森脇健児、陸上の注目はリレー侍「桐生君が３走かな。めちゃめちゃスペシャリストなんで」

ポーズを取る森脇健児（撮影・村上久美子）

京都の名門・洛南高陸上競技部出身のタレント森脇健児（57）。オールスター感謝祭（TBS系）をはじめマラソンの印象が強いが、高校1年時に出た高校総体（インターハイ）の京都大会で100メートル11秒2を記録。強豪校でも、1年時からトラック種目選手として活躍した。その森脇が見る「パリ五輪の陸上」とは－。【村上久美子】

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序盤の柔道から全種目注目はしているが、森脇にとってのメインは陸上。「陸上競技は全部録画しますね」と言う。中でも洛南高の後輩、桐生祥秀が代表に入る男子400メートルリレー。

「4×100メートルリレー、桐生君が、おそらく3走かな。めちゃめちゃスペシャリストなんで。1走が坂井隆一郎で、2走柳田大輝、3走桐生で、アンカーがサニブラウン。ベストメンバーで（メダルへ）向かうんじゃないかと思うんですけどね。東京（五輪）の決勝で、バトンが渡らなかったっていうのもあり、今回はより盛り上がりますね」

桐生も出場していた前回大会、痛恨のミスも「あれがあったから、何がなんでも『今回は行きまっせ！』になる。バトンパスも冷静に詰めて練習して。また桐生が残ってますからね」とプラス要素にとらえる。

日本への追い風としては「そもそも日本は、幼稚園児から運動会でリレーやってる」。個人の能力では「アメリカ、ジャマイカ、フランス…勝てるわけない」と見ながらも「全員で協力して何かをする。日本人の精神になってる」と言う。

「陸上競技って個人種目やなく団体競技。象徴する種目ですよ。バトン持ったら燃える。今でもはや（く）なる。学校とか国とか、何かを背負うんですよね」

1600メートルリレーへの期待も高める。昨年9月の世界選手権で、高野進氏の記録を32年ぶりに塗り替える44秒77（400メートル）の日本記録をマークした佐藤拳太郎がいる。

「4×400メートルリレー、おもしろいですよ。ついに400メートルの高野進さんの記録を破った。ダブル佐藤（風雅、拳太郎）がいきますからね」と、マイル侍も楽しみだという。

マラソンには「（外国勢との）差がありますけど、でも、8、9、10位に入って、国としては日本ってすごいやんって。見せてほしい」と言い、別の楽しみ方も提示した。

42・195キロを走る間、パリの町並みが「ずっと見られる。なかなか普通のテレビで、見られませんよ」。フランスへの渡航経験がない分、景色を見ることにも心躍るという。

洛南の後輩で言えば、3000メートル障害の三浦龍司にもメダルを望む。予選4組3着で準決勝へ進んだ110メートル障害の泉谷駿介への期待も高い。走り幅跳びの橋岡優輝もメダル候補と声を大にしていたが、残念ながら2度目の五輪で予選突破はならず。「やっぱり、決勝での勝負。子供たちが陸上競技始めようって思ってくれるのはオリンピックしかないから」と言い、ボルテージを高めていた。

◆森脇健児（もりわき・けんじ）

▼生まれ　1967年（昭42）2月5日生まれ、大阪・枚方市出身

▼陸上　中学、高校と陸上部で短距離が専門

▼インターハイ　洛南高1年時に高校総体（インターハイ）の京都大会に出場し、100メートル11秒2を記録

▼プログラムに載る男　京都の陸上競技大会で配布されるプログラムに「400メートル　京都総体　1年生　森脇健児　53秒0」と掲載。「個人では高1の時の京都高校総体、400メートルで優勝してます」と、個人タイトルは1個

▼洛南陸上部の教え　「ウサギになるな、亀になれ」。どんな仕事も一足飛びにはいかない。「走ってるんじゃない、走らせていただいてるんだ」。謙虚な気持ちで「素直、謙虚、感謝」。「普段の私生活をちゃんとしなさい」「落ちてるゴミは拾え」「人には大きな声であいさつして頭下げる」「人の嫌がることを率先してやりなさい」など。森脇いわく「いまだ、自分のライバルは、洛南高校陸上部の森脇健児少年です」

▼息子も陸上部　高校で陸上部だった息子は、桐生祥秀と同年。「息子を見に行ったら、いつも桐生君がおった。ずっと見てた」

▼走る男　KBS京都、サンテレビ、テレビ神奈川などが制作した「走る男」シリーズで、走るタレント代表格に

▼赤坂　TBS「オールスター感謝祭」のミニマラソンへは03年秋から参戦

▼サイズ　171センチ、58キロ。足は26・5センチ