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坂東巳之助「すごく楽しそうにやっていた」 まじめだった父三津五郎さんの貴重な姿振り返る

日刊スポーツ / 2024年7月18日 19時0分

歌舞伎座「八月納涼歌舞伎」第1部「ゆうれい貸屋」に出演する中村児太郎(左)、坂東巳之助

坂東巳之助(34)中村児太郎(30)が18日、都内で、「八月納涼歌舞伎」(8月4~25日、東京・歌舞伎座)の第1部「ゆうれい貸屋」の取材会に出席した。

それぞれの父(15年死去の坂東三津五郎さん、中村福助)が07年に演じた役を、それぞれ初役でつとめる。

巳之助は、三津五郎さんが同演目に出ていた時のことを「すごく楽しそうにやっていたという印象があります。すごく真面目な人だったので、楽しそうにやっているのはあまり見かけない姿」と振り返り、「『また福助ともやりたいな』と言っていたのは覚えています。それはかなわなかったですが、息子2人でかなえてあげられたら」と話した。

児太郎も「父同士が作ってきたお芝居。また見たいねと言われるようにしたい」と話した。今回、福助が監修で入っており、ポスター撮影でもさまざまなアドバイスをしてくれたという。児太郎は「人一倍思い入れがあるよう。2人でいろいろ怒られながら、いいものを作りたい」とした。

原作は山本周五郎の小説。腕のいい職人だが酒におぼれて妻に愛想を尽かされた弥六の前に、染次という美しい芸者の幽霊が現れる。ゆうれいとの同居生活や、ゆうれいを貸す稼業を描いた物語。

お互いに感じる役との共通点などを聞かれると、児太郎は巳之助について「兄貴派肌で、みんなが頼る人。やる気ないと言いながら、やる気が入った時のスイッチすごい」と話し、巳之助は児太郎のことを「よそのおうちのお子さんと共演している時とかに、すごくかわいがって、ごほうびにおもちゃをいっぱい買ってあげたりとか。なんでもあげちゃうところは、(染次)そのものです」と笑った。

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