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【ひふみんEYE】藤井聡太王位、3時間10分長考 最後に体を交わしての逆転勝ち 絶妙の勝着

日刊スポーツ / 2024年7月31日 21時23分

2日目の対局を開始した渡辺明九段(右)藤井聡太王位(日本将棋連盟提供)

<ひふみんEYE>

藤井聡太王位(竜王・名人・王座・棋王・王将・棋聖=22)に渡辺明九段(40)が挑む将棋の伊藤園お~いお茶杯第65期王位戦7番勝負第3局が30日、31の両日、徳島市の「渭水苑」で行われ、先手の藤井が渡辺を下し、シリーズ対戦成績を2勝1敗とした。

   ◇   ◇   ◇   

大熱戦の名局でした。最初のハイライトは渡辺九段が7筋の歩を突いて仕掛けたのに対し、藤井王位が3時間10分も長考したところ。こんなに考えた棋士は、最近10年間で見たことがありません。私も長考型で有名でしたが、あんなに使いません。最大で150分ですよ。あの局面から先、何回もヤマがありますから。この奇襲作戦は、さすがの藤井王位も研究してなかったと思われます。

対局は、押し込まれて最後に体を交わしての逆転勝ちでした。藤井王位が5筋に王手馬取りに打った飛車が次のハイライト。勝負手であり、非常手段。これしか勝負になる術はありませんでした。

最後のハイライトは、角で王手をかけられたのに対し、桂を合駒したシーン。絶妙の勝着です。4筋の自陣に打ったこの桂、最後は寄せに効果を発揮しました。そんな構図を描いていたのでしょう。

渡辺九段の敗着は指摘しにくいです。これしかないという攻め方で藤井玉に迫っていましたから。今シリーズを見る限り、悲観する内容ではありません。逆に藤井王位の方が作戦は立てづらく、どのように対応するかが後半の鍵とみています。作戦家・渡辺九段のお手並み拝見といきましょう。(加藤一二三・九段)

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