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山田洋次監督、衛星放送協会賞授賞式で「お金かけて作っているドラマがなくなって悲しい」

日刊スポーツ / 2024年7月12日 16時32分

第14回衛星放送協会 オリジナル番組アワード授賞式の檀上で笑みを浮かべる山田洋次監督(撮影・村上幸将

山田洋次監督(92)が12日、都内で行われた第14回衛星放送協会 オリジナル番組アワード授賞式で特別表彰を受けた。

1969年(昭44)8月9日公開の「男はつらいよ」シリーズの劇場公開から55周年を迎え、これまでの功績に敬意を表するとともに、作品のオンエアを通じて衛星放送の普及にも寄与したことが評価された。同監督は受賞を喜びつつ「お金かけて作っているな、というドラマがなくなっているなと悲しく思う」などと、テレビドラマの質、現状に苦言を呈しつつも「役割は大きい」と衛星放送に期待を寄せた。

この日、主演の渥美清さんが演じた車寅次郎の異母妹さくらを演じた倍賞千恵子(83)がビデオレターを寄せ、さくらの夫・博を演じた前田吟(80)がサプライズで会場に駆けつけた。前田は、6月に東京国際フォーラムで行われた「『男はつらいよ お帰り 寅さん』シネマ・コンサート特別公演」に、公開時に映画館で作品を鑑賞していない30~50代のファンが多数、駆けつけたと振り返った。「やはり衛星放送で10数年、地道に放映してくださったおかげで、ファンがドッと増えた。ありがたい。映画とは違った意味で、テレビのお客さんは力がある。昭和の時代にコツコツと順録りで、手作りでしっかり取って、山田さんの心がこもっている。令和の若者に、山田洋次監督の心が、ものすごく伝わったような気で感動した」と、衛星放送で「男はつらいよ」が放送されたからこそ、若い世代に作品が普及したと強調した。

山田監督は「何とも、感慨無量っていう感じだな」と一瞬、声を詰まらせた。そして「千重子さん…今から55年前、吟君も初々しい青年で、目に涙を浮かべ、若い彼女に愛の告白をするシーンを撮ったのが、55年前なんですよね」と、第1作の名場面を振り返った。そして「60年くらい、映画を撮り続けて…数だけたくさん、映画を撮ってきたから大事な賞を今日、取ったのではないかと思います」とまず受賞を感謝した。

その上で「あの頃、テレビも今から考えたら充実していた。CMも金をかけて、ぜいたくなものを作っていた。それに比べ、明らかに地上波のドラマは、安上がりに作っているなと分かるわけです」と口にした。「男はつらいよ」も、もともとは映画の公開前年の68年10月から半年にわたって、フジテレビで放送されたドラマだった。

山田監督は「お金かけて作っているな、というドラマがなくなっているなと、僕は悲しく思うんだけど…衛星放送の役割は大きい」と期待した。この日、受賞した各番組はクオリティーが高かったことを踏まえ「これからも衛星放送という畑で育っておられるよう心から願ってやみません」と口にした。

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