偶然もこれまで自分たちが出会ってきた人たちが作ってくれたもので…。まだAqua Timezの音楽を忘れずにいてくれる人たちがいてくれて、背中を押してもらいました。そこで、少しおこがましいですけど（復帰して支えてくれた人たちに）恩返しができるんじゃないか？　となりました」。その際、太志は「新曲も4～5曲つくる」と宣言したという。

解散後は、メンバーそれぞれで音楽活動を行い、ドラムのTASSHI（タッシー、45）は、会社員に。復活に向けた新曲の制作や、ライブに向けたリハーサルもすでに重ねてきており、太志も「やっぱり楽しいですよ、“戦友”ですからね」。5年半の空白があったが、今はメンバー全員が「前向きな気持ちで皆さんと再会できると感じて」いるという。

8月2日に、まずはファンクラブ会員限定ライブでファンと再会する。太志は「まずは面と向かってというのが一番大事だと思います。自分たちの弱さも、緊張感も、たどたどしいMCも（笑い）、全部は見届けてもらいたい。1割緊張、9割楽しみです」。

今後は新曲も順次発表し、デビュー丸20年となる25年8月にも、20周年記念ライブを開催予定だ。太志は「5人もそうだけど、5人の周りもスタッフも、ファンも…やんわり幸せになれたら。この年になって最近思うのは、例えば中学生の時って、1年、2年、3年って1年ごとの出来事をなんとなく覚えてたけど、そういうのは今はなくて、本当に1年がすぐに過ぎちゃうと思っています。にぎやかな1年になるんじゃないかな」。

今回の復活も、25年末までの予定。未来は誰にも予測できないが、太志は「一度辞めると言って、もう1回やるのにも勇気はいりましたけど、もう1回やると決めたので。とにかくやり抜くので、もしよろしければ、応援してもらえるとうれしいです。2回目の青春というか、40代で駆け抜ける青春があってもいいと思う。良い面も悪い面もみんなと共有できたらと思います」。絆という名の虹が、再び架かる。【大友陽平】

○…神宮花火のステージは、12年、18年に続いて3度目となる。過去2回は、いずれも軟式球場でトリを勤めており、太志は「覚えてますよ！　花火の打ち上げに合わせたり、台風が近づいていたけど開催できたり…。やっぱり思い出に残ります。おそらく今回も、何年かたった後に絶対覚えてると思うので、今回も思い出を刻めるんだと思います」。

今回は神宮でのステージとなるが「解散してから6年って、結構長いものだと思ってるので。どう見てもらえるか、少し不安もありますが、1ミリでも何かが届いたら。自分たちは平成にやってきた音楽なので、それが令和で通用するのかは分からないけど、チャレンジするこの年に、こういうチャレンジができること自体がありがたい。曲の力にも頼ろうと思ってます」と意気込んでいる。

◆Aqua Timez（アクアタイムズ）　ボーカルの太志、ベースのOKP－STAR（47）ギターの大介（47）キーボードのmayuko（46）ドラムのTASSHIの5人組ロックバンド。05年8月24日に、ミニアルバム「空いっぱいに奏でる祈り」でインディーズデビューし、80万枚のヒットを記録。翌06年4月、ミニアルバム「『七色の落書き』」でメジャーデビュー。「等身大のラブソング」「決意の朝に」「千の夜をこえて」「虹」などヒット曲多数。06年、08年にはNHK紅白歌合戦出場。18年末に解散。