ヘンリー王子、タブロイド紙の違法行為暴くテレビ番組インタビューに応じる

ヘンリー王子（2023年8月撮影）

留守番電話を盗聴されたなどとして複数の英タブロイド紙の発行元を訴えている英国のヘンリー王子（39）が、タブロイド紙の違法行為を暴くテレビ番組に出演し、インタビューに応じていることが分かった。今年2月に英ミラー紙などを発行するミラー・グループ・ニューズペーパーズ（MGN）と電話盗聴などの違法行為に関する訴訟で和解して以降、初めてのインタビューとなる。

英Hello！誌によると、王子は今月25日にITVで放送される「Tabloids on Trial」と題したドキュメンタリー番組に出演し、タブロイド紙との戦いの使命について語っているという。番組には、王子と共にMGNを訴えていた英俳優ヒュー・グラントや歌手シャーロット・チャーチらも出演している。

王子がMGNを訴えていた民事裁判で、高等法院は記者が電話の盗聴など違法な手段を用いて記事を書いたことを認め、14万600ポンドの損害賠償の支払いを命じた。王子はその後、別の記事に対して新たな訴訟を起こす構えを見せていたが、今年2月に両者間で和解が成立したことが伝えられている。

王子は現在、デイリー・メール紙やサン紙などの発行元と4つの訴訟を抱えている。

ITVは先日、英王室のウィリアム皇太子がライフワークとするホームレス問題解決に取り組む姿を追った2部構成のドキュメンタリー番組をこの秋にも放送することを発表したばかり。その直後に王子も同局の番組に出演することが発表された形となり、「王室は盗聴の事実を知っていた」と、裁判で王室批判をしてきた王子が番組で何を暴露するのか注目が集まっている。（ロサンゼルス＝千歳香奈子）