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ドン小西氏、パリ五輪開会式の各国公式ウエアをチェック 日本の公式ウエアは「どこか中途半端」

日刊スポーツ / 2024年7月28日 5時0分

パリ五輪開会式の各国衣装をチェックし、渋い表情も浮かべるドン小西氏(撮影・松尾幸之介)

パリ五輪の開会式が26日(日本時間27日未明)に行われた。日刊スポーツでは、恒例となったファッションデザイナーのドン小西氏(73)による各国公式ウエアチェックを実施。「今回はいつもとは少し違う」と異例の競技場外での開催となった点をポイントに、TPOに合った服装を着こなした国などを評価する一方で、日本の公式ウエアについて「どこか中途半端」と斬った。また日本のファッションブランドも、開会式で活躍した。

   ◇   ◇   ◇

歴史と伝統を生かした花の都での開会式。ドン小西氏は「今回は各国が船での登場、そして演出も特殊だった。開会式の服装は主に2パターン。先進国はあるがままの着こなしで流行も反映させていて、そうではない国は自国の文化や民族衣装を表すものが多い。式典はパリの街並みを生かした演出で、ファッションはシンプルなものが流行でもあるので、あまり後者のような服装はふさわしくなかった」と振り返った。

その上でベスト3を聞くと、イタリア、米国、モロッコを挙げた。

◆イタリア=紺のアルマーニのスーツでバッチリと

「都会的で自然体。時代ともリンクしている」

◆米国=自国のブランド、ラルフローレンのウエア

「らしさもあった。デザインは少しトムブラウンにも似ていたよね。イタリアもそうだけど、安定感がある。強いて言うならば、この2ブランド以外のデザインでも見てみたいね」

◆モロッコ=ベージュのジャケットに赤のパンツルック

「粗削りで完成はされていないけど、デザイナーにもリスクを負って、変わろうとしている姿勢が見えた」

開催国フランスについてはイタリア、米国に通じるシンプルさなどは評価しつつ「若いアスリートが着るユニホームに、私でも手が出ないような(高級ブランドの)ベルルッティを着させるのはどうなのか。既存の建物を生かし、若い世代が躍動した式典演出とのギャップを感じた」とした。

また日本のユニホームについては「どこか中途半端」と渋い表情で語り、サプライヤーなどを公表していない点などにも触れつつ「シンプルになればなるほどデザイン能力は問われてくるんだけど、デザインした人間の自信のなさを感じるんだよね。だから過去のデザインを立てたりもする。何かしがらみがあるような、背景が見えてこないデザインだよね」と指摘した。

ほかにも気になるウエアはあったといい、「番外編」としてアルバ、中国、ボツワナを挙げた。「中国はびっくりするぐらいシンプルになった。差し色も生かしていて。ファッションでも日本の脅威になっちゃうのかと思ったよ」とポツリ。襟元が水色のスーツやワンピースで着飾ったボツワナには「民族衣装などではなく個性を出しながら着こなしていた。見ていて、お? と思ったね。やっぱり今回は演出も加味した上でユニホームも選ぶべきだった。自国のPRばかりではダメだと思いますよ」と力を込めた。【取材・構成=松尾幸之介】

◆小西良幸(こにし・よしゆき)通称ドン小西。1950年(昭25)10月9日、三重県生まれ。アパレルメーカー勤務を経て81年に独立。小西良幸デザインオフィス代表。91年に毎日ファッション大賞受賞。98年冬季長野五輪、00年シドニー五輪の公式服選考委員を務めた。

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