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【悼む】アラン・ドロンさん、明かされた40年以上前の話 心中は常に愛に飢えていたのかも

日刊スポーツ / 2024年8月18日 20時0分

凱旋門賞を観戦するアラン・ドロンさん(2002年10月撮影)

<悼む>

フランスの俳優アラン・ドロンさんが亡くなったと、AFPなど欧州メディアが18日、伝えた。88歳だった。

   ◇   ◇   ◇

「太陽がいっぱい」の公開以来、日本でも洋画誌や女性誌のグラビアを飾り、その美形にはアイドル的人気があった。

美少年好きの巨匠ルキノ・ヴィスコンティ監督が、30歳近くなったドロンさんを「山猫」で象徴的に使ったのも圧倒的な「美」の証しではなかったかと思う。

出演映画のPRにとどまらず、絵画コレクターとしてのビジネスなどで十数回の来日を重ねている。

「日本のファンはみんな友だちさ」ときさくに語る半面、目はいつもどこか遠くを見ているようで寂しげな印象があった。「陰り」は俳優としての武器となり、多くの巨匠が好んで起用して作品に恵まれた。

一方で、私生活は波乱続きだった。4歳の時に両親が離婚、双方の再婚で居場所をなくし、10代の頃には寄宿学校でしばしば女生徒と問題を起こした。寂しさが根底にあったのだろう。

デビュー後も24歳の時にロミー・シュナイダーと婚約して以来、女性関係はどれも長続きしなかった。晩年も同居した日本出身の女性と、彼の息子らの間でトラブルが絶えなかった。

一昨年、英国在住の日本人の女性プロデューサーから「40年以上前の話」を明かされた。仕事の打ち合わせでドロンさんと2人きりになると、いきなり手が膝の上に。それからは当たり前のように進行した-あれだけの美しさに恵まれながら、心中は常に愛に飢えていたのかもしれない。そして、そんな飢餓感がスクリーンには魅力と映った。【相原斎】

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